▼あらすじ
長年付き合っていた恋人に振られたばかりのルイの前に、元恋人の弟・テオが現れた。
傷心中にもかかわらず不躾に詮索してくるテオに苛立ち、ルイは「兄を振ったのは俺だ」と嘘を吐く。
だが、それをきっかけにテオに付きまとわれるはめに。
嘘がバレれば終わる関係。別にそれで構わない。
そう思っていたは
...続きを読むずが、テオの執着の矛先はいつしかルイへと向かいはじめ――。
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ストーリーの完全度:高い
トーン:シリアス
エロ度:低い
萌え度:普通
総合評価:★4.0
CTK先生の作品を読むのは「On Doorstep」以来、2冊目になります。
相変わらず絵が凄く綺麗ですね。そしてCTK先生初のシリーズコミックス。今回も「On Doorstep」と同様に年下攻め+年の差CPになりそうなんですが、残念ながらこの巻ではまだそれほど大きな進展はなく、ラブ度も低めです。
物語はルイが振られるところから始まるのですが、傷心中の彼の前に現れた元恋人の弟、テオがなかなかの曲者で。
はっきり言って、第一印象はあまり良くありません。礼儀正しいのかと思いきや失礼だし、ビジュアルも何か暗くてジメッとしてるんですよ(笑)
でもってブラコン。兄に対する執着が異常で、一回さらっと読んだだけじゃ彼が何を考えているのかイマイチよく分かりません。
ただ、改めて読み返すとテオの気持ちもちょっとは理解出来るようになるんですよね。自分なんかが誰かに気に入られる訳ないと卑下するシーンは彼が今までどれほど孤独で過ごしてきたか想像に難くないですし、「兄の顔に泥を塗るな」という親戚の口振りからして彼はずっとニックと比べられながら一人で生きて来たんだんだろうなと。
自分も優秀な弟を持っているので分かるのですが、兄弟差別ってキツいんですよ。テオをああいう性格にしてしまったのは周りの大人達の所為でもあるのではないかと、つい同情してしまったり。
テオの兄であるニックは確かに良い男なんですが、ルイに結婚相手の写真を送り付ける辺り相当腹黒いので、信用は出来ません。(そもそもルイを捨ててる時点で好感もないけど^^;)
ルイとテオが関わっているのを知ったニックはルイの家に乗り込み、弟は普通じゃないから近付くなという忠告をします。丁度そのタイミングで現れたテオ。
「ルイにとってお前は何でもない存在なんだ」という兄の言葉に傷付き、目に涙を浮かべたテオを見て咄嗟にテオの手を取ってしまったルイ。果たしてこれからどうなる…!
テオはルイが土壇場でニックではなく自分を選んでくれたので完全に惚れちゃった様子…?これから立派な執着ワンコ攻めへと成長してくれるのでしょうか…?
ただ、あれでニックが完全に諦めたとは到底思えないのできっとこれからも何かしらのアクションを起こしてくるはず…!ドロドロ三角関係になるのか、それとも比較的あっさり方が付くのか…。早く続きが読みたくて仕方ありません。
どうか、最後はラブラブハッピーエンドでありますように。願わくば、テオが愛を知って逞しく成長してくれたら嬉しいな。
因みに描き下ろしはニックが大変魅力的でした…!
居眠りしていたかと思いきやいきなり目が覚めてテオと視線がぶつかるあのシーン、めちゃくちゃときめいてしまいました…!
CTK先生はああいう不意の表情を描くのが本当に上手だな、と。ますます2巻が楽しみになりました♪