大前粟生のレビュー一覧
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「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」
恋愛がよくわからない、セックスに興味がない男の子が主人公ってだけでも心底嬉しかったのに後半は私が欲しかった言葉がいっぱいあって、読み終えた後に駅のホームで泣き崩れていた。
世間に蔓延る嫌なことを拾い上げ、自問自答をしていく。
それが誠実で凄く良かった。
「つらい...続きを読むPosted by ブクログ -
すごく小さなものの集まりで、ぐるぐると回ってまた戻ってきたりして、それがオリジナルのものとして表出したりしなかったりするものが優しさに近いのかもしれない。初めて味わうような読書体験でした。Posted by ブクログ
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映画化すると聞いて原作から読んでみました。表題作は独特の文章と主人公のあまりに繊細な思考がしんどくてしんどくて。でもそこがとても良い。私もたぶん学生の頃に漠然と考えていたはずのことが丁寧に丁寧に言語化されていて、痛々しいったらなかったです。(いやでも私はこんなに優しくなかったしもっとアホでした)
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何回読んでも泣いてしまう。
ずっと言葉にうまくできない自分のしんどさが七森くんのしんどさと繋がる。白城さんだってちゃんとやさしいし、ヤナだってちゃんとやさしいことがなんだか余計に苦しくなる。Posted by ブクログ -
『DVを受けているあなたは、誰???』
〇〇からDVを受けているXX。って、あなたたち、誰だっけ?読み進めていくと、どうやらXXは幽霊らしいことがわかるけど、頭の中は混乱しっぱなし! でした…Posted by ブクログ -
日本のお笑い界で、男性優位の世界で、男性自身が違和感を持ち意識を変えていこうとする姿を見せてくれる本は初めて読んで、しかも男性の作家さんで、それがすごく嬉しかった!フェミニズムは女性だけの話ではない。古くからある根拠のない男らしさ・女らしさや価値観からみんなが解放されるべき。
「自分が楽しんで笑って...続きを読むPosted by ブクログ -
いままでは漫才とかお笑い芸人をおもろいから好きやなーっと漠然とした感情でしか観てなかったけど、芸人さんもいろんな葛藤があって、同じネタしてても1回1回感情とかちゃうんやろなって、次からそういうこと考えながらみちゃう
このお話は、めっちゃ大きな出来事があるわけじゃなくて、ひたすら、人間の心の中を痛い...続きを読むPosted by ブクログ -
自分がお笑い芸人に対して、日本のお笑いスタイルに対してもやっと思っていたことが明確に言語化されて、それを登場人物に喋らせて物語という作品に昇華させていてすごいなぁー。と思いました。
刺さりましたPosted by ブクログ -
「本当に素晴らしい小説は、真に差別的であることはありえない」と言っていた人(たぶん佐藤亜紀『小説のストラテジー』だと思うが不確定)がいたのだけど、「おもろい以外いらんねん」もそういう意味で、そういう話だったと思う。「笑い」は「普通」からの逸脱とそれに対するツッコミで成り立つものだが、その「普通」が変...続きを読むPosted by ブクログ
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みんなが優しい世界。
恋愛のあり方って、=性欲、独占欲、自己満足とかに繋がってることが当たり前になっていて、正直そんな世の中に戸惑いを最近感じてた。だけど、「私がすてきな私」、「すてきさが200%300%になることができる」人と出会うことができたなら、恋愛って形にわざわざ持っていかなくてもいい、自分...続きを読むPosted by ブクログ