作品一覧 2024/03/22更新 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex) 試し読み フォロー おもろい以外いらんねん 試し読み フォロー きみだからさびしい 試し読み フォロー 死んでいる私と、私みたいな人たちの声 試し読み フォロー チワワ・シンドローム 試し読み フォロー ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい 試し読み フォロー ピン芸人、高崎犬彦 試し読み フォロー 私と鰐と妹の部屋 試し読み フォロー 1~8件目 / 8件<<<1・・・・・・・・・>>> 大前粟生の作品をすべて見る
ユーザーレビュー きみだからさびしい 大前粟生 知ってる街が舞台なのもあって、完全に入り込んで読めた。風景も浮かんだ。終わりたくなくて、最後の数十ページになってから2週間も空いてた。 「誰かへの罪悪感が別の誰かへの親密さを昂らせるのか」 分かる。こういうのも、ポリアモリーも、全部。 人の多くはただの悪だと思うようなことも、ひとつの人の恋の形で、...続きを読むその人を好きなのか、自分の思う恋の形に閉じ込めたいだけなのか、気付かぬうちに避けているようなことを直視した、凄い良い作品でした。 Posted by ブクログ きみだからさびしい 大前粟生 たくさんの恋愛の形が出てくる。相手と自分のスタンスが違う時、どう折り合いをつけるか。。という答えのないことについて心の動きが細かく書かれている。相手にあわせればいいということでもない。作品にも出てくる通り、性別の違いなどもあり、「対等」は難しいなあと共感した。 あとは片付けもモチーフとして出てくる...続きを読むのだが、片付けも結局、自分の中の優先順位をつけることであり、主人公はそこにも苦しさを感じている。いっそ全部捨ててしまいそうにもなったり。 解決策や答えがあるわけじゃない。相手も自分も大事にしたいと思っても結果的には自分が傷つくことも傷つけることもある、て受け入れることなのかなあと思った。 Posted by ブクログ ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい 大前粟生 「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」 恋愛がよくわからない、セックスに興味がない男の子が主人公ってだけでも心底嬉しかったのに後半は私が欲しかった言葉がいっぱいあって、読み終えた後に駅のホームで泣き崩れていた。 世間に蔓延る嫌なことを拾い上げ、自問自答をしていく。 それが誠実で凄く良かった。 「つらい...続きを読む」と吐露することがどれだけ難しいことなのか。 だからこそ、最後の数ページをこれから先忘れられないと思う。 私の心は強く強く揺り動かされた。 ぬいぐるみとしゃべる人は優しいが、ぬいぐるみとしゃべらない人の中には優しい人もいる。 愛しい愛しい物語。 「たのしいことに水と気づく」 結婚の話と忽然と消えた妹の話。特に前者は日本で結婚することの制約の多さや面倒くささについてもう少し踏み込んで欲しかったと思うけど良かった! 私は好き。 これも恋愛がよく分からないと思ってる女の子が主人公。 終盤が映画みたいに鮮やかだったので最高でした! 「バスタオルの映像」 私がたまーにお笑い番組を見かけても全然笑えないし面白くないと思うのはこういう部分だったのを思い出した。 好きなもの嫌いなもの、世の中色々な人がいるんだし千差万別当たり前なのに、自分と一緒じゃないから掌を返すように怒り出す。 今もどこかで見る光景。 リアルだ。 「だいじょうぶのあいさつ」 この本の中でこれが一番異色のような気がしたが、根底にあるのは一緒かな。 私自身、親とうまくいっていないので読んでいてグサグサ刺さってしまった分、ラスト4ページで号泣してしまった。 優しさが染みてくる。 この作者、マジでなんでも書けるんだな。 凄かった。 大前粟生、人類の希望。 Posted by ブクログ ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい 大前粟生 すごく小さなものの集まりで、ぐるぐると回ってまた戻ってきたりして、それがオリジナルのものとして表出したりしなかったりするものが優しさに近いのかもしれない。初めて味わうような読書体験でした。 Posted by ブクログ きみだからさびしい 大前粟生 ここが良かった、このセリフが胸を打ったとか、そういうものを残しておけないくらい引き込まれて読んだ。 あやめの不自由さや孤独、そのおもてにあるような快活さが好きだし、圭吾がお化けから始まり葛藤をじっくり炙るように燃させながらひとつ結論を得るまでが好きだし、青木の「おまえが幸せにならないと私は……」とか...続きを読む元木の「誰だって自分の信じたい考え方に洗脳されに行っているだけ」とかは手を固く握りたい衝動を得た。 ポリアモリーという言葉が出て、それについてもじっくり扱っているが、それに限らずとにかく愛についての話。ひとがひとを愛そうとすることをとにかく言語化した物語だった。 Posted by ブクログ 大前粟生のレビューをもっと見る