新名智のレビュー一覧

  • きみはサイコロを振らない
    かつて友人の死を経験し、「人生なんてしょせんはゲーム」だと過ごす高校生が同級生とその友人から呪いのゲーム探しに誘われ、いつの間にか呪われてしまっている、というお話(?)。

    呪いの原因はそこにあったのか、と読み返したくなりました。

    色々な種のゲーム内容、呪いの形、人間関係と散りばめられていて、呪い...続きを読む
  • きみはサイコロを振らない
    呪いの謎が気になってあっという間に読み進めてしまった。人生なんてゲームみたいなもの。仕事もゲーム。人間関係だってゲーム。いかに要領よくクリアに向けて進めていくか。失敗したらやり直せばいい。そうやって考えたら、生きるのが楽になる。ミステリー面白い。
    •肝心じゃないものは、目に見えない。
  • 虚魚
    いやはや参った。
    ミステリとホラーは血縁関係で言えば近親関係にあるとどこかで読んだ。
    本書はと言えば実録怪談とミステリの組み合わせという離れ業をやってのけた素晴らしい作品である。
    釣り上げた人が死んでしまう魚、を追ってある二人は調査を開始する。この二人の関係性が実によい。書き過ぎでもない、書かなすぎ...続きを読む
  • 虚魚
    怪談師という職業が面白いと思った。人を殺す怪談を探している私と、怪談で死にたいカナちゃんと、一緒に住んでいる2人の目的が一致していても、暮らしている中で変わっていく関係性、復讐をするためというカナちゃんの本当の思惑と、後半の展開が面白かった。何より元恋人の献身的な協力は当初ロマンスのようなものを感じ...続きを読む
  • 虚魚
    ほんのり百合で面白かったです!途中出てくる怪談も怖面白いし、家族や友人を突然失った悲しみも、それが癒えていく過程もじっくり書かれていたし、何よりみさきとカナちゃんがバカやったり助け合ったりしながら絆を深めていくところがよかったです。次回作に期待!
  • あさとほ
    『レジェンドアニメ!』も大好きな世界観だったけれど、この世界観も大好物だー!
    夏休み、幼なじみの三人、山の中の空き家、いつの間にか消えた一人‥‥もうワクワクが止まりません!
    そして、大学生になった主人公。“あさとほ“という古典を調べ始めて行方不明になった人たち‥‥もう期待度MAXです!
    こんな気持ち...続きを読む
  • あさとほ
    大橋夏日には双子の妹の青葉がいます。
    一つ年下の桐野明人という少年が現れ、青葉はすぐに明人を好きになり「もし、わたしたちが運命で結ばれているなら、きっと何かが起きるから」と言い、青葉はその後明人の自転車に跳ねられ、顔に一生消えない傷が残ります。
    そして、青葉は森の中の一軒家で夏日と明人を残し突然消え...続きを読む
  • あさとほ
    「虚魚」でデビューされた著者の第二作。
    デビュー作もすごく好みで素晴らしく、面白いのにちゃんと怖い本だったのですが、今作も虚魚を超えてくる面白さで最高です。

    人生は物語なんかじゃない。そんなドラマチックなことはそうそう起きないし…と言いつつも、人は他人を勝手に物語にして解釈して、理解したつもりにな...続きを読む
  • あさとほ
    すごい物語を読んでしまった。ホラー伝奇ミステリーの頂点だと思います。古典文学好きにもたまらない。途中読んでいてゾワゾワ感がすごい。謎の布が物語の盲点をついている。ラストはとても考えさせる。もうデビュー作をこえた最高傑作と言っても過言ではない。
  • 虚魚
    すごくよかった。

    怪異というものは、人間にはどうすることもできなくて。
    軽い気持ちで扱ったりしたらとんでもないことになるし、勝手に成長しちゃうし、変化しちゃうし。
    そこがゾクッとさせてくれてよかったなあ。

    とんでもない魚釣りの話だね。

    それから、文章はすごく読みやすいのに割と読むのに時間がかか...続きを読む
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)
    ⚫︎感想
    エンタメの短編集。全体を通して面白かった。
    石田夏穂さんの作品全部読みたい!という動機で読んだため、最初に読んだのは石田さんの「タイムシートを吹かせ」。石田ワールド全開、しかもちょっといい話で終わっていて良かった。レジェンドはレジェンドたる歴史を持っていた。
    「かわうそをかぶる」浅倉秋成さ...続きを読む
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)
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    画面の
    向こうに
    隠された

    秘密と嘘
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    仕事帰りの書店で見つけて購入しました。
    「世界でいちばん透きとおった物語」のスピンオフがあるということで。

    7作品中、6作品が平成生まれの作家さん。
    時代...続きを読む
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)
    7人の作家のアンソロジー小説。
    VTuber、TikTok、位置情報を利用したアプリ、マッチングアプリ、YouTuber、Teams、故人のSNSアカウント・仮想通貨口座を題材にしており、令和の時代を感じる。
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)
    浅倉秋成さん  かわうそをかぶる

    人気音楽クリエイターが殺された。その犯行動機は『VTuberを守るため』だった。主人公の女性に共感できる部分も沢山あり親近感が湧いた。 
    最後の展開に驚き、見返す面白さがあった。

    大前栗生さん  まぶしさと悪魔 
    動画がバズり、カリスマとなった女子高生の海荷は神...続きを読む
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)
    注目作家のアンソロジー作品

    SNS、Vtuber、SNSによるバズり、マッチングアプリ、若手社員と再雇用者のネットリテラシーの差異
    今の自分達にとっては馴染み深いテーマでとても読みやすい作品だった
    もちろんアンソロジー作品なので好き嫌いは多少なりとも出てしまった。

    かわうそをかぶる
     どうしてこ...続きを読む
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)
    嘘がテーマのアンソロジーであり、各作品で何が嘘に当たるのか?を考えながら面白く読めた。1つ目の『カワウソをかぶる』がインパクト強すぎる。あーこっちの人やったんかい!ただのASD(解離はあるかも?)かと思わせといて自分が気持ち良くなるためならどんな事でもやっちゃうサイコパス人格の居る解離性障害やったん...続きを読む
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)
    初めてのアンソロジー。豪華なメンツですよね!
    石田夏穂さん、佐原ひかりさんの作品が好みだった。
    特に石田夏穂さんの作品は面白くて、くすくす笑いながら読んだ。ベテラン社員のことをレジェンドと密かに呼んでいる時点でツボ。あと、IT介護スタッフとかね笑 やはり石田夏穂さん大好きだ!
  • 虚魚
    怪談師 丹野三咲がオカルト話の実態を調査していく過程で、様々な問題を解き明かす物語だが、相棒のカナちゃん、情報提供をしてくれる大学生の昇、弁護士の松浦、同業者の吉澤など一癖のある登場人物との掛け合いが楽しめた.三咲は事故で両親を亡くしており、犯人を憎んで呪い殺したい願望を持っており、それが発端で怪談...続きを読む
  • あさとほ
    幼い日、夏日の目の前で双子の妹・青葉が消失した。皆が彼女の事を忘れる中、覚えているのは幼なじみの明人だけだった。2人はある事件をきっかけに再び出会うが。
    これがもうページを開き始めたら止められないレベルの面白さだった。
    消失したと言われる物語「あさとほ」とは一体何なのか、妹の行方は。
    SF的な要素や...続きを読む
  • 虚魚
    めちゃくちゃ好き。
    人が死ぬ怪談を収集する主人公と怪談で死にたい相方のホラー百合です。「釣ると死ぬ魚」の怪談を解いていく作品。
    最後まで怪談がちゃんと怖いし、不気味なのとても良いわね。
    フィールドワークを含めながら怪談を調査していく二人ですが、その中でそれぞれのリアルと知らなかったことを知る展開。同...続きを読む