櫛木理宇のレビュー一覧

  • 少年籠城
    最近忙しく、触りだけ読んで3日。一章の途中まで読んでからはノンストップで夜通し読んでしまった。

    櫛木理宇にしてはグロテスクな描写はなく、後味も悪くないが やはり刺さるナニかがある。


    私がこうして本作を最後まで読めたのも、《教養》を持っていたからであり、《それらを学べる場》があったから。


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  • 死刑にいたる病

    良い後味の悪さ

    バッドエンドやホラー系が好きな私ですが、この本の終わり方には震えました。殺人犯と関わるうちに性格や行動が変わっていく主人公、最終的には素の生活に戻り、平凡ながら幸せな暮らしをしていくのかと思いきや、、
    映画を先に観ていたのですが細かな違いがあり、どちらも楽しむことができました。
  • 死んでもいい
    嫌なのに、顔をしかめながら、読む手が止まらない。毒薬短編集って感じ。ほんとに全話嫌!笑
    星5にしたいけど、星5の気分の読後感じゃないから星4。
    好きだったのは、「死んでもいい」「その一言を」
    事実は一つだけど、真実は各々の中にあるんだな、て感じる二篇。結構びっくり。
    「タイトル未定」は背筋凍った。好...続きを読む
  • 氷の致死量
    相変わらず櫛木先生は強烈ですな。
    サイコパスとLGBTQ、加えてネグレクトまで織り交ぜて、社会問題をここまでかと言うくらい突きつけられました。アセクシャルって言うのを初めて知りました。(他にも色々あるんですね)
    聖母がこんな崇められ方になると怖いな…笑
  • 執着者
    前半のストーカー部分は気持ち悪く
    異質で面白い 
    読み進める度 登場人物の多さに、誰だっけ?となる。笑 
    人間の執着って嫌だよね
  • 鵜頭川村事件
    昭和50年代の閉ざされた村のお話。
    閉ざされた村が、更に水害によって物理的にも閉ざされ、普段不遇にされている者たちが、報復に出る。 人間の怖さ、群れになると残忍さ、自己が無くなる心理描写がよく書かれている。
    また、学生運動の一片も出てきて、どんなものかよく知らなかったけれど、雰囲気が伝わってきた。
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  • 死刑にいたる病
    少女葬が衝撃だったから家にあった死刑にいたる病を読んだ。くしきりうさんの作品をもう一冊読んでみたい。

    なんかめっちゃ意外とか、どんでん返しとか、では無い。なんとなく展開予想や、サイコパスあるあるみたいな所もあった。
    けど、なんか次が気になるし読み進めてしまう。
    文章が面白い気がする。
    ふわっとした...続きを読む
  • 死刑にいたる病
    【この本を選んだ理由】
    映画のレビューがよく、サブスクで待っていたがなかなか出てこない為、本にて内容確認することにした。
    【内容】
    死刑が確定した榛村(はいむら)は、以前交流のあった雅也と面会をし、一つの事件についてのみ自身の冤罪について主張する。無実を証明して欲しいという依頼の為、雅也は行動に移す...続きを読む
  • 少女葬(新潮文庫)
    社会派小説?なのかな…あまり読んだことないタイプだったので初めは読み進めるのに苦労しましたが、後半からはノンストップ。苦境から自力で抜け出して普通の幸せを手に入れた主人公と、目先の贅沢や楽しみに飛びついた結果残酷な最期を迎える友達の対比が上手い。ところどころご都合主義というか、そんな上手くいく?とい...続きを読む
  • 死刑にいたる病
    中盤から終盤にかけての主人公の心が犯人と同化されていくのが自然で面白かった。こうやってマインドコントロールされていくのか、、と不気味さを感じながら読み進められました。
    灯里も息がかかっているけど、次は榛村の主任弁護士なのか、、続編か長編で読みたい1冊でした。
  • 執着者
    ただ気持ち悪いストーカーの話かと思いきや
    様々な登場人物の思いが交差する複雑な話。

    以前、娘を殺害された父親が
    殺人犯の周囲にいた人物の子孫をストーキングする。
    えらい、遠回しなストーカーだなと思えば
    やっぱり犯人の父親が真犯人でした。

    ただ、やっぱり
    過去に殺人を犯した犯人が100対0で悪いわ...続きを読む
  • 侵蝕 壊される家族の記録
    【2024年87冊目】
    幼い息子を失い、魂を失ったような皆川家。真面目な長女、一歩置かれたような次女、ワガママな三女と家に寄り付かない父親に、錯乱する母親。そんなある日、母親が小さな男の子を保護したことで、家族の均衡は崩れ出す。互いに憎しみあい、罵詈雑言を口にする皆川家に寄り添う謎の女と男。家族はひ...続きを読む
  • 死んでもいい
    私が櫛木理宇先生と出会うきっかけとなった作品は「侵蝕」だった。人間の醜さをこれでもかと描き切る手法と残酷な真実を織り交ぜる着想の豊かさには驚かされる。ただし今回は短編集だ。短い文章の中でいかに私達を裏切り先入観を打ち砕くのか楽しみでもあった。6篇どれも現実世界のすぐ傍の誰の中にも起こりうるものであっ...続きを読む
  • 死刑にいたる病
    映画を初めに見たがグロ描写が多く見れなかったため、読んだ。


    最後加納さんも文通してることが匂わされて、どうなるのか気になった。
    ほんとに誰でも良くて、自分の生い立ちを恥じるよりそれを利用して生かそうとする狂気、悪い意味で周りの視線を全く介してない感じ、雅也のことを翻弄して(最後は本人が自我を取り...続きを読む
  • 残酷依存症
    依存症第2弾。前作であんなに嫌悪感抱いていたのに怖いもの見たさというか、乗りかかった船というか、恐る恐る読み始めたところ、やはりグロさが半端なく。こればっかりは慣れようがないのは当然かとひとりごちていた。というものの、世直し的な要素まで出てきて、ラストにかけての畳み掛ける描写は全てが繋がり妙な達成感...続きを読む
  • 執着者
    改題された「執着者」
    個人的には「老い蜂」原題?の方が好き
    何よりもヒトコワ
    途中まではもう怖くて読むのを止めようかと思ったほどに怖い。
    付き纏われる恐怖、風鈴の音もトラウマになりそうだし、他人事だと親身になってくれない周りの人間たちに絶望感。
    ラスト、佐坂が心の底から笑った事が唯一の救い。
  • 瑕死物件 209号室のアオイ
    第一話〜三話までは、ただ単に事故物件による怪異現象に思えたが、葵とは何なのか、不幸に陥る女性たちに怖さを感じた。
    第四話からさらに怖さを感じた。
    そして、第五話。
    回収話とわかりつつも、「そうだったのか」と驚きの連続でした。
    最後まで読み終え、再度、プロローグとエンディングを読むと、怖さが増す…
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  • 残酷依存症
    前回よりは被害者も少なくかなりマイルドになってたのでしんどくならなかった!
    むしろ、やったれ!とする思う奴らでよかった(よくはないか)

    前作の感じから
    真千代が今後、高遠(金田一少年)みたいな立ち位置になるのかな?と予想してたけど
    あまりにもそのまんまでちょっと笑ってしまった!
    でも結局そういうの...続きを読む
  • 死刑にいたる病
    最初はサイコパスの犯人の生い立ちや人柄を追う中で様々な面が見えてきて犯人像がなんとなく分かってきて、後半で主人公がサイコパスに同化するような寄っていく様にゾッとした。
    ただ主人公は母親との会話とかから目が覚めて犯人の隠されてた更なる異常性を発見して更にサイコパスのやばさが浮き彫りになってた。
    主人公...続きを読む
  • 残酷依存症
    犯罪はいけない事だ。
    法によって裁かれるものだ。
    わかってはいても、今回ばかりはせいせいした。でも………
    の、繰り返しでした。