青羽悠のレビュー一覧

  • 凪に溺れる
    「凪に溺れる」という一つの楽曲の周りにうごめく色んな人の感情の起伏が面白かった。
    夢を諦めるのか、
    孤独の中を進むのか
    今を愚直に生きるのか、
    色んな視点での葛藤とそれぞれが出す答えに人生の希望を貰える作品。
  • 凪に溺れる
    あるバンドマンの死去、それが様々な人々に波紋を起こす。
    本書はミステリではないがミステリ小説のような構成で一気に読ませる秀作である。
    例えばカート・コバーンやシド・ヴィシャスがその例だが、才能の詰まった人というのは普通の人生を普通に歩けない。生きるのがどうしても上手くいかない。
    本書に登場する十太(...続きを読む
  • 凪に溺れる
    純文学のような文体と言葉選び、そしてミステリ小説のような伏線や話の構成で素晴らしかった。
    アーティストの霧野十汰とその周りにいた人たちのアンソロジーになっていて、主題は10代から20代の漠然とした「なにか起きるかも」という希望とそれを失う様々な瞬間が描かれていてとても良かった。

  • 凪に溺れる
    《凪に溺れる》という1曲と関わる人たちの物語。
    読むにつれて、だんだんと物語が繋がっていく。
    もっと早くこの作品と出会いたかった。
    そのぐらい、心に染みる1冊でした。
  • 星に願いを、そして手を。
    途中、ただの青春懐古物語か…とだれた感もあったが、謎が解けた瞬間からはとても面白かった。

    ただの4人の青春ではなく、過去の3人、現代の2人の糸の絡まり合いも面白い。

    祐人の夢を諦めた…の件はちょっとわかりにくいし、だからって別れる?みたいなところはあったけれど、それも夢とは…の帰結に繋がるのかな...続きを読む
  • 凪に溺れる
    「星に願いを、そして手を」で評されていたように、まだ文章に荒削りな部分はあるのかも知れないが、ストーリーとしてはとても読みやすくて、一気に読み切ってしまった。
    主人公視点の章がないところや内容に桐島に似たものを感じさせる雰囲気があって好みだった。
    まだ2作しか出されていないが、早く新しい作品を読みた...続きを読む
  • 凪に溺れる
    2000年生まれの作家さんだそうです。

    2018年10月23日に亡くなったボーカリスト霧野十太27歳と巡る人たちの物語です。

    十太と中学2年生のわずかな間だけ同級生だった、スイマーを目指す大宮夏佳は十太と初恋をしますが、転校により別れ別れになります。十太は夏佳の為に曲を作ります。夏佳はその曲をず...続きを読む
  • 凪に溺れる
    ☑︎予感は予感のまま、実現しない間だけが美しいのだ
    ☑︎顔の知れない人間に肯定されたところで何が嬉しいというのだ
  • 凪に溺れる
    読んだ後、心にキラキラが残った

    大好きなパフォーマーを想い描きながら読む
    皆それぞれが異なる曲を奏でるだろう
    読者の数だけ十太は存在しているのだ

    私は10代、20代の自分を思い出しながら読んだ
    私は特に贔屓のパフォーマーはいないので、昔の憧れを十太にのせた

    十太と関わりをもった人たちを通して、...続きを読む
  • 凪に溺れる
    それぞれの登場人物の世界観が書かれていて面白かった。十太がなぜ死んだのかわかった時は本当に驚きでした。
  • 星に願いを、そして手を。

    感動しました

    読み終わったときに素直に感動しました。
    小さな青春もあり、ミステリーというか謎もあり、出てくる登場人物一人ひとりの個性を感じます。
    夢がある人、まだ夢がない人、夢を諦めた人、夢を追い続ける人。16歳が書いたとは思えない作品でした。次作にも期待します。
  • 凪に溺れる
    主人公十太の歌によって「何かができる」「どこかに辿り着ける」と感じさせられた人達が、悩み、成功し、挫折する、そんな物語りでした。
    安っぽいドラマのようになりそうなテーマと思いましたが、よかったです。深く考察されて、実話なのかなと思わせる感じもあり。星4つです。
  • 22歳の扉
    いやぁ、よかったです。
    登場人物みんな好きです。
    大学生のお話ですが、真面目過ぎわがままだなと思う部分もあり、若いなーとその人なりに模索してる部分、葛藤が本物だと思いました。

    作者さんは2000年生まれだそうで、自分よりも年下の作家さんとは思えないしっかりとした文章でした。
    今年24歳なら年齢が近...続きを読む
  • 凪に溺れる
    327ページ
    1600円
    1月19日〜1月28日

    中学時代に出会った十太と夏佳。十太が夏佳に送った曲が、時を越えて様々な人に感銘を与える。夏佳が再び十太の存在に触れる時、真実が明らかになる。

    十太というキーパーソンが始めから亡くなっているところから始まる。なぜそうなったのか少しずつ輪郭がハッキリ...続きを読む
  • 星に願いを、そして手を。
    夢の話。
    私はまだみる方だからこそ考えさせられる作品でした
    今高2(新高3)なんですけど、この1年で感じられたので、夢のためにうける大学選択がせまってきていて、現実の厳しさを感じることを感じることがあります。そこで諦めて違う選択をとる人もいたり、踏ん張る人もいます。この話は夢の大切さを伝えるというよ...続きを読む
  • 凪に溺れる
    孤高のミュージシャンと彼を取り巻く人たちを描いた物語。

    懐かしさ、衝動、諦め、上手く言葉にならない感情を見事に表現していて、とても良かった。

    思春期に抱いていた、どこまでも行ける、これなら何者へとなれるという衝動と予感、現実と諦めと絶望、ままならなさ。
    誰の心の底にもあって、埃をかぶっている感情...続きを読む
  • 星に願いを、そして手を。
    一つの物語で終わらせず、登場人物それぞれの過去や未来までを想像させてくる書き方が面白かった。ただ、宇宙や夢について繰り返し語られていて少し疲れてしまった。話の流れもまぁそうなるだろうなって感じ。

    「夢を見続けたのが里奈なら、夢から覚めたのが僕だ。」

    「夢に区切りを付けたのが祐人なら、夢にしがみつ...続きを読む
  • 凪に溺れる
    「大事なことは忘れないように何度も繰り返す」
    繰り返すことを諦めてしまったあの頃を思い出す
    記憶は「切り取られた画像」でしかないけど
    さまざまな人達の「今」という現実に繋がっていく
  • 星に願いを、そして手を。
    夢をテーマにした作品。高校時代、近くの東海高校に在学する同年代の子がすばる賞を受賞したという背景を相まって印象深い。
    みんな大人になるにつれて何かを諦めながら歳を重ねている。そして、まぁこんなもんかと終着していくと思うのだが、そんな中でも最後まで夢を追い続ける自分でありたいと思った。
  • 凪に溺れる
    読み終わったあとうまく息ができなかった、
    自分も「凪に溺れる」のタイトルと共にどこか遠くへ行ってしまうじゃないかと不安になった
    良い話だった、面白かったそんなありきたりな言葉で片づけられない。もっと魂の奥底で響くような話
    この話を読んで感じたのは、人は皆どこかで繫がってるんだなと強く感じたこと。
    ...続きを読む