大学時代、友人が受講していたゼミの教授は、夫のことを話すとき必ず「配偶者」と呼んでいたそうだ。
友人は、「ナンカヘン」といっていたし、私も変わっているなと思っていたが、もしかしたらその感覚の方が、「ナンカヘン」なのかもしれない。
様々な男尊女子成分を語った本書の中から特に面白いものは以下の3点。
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6 主人
私も夫も対外的に相手を呼ぶときは、夫、妻ということが多い。
しかし、「主人」「嫁」という人も少なくないだろう。
私はそれが本当に嫌だが(ヨメ、と言われるのならカミさんの方がずっといい)他人の配偶者を呼ぶときは、ご主人、旦那様、奥様、といってしまう。
疑問を感じるけれど、他に呼び方を知らないし、ここで自己主張してしまってはかえって面倒なことになりかねないからだ。
この問題、思想が透けるという著者の指摘は侮れない。
7 夫婦別姓
これだけ趣味もファッションも多様化しているのに、こと家族の問題に関しては途端に凝り固まってしまう人が多いのはなぜだろう。
「結婚して姓が変わることが、女の幸せ」と思う人はどうぞご勝手に。
しかし、なぜそう思わない人の家庭のことまで心配されなければならないのだ?
同姓にしたって、仮面夫婦もあれば、離婚だって21万7千組(28年度厚労省)もあるというのに。
13 気が強い
気の強さをそのまま出すとよろしくない、とはわかっている。
下町気質、火事と喧嘩は江戸の華!な私もそれは痛い目を見たので知っている。
気が強い、は女性に対して使われるけれど、はて、男性は??
女性の場合、気が強い、けど小動物が好き(爬虫類はダメ?)、とか、料理がうまい、とか、泣き虫、とか、可愛いところをいれなければいけない。
不良が雨の中捨てられた子猫に話しかけていた、的なポイントが必要なようだ。
あー!めんどくせーなー!!
本書の面白さは、自分に置き換えられるからこそ。
フェミニスト気取りの私だって男尊女子成分の混ざり物なしではいられない。
でも…上野先生や田嶋先生ならどうだろう。
悪意ではなく、ぜひともお尋ねしてみたいものだ。