深谷忠記のレビュー一覧

  • 審判<新装版>
    すごい読み応え!
    20年以上前に起きた幼女誘拐殺人事件。その犯人として逮捕された柏木喬は本当に犯人だったのか?それとも冤罪なのか?前半は退職した元刑事村上と、過去に彼が逮捕した柏木との話を中心にして柏木は本当に冤罪なのか、当時の関係者達のストーリーを交えて考えさせられる。
    前半終盤に被害女児の母親に...続きを読む
  • 自白の風景
     元暴力団員畑村順次を刺殺したとして逮捕された矢代昌宣は、一旦は犯行を自供しますが、裁判では一転して犯行を否認、無罪を主張します。堀内利勝警部が発見した物証、血のついたシャツには決定的証拠とするには疑わしい点がありましたが、結局、滝川実を裁判長とする裁判官らは、矢代に有罪判決を下します。矢代は服役中...続きを読む
  • 毒 poison
    病院内で筋弛緩剤が盗まれた直後、入院患者が殺された。
    死因は筋弛緩剤の投与。
    殺された入院患者は、妻に対するDV、看護師に対するわいせつ行為、他の患者や医師に対して暴言を吐く問題の多い人物で、誰にも殺害の動機があった。
    事件に潜む“毒”とは・・・。


    以前テレビ番組『超再現!ミステリー』で...続きを読む
  • 目撃
    大好きな裁判物かな?と思って読んだけど裁判シーンはあまりなかったな・・・。でも記憶についての考証はおもしろかった。
  • 審判<新装版>
    良くできた話です。面白かった。

    話は女児誘拐殺人の裁判結審のシーンから始まります。
    被告人・柏木は懲役15年の刑が言い渡される。

    刑期を終え出所した柏木は自らのホームページの中で冤罪だったと主張。
    そして自白に追い込んだ元刑事・村上の周辺に頻繁に現れる。

    柏木は本当に無実なのか?真相は何処にあ...続きを読む
  • 無罪
    刑法39条「心神耗弱者の行為は、その圭を減軽する」がテーマのお話。息子をシンナー中毒者に殺された男。わが子を殺めた母親。残された家族の在り方、生き方、感情を描くミステリー。
    実際に当事者になっていないので、本当の関係者の心理は想像するしかないが、意味もなく家族の命を奪われれば、自分のその後の人生も自...続きを読む
  • 審判<新装版>
    柏木喬は、女児誘拐殺人犯として懲役十五年の判決を受けた。刑を終えて出所した彼は、ホームページの中で意図的に冤罪を被ったと主張。殺された女児の母親・古畑聖子に向けて意味深なメッセージを送り、自白に追い込んだ元刑事・村上の周辺に頻繁に現れる。柏木は本当に無実なのか?予想外の展開、衝撃の真相。
    柏木喬の気...続きを読む
  • 目撃
    夫を殺害したとして有罪判決を受けた妻。しかし、本人は殺していないと主張しつづけている。控訴をしようと奔走する女弁護士。一方、暗い過去を持った小説家が、ある1通の手紙から、事件と関わるようになります。果たして、事件の真相は?

    この作品、なんといっても約630ページという読み応えのある内容でした。いか...続きを読む
  • 自白の風景
    冤罪をモチーフにした推理小説で、冤罪の問題点がわかりやすく描かれていて面白かった。川喜田の動機や犯行にちょっと無理があり、ぼやかして書かれているところが気になりつつも、それぞれの人間の弱さ、狡さをうまく表しながら、先の読めない展開に一気に読まされた。
  • 審判<新装版>
    結末が知りたくて一気読みしてしまった。ただ、ところどころ思わせぶりな描写があったり、後で考えると「ん?」と思う部分があったような。
    でも面白かった。
  • 評決の行方~母親殺し事件の深層~
    途中、何度か予想外の展開でハラハラしたけれど2組の母と娘の関係に興味深く読むことができた。ラストは好みではなかったから少しがっかりした部分はあるものの余韻が残るという点では効果的だったというべきかもしれない。他の作品も読んでみたいと思った。
  • 遺産相続の死角 東京~札幌殺人ライン
    かなり長い作品だった。このシリーズは長年続く作品だったようだが、私は、初めて読んだ。過去のシリーズを知らなくても、なかなか楽しめた。少し、展開のテンポが遅い気もするし、でも逆にどんどん進んでいる気もするし、私としては、このような展開の作品は初めての気がした。そして、パターン的に直接の当事者(刑事)で...続きを読む
  • 運命の塔(上)
    上下巻読み通しての感想。
    登場する人物達がみんな複雑に絡み合っている。
    相関図にすればひと言で済んでしまうような関係だけれど、そこに至るまでは互いの関係がはっきりとしないまま物語は進んでいく。
    主人公である平岡道義は3歳で両親を放火殺人で殺されていた。
    父か母か、どちらかの手によって炎の中から外へ放...続きを読む
  • 自白の風景
    本分よりの引用
    「私も、これまでは世にある冤罪はひと事だと思っていた。
    今は、条件さえそろえば、いつでも無実の罪が着せられるものだということが生身でわかる」

    群馬県梅ヶ原市郊外で、轢き逃げ事件が発生した。
    被害者は滝川という老人で、間もなく元刑事・堀内が逮捕される。
    堀内は無実を主張し、弁護を牧に...続きを読む
  • 評決の行方~母親殺し事件の深層~
    久々に深谷さんの話を読んだ。すっかり騙されてました、途中まで。さすが、深谷さんと思って、評価はちょっと甘め。壮・美緒シリーズも再開されてるようで、読まなければ。
  • 共犯~幼女誘拐事件の行方~
     一人の少女が誘拐される。
     少女の母親は、過去に秘密を抱えていた。

     巧妙なトリックや天才的な探偵役など、いわゆるミステリ的な要素は薄いが、なぜ少女が誘拐されたのか。「どうして?」という単純な問いをしっかりと追った読み応えのある作品。面白かった。

     どうしようもないんだろうけれど、後半が説明調...続きを読む
  • 千曲川殺人悲歌~小諸・東京+-の交差~
    少し前に読んだ、『横浜・修善寺0の交差』と同じ、壮&美緒コンビによるシリーズのうちの1作。
    前回と同じく、薦められて読んだ本。
    そのため、またもやシリーズ1作目をさしおいて、途中を読んでいる。
    読みきりになっているから違和感はないんだけれど。

    今回は被害者であるはずの画家・杉原にあまり同情できず、...続きを読む
  • 横浜・修善寺0の交差~「修禅寺物語」殺人事件~
    ひとに薦められて。
    初めて読む作家さん、ふかやただきさん。
    読み始めて知る…これ、シリーズだ。
    『信州・奥多摩殺人ライン』(’92講談社文庫)という作品から、数学科教授助手・黒江壮&編集者・笹谷美緒のコンビがスタートしているよう。
    2人の人となりを知らないのは、ちょっと残念だけれど、そのあたりは特に...続きを読む
  • タイム
    けして派手なはなしではない。むしろ地味である。だが主人公であるゴーストライターが、昔に起こした犯罪が分からないまま物語は進む。ある程度わかってきても最後のほうでもどれが真実なのかがわからないような展開に。もちろん最後の最後には判明するが・・・でもまた別の謎を残したまま終了する。
    今回の本も面白かった...続きを読む
  • ソドムの門―ある殺人者の肖像
    薬害事件から端を発した事件からやがて、昔に行われていた治験に関する重大な秘密を握ってしまう新聞記者。その事実を告発する正義を貫くか、、それとも、、、
    法廷ミステリーかと思いきや違っていた。面白い。