NHK「欲望の資本主義」制作班のレビュー一覧

  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時
    番組は10回くらいのシリーズだったのか?本が面白かったので番組も見たかった、それこそ"オンデマンド"で見られないものか。

    本書はスティグリッツ氏、セドラチェク氏、スタンフォード氏3名の回(+おまけ?でセドラチェク氏と小林氏の会談有)に絞ってまとめられている。
    経済学者2名vs資本家1名というか、前...続きを読む
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時
    この本はNHKテレビで放送されたものの書籍化らしいですが、見ていなかったので読んで見ました。読んだ後にテレビで観たかったなぁと思ったのは、Tesla P85Dが『IN-SANE MODE』で走る姿くらいで、後はむしろ書籍でじっくり『欲望』の加速感を味わうことができたのではないかと思っている。

    安田...続きを読む
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時
    経済学者の安田洋祐と世界経済のトップランナーたちとの対談でNHKで放送されたものが元になっている。ノーベル経済学賞受賞のスティグリッツ、24歳でチェコ大統領の経済アドバイザーになったセドラチェック、ベンチャー投資家のフォードの3人が本書の主人公である。

    スティグリッツは、不平等の拡大・拡散を懸念し...続きを読む
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時
    最先端の意見は必ずしも一致しないが、おぼろげな方向性を指し示しているか。

    ◯余った資産を活用するための政策転換
    →地球温暖化対策、インフラ、きょういく、テクノロジーなどに対する膨大な投資ニーズと過剰貯蓄過剰貯蓄
    ◯投資の調整機能は金利ではなく需要の拡大
    ◯イノベーションは本当に社会に貢献しているの...続きを読む
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時
    セドラチェックの理論には結構?マークもあるものの、経済学者のスティグリッツとベンチャーキャピタリストのスタンフォード氏の視点にとても興味を持ちました。スティグリッツの場合、需要があるのは富裕層ではなく、中間層や貧困層の消費にあるので、中間層や貧困層にお金が行き渡るようにしないと「金」という経済の血流...続きを読む
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時
    本書の中でのセドラチェクの言葉に考えさせられた。欲望の資本主義というタイトルに対し、欲望を満足するための労働における哲学のような話だ。

    一つは、「必要もないものを買うために、したくもない仕事をする」これはエデンの園の呪いだ。アダムとイブの物語は、禁断の果実を食べたと言う「消費における呪い」を生んだ...続きを読む
  • 岩井克人「欲望の貨幣論」を語る
    分かりやすく、貨幣の価値の循環論法について書かれていた
    個人的に2章以降の内容があんまりためになら無かった
  • 脱成長と欲望の資本主義
    資本主義に対して、脱成長か、資本主義が形を変えて現状の課題に対応していくのか、さまざまな意見があり、多角的に考えることができて面白い。
    セドラチェクの共産主義社会での体験から出てくる、個人が選択できる自由、所有や言論の自由、どこに重きを置くか選択できる世の中への思いに、言葉の重みを感じた。
  • 岩井克人「欲望の貨幣論」を語る
    ビットコインは法定通貨になりえない。
    なぜならビットコインがまさに「分散化」された仮想通貨だから。

    資本主義社会の本質的な不安定性により、バブルやインフレの時に社会全体の安定性のために行動してくれる、公共的な機関がないから。

    アリストテレスは、共同体のみならず、すべての事物はなんらかの「善」を目...続きを読む
  • 欲望の資本主義2―闇の力が目覚める時
    生きるためのコストは、衣食住ではなく人と交流するためのコストが大きい、というのはなるほど、と思いました。
    自分はわりと引きこもりタイプで、人との交流は疲れてしまい、ひとりでいることが好きですが、それでもやはり衣食住が整っていたとしてもひとりで生きていくのは精神的にも無理です。
    そして、自分は特に節約...続きを読む
  • 欲望の資本主義5―格差拡大 社会の深部に亀裂が走る時
    コロナ後の経済社会や格差などを5名の知識人が考察 する。
    今後の社会について、世界の知識人が様々な考察や意見を述べているが、共通しているのは今後のことは誰にもわからないということ。世界が多様化して予測が難しい。彼等へのインタビューの中でよく出てくるのはケインズの話。彼の考えは、結果的に正しかったとい...続きを読む
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時
    昔観た番組が面白かったので。経済学のコペルニクス的転回があるかというコンセプトも大いに共感できるし、そう言えばマクロ経済学って面白かったよなぁと思い出させてくれた。
    スタンフォードはあまりにも立場というか物事の見方が違い過ぎて、論点がかみ合っていない印象。
  • 欲望の資本主義3―偽りの個人主義を越えて
    ギャラウェィのGAFA批判は、興味深かった。利用者が増えることでより多くのデータが集まるネットワーク効果は、確かに莫大な利益を産むと思いました。
  • 欲望の資本主義2―闇の力が目覚める時
    前作に続き、知的な刺激にあふれた本。難解な部分もたくさんあったが、AIによって創造的であることの圧力が強まるとの部分や、ネガティブな部分を含め全てが資本主義に取り込まれる過程など、読んでいてイマジネーションの働く部分がたくさんあった。ただ、「おわりに」の部分は、少し強引に感じて、あまり馴染めなかった...続きを読む
  • 欲望の資本主義3―偽りの個人主義を越えて
    五人の対談が特集される中、ほぼ皆が仮想通貨とトランプ大統領について語っているのが印象的。

    特に仮想通貨を開発者であるホスキンソンの話は理解しやすい。何のこっちゃわからない状態だったが、仮想通貨が作られた背景や目指すもの、またブロックチェーン技術の一端の一端は理解できた。それだけでも価値があるかな。...続きを読む
  • 欲望の資本主義3―偽りの個人主義を越えて
    このシリーズは知識欲を刺激したいときに丁度いい読み物だと思う。経済学者、哲学者が考える現在の問題と解決案は新しい視点を与えてくれる。生活の質は確実に向上している。だけど人は幸せを感じない。過去に起きたことと現代の問題では性質が違う。全人類が今より多少マシになるにはどうすればいいのか、興味が尽きない。...続きを読む
  • 欲望の資本主義2―闇の力が目覚める時
    個人的に好きなNHKの番組の書籍化第2弾。

    テクノロジーの進化によって発生した今日の産業革命は、過去の産業革命と全く性質が違うという発想が面白い。過去に起きた農業から工業への産業革命は、高スキルと低スキルという軸で捉えることができた。そして農業から追われた人たちの受け皿として産業があった。しかしテ...続きを読む
  • 欲望の資本主義3―偽りの個人主義を越えて
    今の資本主義がいい意味で機能していないという方に結論が傾いているだろう。そして、今の資本主義というシステムが、これからも同じように存在し続けることもない。今ままではなく、変化したシステムになる。なる必要があると。
    例えば、GAFAは市場を独占的に覆い尽くしている。これから何年もGAFAによって、「新...続きを読む
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時
    この番組が好きで他のシリーズも見ている。映像では聞き流している部分が多いので、書籍を見つけて嬉しくなった。

    全く方向性の異なる3人の有識者(スティグリッツとセドラチェクは成長資本主義に懐疑的で概ね似た意見)のそれぞれの言い分が面白い。立場や興味の対象が全く違うので当然といえば当然だが、テクノロジー...続きを読む
  • 欲望の資本主義2―闇の力が目覚める時
    ガブリエルとセドラチェクの対談は話が難しすぎるのだが、いくつか理解できる主張があった。また、最初のコーエンの話は「なるほどね。確かに。」と納得するものだった。
    特に、テクノロジーが進歩しているのに景気が低迷している理由に、失われた雇用の受け皿となる産業がないことをあげた。AIで仕事を奪われた人が、次...続きを読む