藤沢周平のレビュー一覧

  • 用心棒日月抄
    これはおもしろい。短編ものとしてもおもしろかったが、次第に赤穂浪士と吉良の対立という一筋の話が見えてき始め、又八郎の国元のお家騒動も展開を見せていくので、徐々にページを捲る手がはやまっていった。キャラクターもそれぞれがたっていたのが、さらに良い。
    さて、二つの大きな筋の話が完結したあと、さらにどう話...続きを読む
  • 用心棒日月抄
    拙者、還暦直前でございますが、この歳になって生まれてはじめて藤沢周平さんの作品を手に取りました。そしていま最初の作品、「用心棒日月抄・犬を飼う女」を読み終わったところです。

    率直にいって『もっと早くに出会いたかった!』

    この作品はもちろん、今後も藤沢周平さんの作品を読み進めようと思います。(20...続きを読む
  • 用心棒日月抄

    藤沢周平《珠玉の》名作。

    初めて読んだのが高校生ぐらいだったので、もう30年ぐらい経ちますが、何十回読んでも何かしら必ず「気付き」が有り、「どうやったら、こんなに素晴らしい作品が書けるのか……」と毎回読後、至福のため息をついています。

    昔々、NHKのドラマで『腕におぼえあり』と云う作品になったのですが、その時の配役も素晴ら...続きを読む
  • 用心棒日月抄
    コロナ禍で、仕事と子育てだけの日々が続くなか、
    現実逃避がしたく、昔の日本を味わいたいと思い、この本を読むようになりました。

    江戸の生活や季節が細やかに表現されて、読むだけでその時代に行ける感じがし、とても満足です。

    4作シリーズになっており、繰り返し読んでは、江戸に逃避した気分を味わっています...続きを読む
  • 用心棒日月抄
    クマさんにお勧め頂いた本作
    読み始める前にシリーズ物と知り早まったかなと思いました

    早まってなかったです!

    連作短編という形態がテレビ時代劇感にあふれていて好きなやつでした
    そして縦軸に日本人に馴染み深い赤穂浪士のもってくる仕掛けがエグい
    そして関わりの程度がちょうどいい深さなんよね
    赤穂浪士の...続きを読む
  • 雪明かり
    頁を繰り初めて始めてしばらく、以前に読んだことがあるなと思い出したが本は閉じなかった。
    やはり藤沢周平さんの作品は引き込まれる。
    もちろん読書には読むたびに新しく得るところがあるということはよく聞くのですが、新しい発見でなく、以前も感じ取ったと同じ感動を得ることができるというのが藤沢周平作品の素晴ら...続きを読む
  • 用心棒日月抄
    江戸での浪人暮らしの糊口をしのぐため、主人公・又八郎が口入屋で紹介される用心棒にまつわる連作短編。時は元禄、又八郎の身辺から遠い所で浅野内匠頭の刃傷事件が起こる。しかし、用心棒を引き受けていくうちに、だんだんと赤穂事件の核心に吸い込まれるように近付いていく様がドラマチックに描かれる。口入屋で偶然会っ...続きを読む
  • 決闘の辻
     「二天の窟」宮本武蔵のエピソードである。この本は図書館で借りて読んだことがある。この話が印象に残っていて電子書籍で購入した。武蔵の最後の決闘が描かれている。五輪書を書くまでの老境に差し掛かった武蔵の心の動きを丹念に書き込んでいる。武蔵の超越的な面と俗で人間的な面をうまく描いている。どちらかというと...続きを読む
  • 風雪の檻 獄医立花登手控え(二)
    藤沢周平、今まで余り手を出したことがなかったけど、じっくり読ませる言いはなしが多くて面白い。また続けて読んでみたい。
  • 用心棒日月抄
    脱力系時代小説の最高峰か、これは。(^^)

    最初の数ページで江戸に連れて行く描写力と、キャラクターの力加減が絶妙なブレンド。

    職業、金銭、貞操、全部ゆるめ。斬り合いだけ、真剣。

    作品全体で「間」をうまく作ってるんだね。

    ファンが多いのも分かる。
  • 雪明かり
    藤沢周平さんの小説を読むつもりです
  • 風雪の檻 獄医立花登手控え(二)
    叔父のやんちゃ娘おちえを賊から救いだしたことで登とおちえは急接近。獄医の胸きゅん青春物語としてもすがすがしく読めます。周りが罪人だらけなのに殺伐とした雰囲気はそれほど感じさせず、軽い連作ものになっているところが職人芸か。
  • 春秋の檻 獄医立花登手控え(一)
    牢獄に務める医師という設定も奇抜ですが、医師にして起倒流柔術使いで、牢に送り込まれてくる罪人が関わる未解決事件に首を突っ込んだりと、職務逸脱ぶりも江戸時代だからありそうな感じでなかなかにおもしろい。下宿先の叔父のやんちゃな娘との関係も気になりつつ、エンターテイメントに徹した第2集に続く。
  • 春秋の檻 獄医立花登手控え(一)
    主人公の立花登は、江戸小伝馬町の牢獄に勤める青年医師。
    柔術の達人でもある。

    居候先の叔父夫婦の一人娘おちえは、現代風のバカ娘。

    主人公とおちえの今後の展開に目が離せない。
  • 用心棒日月抄
    「三屋清左衛門残日録」などにも通じる、生真面目な武士(訳あって浪人をしている)の日々を綴った連作集。
    隠し味に、赤穂浪士の討ち入りというスパイスを聞かせて、一気に読める。
    家中の暗闘という、藤沢周平の作品によく使われるモチーフもちゃんと入っている。
    浪人ものとはいえ、明るく、くすりと笑えるところもあ...続きを読む
  • 人間の檻 獄医立花登手控え(四)
    全巻を通してとても面白くこの巻で
    最後かと思うと残念。
    キラキラ輝いた青春の日々は終わりを告げ
    最後にそれぞれの大人の道を歩んで行く事を
    自覚する登。
    おちえとの最後はちょっと切なく甘い。
  • 風雪の檻 獄医立花登手控え(二)
    一作目と同じく主人公の爽やかさと
    牢獄で起きる人間模様が正反対であり
    ながらも甘酸っぱい恋や青春を堪能できる。
    友人の失踪事件も最後まで物語を引っ張る。
  • 用心棒日月抄
    藤沢周平、用心棒もの、第一弾。雇われ用心棒の読み切りものかと思いきや、赤穂浪士の話に絡んで、数珠つなぎで物語が展開し、ワクワクする。
  • 蝉しぐれ

    面白かった。

    もう何遍読んだか・・・・。
    やっぱり面白い。
  • たそがれ清兵衛
    始めて藤沢周平さんの作品を読みました。
    どれも勧善懲悪で読んでいて気持ちが良いものでした。
    特にそれぞれの短編ごとの作品名が好きです。音の響きが良いです。「たそがれ清兵衛」や「ごますり甚内」、「日和見与次郎」など、このように呼ばれている主人公たちが物語の中でどのように活躍するのか、読む前からわくわく...続きを読む