九段理江のレビュー一覧
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表題作「school girl」は、芥川賞選評委員の男性委員からは支持を得たが、女性委員からは評価は低かったらしい。
もう少し母も娘も、深掘りしてほしいなと思ったので、評価が低かったのは納得した。
え、もう終わるの?と思ったのは私だけではないと思う。主役が母なのか娘なのか、その関係性なのか、それも曖...続きを読むPosted by ブクログ -
「東京都同情塔」に住んでいる人のことが描かれていると思いきや、それを建築家としてデザインする人と、その人と関わりその塔を職場として働く人の内面が描かれていて、考え方や言葉の選ばれ方が新鮮でした。Posted by ブクログ
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少し癖があるので好みは分かれそう。登場人物の心情にはあまり共感出来なかったけれど、共感しようとせずに、このような考えもあるんだなぁと割り切って読む分には面白かった。Posted by ブクログ
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なんだか訳がわからない本を読みたければ、文学賞を受賞した作品を読めば良い。
本書は、芥川賞受賞作品。
書いてある内容は、具体的に想像できる。
なにを言ってるかもわかる。
ただ、全体を通して読むと、よくわからない。
ぼんやり読んだけど、きっとそのうちなんとなく意味がわかるのかな。
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犯罪者も普通に住める環境を提供する建築者を取り巻く話。もう少し主人公の気持ちが汲み取れたら良かったんだけど最後の最後まで上手く理解できなかった。話の内容自体は、現代や過去に起こってるような出来事や世論などもわかりやすくなぞらえて書かれてあるから読みやすい。Posted by ブクログ
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“同情“塔の設計者が“批判“の対象になるなんて、皮肉なもんだ。
前半はコンセプトや登場人物のキャラクターが面白くて読み進んだが、終盤はなんかよく分かんなかった。
純文学ってそういうものなんだろうけど。Posted by ブクログ -
まずまず。
芥川賞に相応しい。芸術的、ユニークな感性。
刑務所?を東京中心部の高層ビルに設けると言う先進的なお話。
分りにくいがきれいな文。常人には書けない。Posted by ブクログ -
最初はすごく読みづらくて断念しかけたけれど少しずつひきこまれていった。日本人が日本語で言えないことって怪しいなぁとずっと思っていたので『同情塔』には苦笑。ますます求められている平等と思いやりの精神に当てはめた新語にはなーんの心もないな…Posted by ブクログ
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ザハ・ハディド案の国立競技場が建っている近未来,建築家の主人公はそれに見合う東京都同情塔をデザインする.犯罪者への考え方や,言葉はどちらにしても理解不能だから,言葉そのものを使わないという同情塔の住人たち.バベルの塔とシンクロする世界,非常に不気味だ.Posted by ブクログ
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これが芥川賞たる作品なのだろうか、斬新で著者の創作した異色な世界が評価されたのだろう、分かろうと読んでも分からない、そのまま受け入れて読んで見てその余韻を残しておこう、シンパシータワートーキョー、ホモ・ミゼラビリス、ザハ・ハディド、AI-Built、マックス・クラインなどの用語とともに。Posted by ブクログ
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なんとも不思議な世界に連れていき。哲学的な小説。
あなたは、犯罪者に同情できますか?
なんとも重いテーマだが、犯罪者のことを考えると同情できる気がします。
そのきっかけがこの本に含まれています。
人は、本当に理不尽な人間なのかもしれません。
何回も読むことで、味が出る小説だと思います。Posted by ブクログ