レイモンドチャンドラーのレビュー一覧

  • ロング・グッドバイ
    村上春樹が受けた影響をそこかしこに感じる。細かい情景の描写、食べるシーンや酒を飲むシーンの多さとか。ストーリーも。
  • プレイバック
    私が知らないだけでフィリップ・マーロウの有名な台詞が登場する作品。
    内容はミステリー要素ありつつどうも煮え切らず、登場人物のマーロウを除く全員が好き勝手にやってる感じでまとまりがない。
    尾行する対象の女性の過去ももう少し深掘りしてほしいところだし、追う側の背景ももっと描写があってもよかった。
    この回...続きを読む
  • ロング・グッドバイ
    うーむ。うーむ。うーむ。うーむ、、、うーむ。むむむむむー。うーむ。

    レイモンド・チャンドラーさん。フィリップ・マーロウさん。村上春樹さん。すみません。すみませんです。わたくし、、、この本、、、よお分かりませんでした!と、とりあえず、謝っておきます。

    なんせ、ええ。ロングなグッドバイでっせ。長いお...続きを読む
  • プレイバック
    ロング・グッドバイを読んだ直後に手に取った。
    それがあまりに良すぎて、何だかちょっと物足りない感じがした。
    が!マーロウは相変わらずマーロウで、やっぱりタフで、だけど殴られて。そして優しい。そう、タフでなければ生きていけないし、優しくなければ生きている資格がないのだ。それを体現しているかのようだった...続きを読む
  • 長いお別れ
    ハードボイルド小説の形を作った名作。個人的にはそれほど面白いとは思えなかったが、台詞は洒落ていて格好いい。
    有名な「ギムレットにはまだ早すぎるね」という言葉がどんな使われ方をしているのな理解できたので良かった。この台詞もやはり洒落ている。

    マーロウは探偵なので、探偵小説でもあるのかもしれないが、ト...続きを読む
  • 高い窓
    高い窓

    著者:レイモンド・チャンドラー
    訳者:村上春樹
    発行:2016年9月15日(単行本は2014.12)
    ハヤカワ・ミステリ文庫

    村上春樹訳で読み直すフィリップ・マーロウ。本作はシリーズ3作目。これは読んだことがなかった(たぶん)。一般的にも、日本では全7作中で一番知られていないかもしれない...続きを読む
  • プレイバック
    プレイバック

    著者:レイモンド・チャンドラー
    訳者:村上春樹
    発行:2018年9月15日(単行本は2016.12)
    早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)

    「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格がない」

    小説そのものより、この下りの方がずっと有名かもしれない。チャンドラーの小...続きを読む
  • プレイバック
    「プレイバック」(レイモンド・チャンドラー :村上春樹 訳)を読んだ。
    やはり清水俊二版で育った世代なので、村上春樹版の例のセリフはちと堅苦しい感じがしてまだ馴染めずにいる。
    この作品はさ、矜持こそ失ってはいないもののかなりお疲れ気味のマーロウがいてちょっと違和感があるよ。
    やれやれ。
  • さよなら、愛しい人
    チャンドラーが残した七冊の長編小説のうち、これで三作を読んだわけだけれど、村上春樹氏の翻訳がいよいよこなれて来て、とても読みやすくなっているように感じた。

    「ロング・グッドバイ」も「大いなる眠り」も、やや村上氏にもチャンドラーを翻訳するということへの愛があふれるゆえ気負うところがあったような、僅か...続きを読む
  • 湖中の女
    チャンドラーは評論を含め全て読んでるはずなのにこの作品は印象が薄い。
    初期に傑作を沢山読んだせいかもしれない。
  • さよなら、愛しい人
    マーロウはかっこいいですね、シェイクスピアの言い回しがかっこいいです(シェイクスピア読んだことないんですが)。

    今回は伏線がたくさんあり、ミステリアスな内容です。気合入れて読まないと、伏線回収で付いていけなくなります(私です)。
  • プレイバック
    私立探偵フィリップ・マーロウの物語も遺作となった今作を以て一旦その幕をを閉じる。死体消失トリックのおざなり感に加え、女性たちと脈絡なく一夜を共にするマーロウは過去作で築き上げたストイックな人物造形が揺らぐ程に通俗的。それを『今回も(良くも悪くも)“らしい"作品だな』と受け入れられる私も随分とチャンド...続きを読む
  • 長いお別れ
    何度も咀嚼して読むことで味が出そうな小説。ただストーリーを追うだけで読み進めた自分には途中間延びしたところがあったりでテンポが悪く感じる。
    物語のキーマンであるテリーとの友情が唐突な気がしたり、何故にリンダローリングと寝ることになるのか、その夫である医師は曲者だけど話の筋にはほぼ関わらないひとだった...続きを読む
  • ロング・グッドバイ
    年齢を重ねたマーロウは随分と丸くなり、クセの強い登場人物が減るなど、前作からの大幅な変革を感じるが、独特の文体は飛躍的に洗練され、よりシャープな節回しに変貌。著者お得意の錯綜するプロットだが、この頁数を一気に読ませる筆力は健在で、今作を以てチャンドラー氏がひとつの到達点に辿り着いたことを実感出来る。...続きを読む
  • リトル・シスター
    序盤から依頼人オーファメイの高慢ちきな態度に苛立ちを抑えられず、一体どの辺が「かわいい女」なのさ?と怪訝に思いながら読み進めると、過去作とは毛色の違うピリついた空気が飛び込んで来る。今作のマーロウはどこか投げやりで酷く自嘲的。持ち前のウィットなお喋りにも刺々しさが目立つ。プロットも入り組み過ぎていて...続きを読む
  • 水底【みなそこ】の女
    四作目にしてミステリー要素を全面に押し出してきたものの、前作「高い窓」以上の偶発性と力業に頼ったプロットは流石に粗目立ちする。今作の登場人物ではパットンのキャラクターがとりわけ魅力的だが、私は依頼人キングズリーの人間味が妙に愛おしく思えた。物語の舞台となる湖畔の情景描写も秀逸だが、如何にもミステリー...続きを読む
  • 高い窓
    前二作に比べて地味だが、ミステリー要素が強く、暴力描写もないので、落ち着いた雰囲気が新鮮。脇役に至るまで登場人物のキャラクターが濃いので、彼らと対峙するマーロウの駆け引きも殊更ウィットに富んでいる。相変わらず緻密な描写が積まれているが、人物も情景も自ずと立体的になり、一度味わうとこの文体から逃れられ...続きを読む
  • さよなら、愛しい人
    一作目で挫折しないで大正解。何故なら、正にこんなハードボイルドが読みたかったから。タフガイだけれど、決して完全無欠ではないマーロウ。自身の恐怖心を鼓舞する人間らしさも魅力的。皮肉たっぷりの台詞回しには思わず笑みが溢れてしまう。表現が比喩的過ぎたり、説明が省略され過ぎていて、状況が把握出来ない場面も幾...続きを読む
  • 長いお別れ
    ハードボイルド、むずっっ!!!
    「なんか、オシャレ…?」
    「なんか、カッコイイ…?」
    みたいな感想しかもてず…わたしがお子ちゃまだからかな?
    昔から男性が「カッコイイ」と思うものにカッコ良さを見い出せない人間なので、
    趣味じゃないってだけかもしれないけど…
    あとは、村上春樹訳で読むべきだったな。
    ...続きを読む
  • 大いなる眠り
    初チャンドラー、初フィリップ・マーロウ。各セクション毎の展開に関連性があるようでなかったり、ミステリー作品の構成として腑に落ちない場面は多々あれど、キャラクターの魅力ひとつあれば作品は成立するという説得力に満ちている。マーロウとオールズの関係、ガイ将軍への敬意など、魅惑的な描写に感嘆しつつも、話の筋...続きを読む