九段理江のレビュー一覧

  • 東京都同情塔
    今より10年ほど先の東京が舞台であることと、「生成 AI」 の文章を適宜取り入れたことが、芥川賞らしいな と思いました。芥川賞は、文学的に誰も手をつけていない分野の試みを成し得た作品が選ばれるので。
    ついに純文学の世界もここまで来たかと、芥川龍之介先生も微笑んでいるのではないでしょうか‥。

    生成A...続きを読む
  • しをかくうま
    『東京都同情塔』で芥川賞を受賞した九段理江さんが、それ以前に雑誌に発表していた作品。第45回野間文芸新人賞受賞作である。『…同情塔』はすばらしい作品で一気に読んでしまったが、こちらは手こずった。
    いやあ、わからん(笑)。ちょっと衝撃的にわからない作品だった。
    出だしはファンタジー、そこから競馬を実況...続きを読む
  • しをかくうま
    芥川賞おめでとうございます。
    受賞作より競馬をテーマにした本ということでこちらの方が気になって文学界を拝読しました。
    途中までなかなか物語の中に入り込めず、言葉遊びの部分が多いなという感想でした。
    途中から怒涛の展開に傾れ込んでからは引き摺り込まれるように入り込めましたが、やはり最後の結末のあたりは...続きを読む
  • しをかくうま
    ヒトとウマの長大な歴史を感じる物語。
    しかし難解で、私には理解が及ばない部分がほとんどだった。

    『東京都同情塔』にも書かれていた
    言葉に対する強い思いが
    根底にはあるのかな?と思う。

    難解ながらも気になって最後まで読めたので、
    またいつの日にか再読したいし、
    他の方の書評を読んで理解を深めたい。
  • Schoolgirl
    感情が露わになっているようないないような。なんともいえない文章が、グッと入ってくるようなこないような。好きなような、嫌いなような。
    歪な親子関係や理解し難い教師が、最後には一件落着とはならないことが、いいような悪いような。
    とにかくもやもやする作品でした。
  • Schoolgirl
    表題はどちらも、小説のあり方、芸術のあり方に触れたものといった印象。
    そこに現代社会との関係の構築があり、もっと深く考えて読めたらおもしろそうだなとは思ったけど、さらっと読み終えてしまった。
    時々挟まれるユーモアある独白が笑える。
  • Schoolgirl
    「Schoolgirl」
    環境・貧困など世界の問題に興味を持ち、発信している娘と
    小説が好きな母親。
    娘くらいの年齢の頃に、環境などに問題意識を持ち、
    それを気にしない大人に苛立ちをおぼえるのは、
    私も思春期に経験があるので、分かる気がした。
    (大人になるにつれて、その問題もかなり恣意的なものである...続きを読む
  • Schoolgirl
    私が常々感じているのが、母と娘の親娘関係が
    母と息子の親子関係と全く異なった関係性になる
    ことで、同性にしか感じ合えない何かテレパシーみたいなものがあるのかと感じてしまうのです。
    本作の「School girl」は、中学生の娘とその娘を
    過保護に愛している母のストーリーなのですが、
    娘は、とても意識...続きを読む
  • Schoolgirl
    すごいかもしれない…!と思いつつ読む。そして、すごいなあ〜と思った。
    好きかと聞かれると、好きではないのだけれど。
  • Schoolgirl
    ちょっと読みにくいと感じたけど、それだけ斬新な作風に感じられる。なんとなく笑える部分もあり、センスある作家さんだなと思います。
  • Schoolgirl
    そんな事まで言葉にしなくていいって普段なら思うようなことが言葉になっている。 序盤娘にイライラしてたけど結局みんなどいつもこいつも、で良かった(音楽教師含め) 思ったより読みやすかった。