深谷忠記のレビュー一覧

  • 目撃
    主人公の小説家は39年前の事件目撃者であり、両親が当事者。
    一方、4年前の事件にかかわることになり、その重要な証拠が目撃者という二重の目撃に焦点を当てた話である。
    4年前の事件の犯人とされる女性は無実を訴えていたが、目撃者の証人もおり一審で有罪、そして上告した。その弁護士を務めるのが主人公の大学時代...続きを読む
  • 自白の風景
    冤罪の持つ構図を逆手にとったような作品で、多少のエンターテイメント性とノンフィクションぽい部分が適度に融合していて、最後まで一気に読めました。

    自白を強要していた警官が自ら強要される立場になっていく様は、恐ろしいものがあります。

    作品としては、人物にもう少しキャラだてがほしい気がするのと、エンド...続きを読む
  • 自白の風景
    骨太の推理小説。
    正直地味と思ったけど、途中でやめることなく最後まで読ませるのは、作者の文章力か。

    最終章がとても熱い。面白かった。
  • 「万葉集の謎」殺人事件
    カルチャースクール「万葉散歩」の一行が訪れた潮来で参加者の一人が殺された。
    額田王の秘密とは?
    犯人にも同情してしまう。
  • 審判<新装版>
    ☆3.4

    ヒネリのある内容でした。


    そして罪を裁く難しさ、
    償いの難しさ

    答えはでるものではないです。

  • 審判<新装版>
    3.15
    冤罪にかけられた人間が15年刑を執行して出てきたが楽しい歳を刑務所で過ごした男は真犯人を探すためにあらゆる手を使う
    本当に犯人は別にいるのか、この男と関わってきた人間の中に真実がわかるのはいるのか
    男の不気味さ、執着心、周りの人間の気持ちも伝わってきて面白かった
    2つの意味で重みのある小説...続きを読む
  • 審判<新装版>
    冤罪がテーマの推理小説。
    ただただ、推理しながら読むのではなく…
    冤罪をかけられた当事者・冤罪をかけた警察官
    それぞれの心理を読みながら進んでく。
    途中までは『何だ。やっぱり』感がありますが
    『ん?こんな簡単ではないよね?』で驚きの展開へ。
    最後はゾワッとして終わりました。
  • 審判<新装版>
    色々予想して、合ってる合ってる、普通じゃんと思ったら最後にマジかー!ってなりました。
    帯買いしたので、確かに帯の通りだったと思いました。
    最後なんて、あっさりと日常に戻る感じは怖いなと感じて、なんとも言えない気持ちになりました。
    しいていえば、読みにくい本だな…とは思いました。
  • ゼロの誘拐(電子復刻版)
    謎解きやトリックは面白かったが、文章に魅力がない感じがした。
    続きを読みたい、というような気持ちがわいてこない文章。私の気のせいかな?
  • 黙秘
    初めに、パニック障害の症状と大変さが書かれていて、次にその母親の起こした殺人事件。娘の病気とどう関係しているのか、一風変わった探偵の調査により、読者にも整理されて伝わってくる。
  • 共犯~幼女誘拐事件の行方~
    ほんの数分の隙をついて誘拐された三歳の女児・美菜。
    犯人からの要求もなく、美菜の安否も確認できないまま時間だけが過ぎていく。
    なかなか進展しない捜査が続くなか、ひとつの目撃情報が犯人とおぼしき男の容疑をより色濃くしていく。
    男は18年前に起きた連続幼女誘拐殺人事件の容疑をかけられ、アリバイ成立でリス...続きを読む
  • 悪意の死角 東京~京都殺人ライン
    まあ、普通に面白いですね。
    昔のように大掛かりな仕掛けがあるわけではないけど、ミステリをうまく転がしているし、ロジックの反転はいいですね。
  • 自白の風景
    「冤罪とはいかに不条理に作られるか」を主題にした社会派エンターテイメント。警察の過酷な取調べ、楽になりたくてつい口にしてしまう嘘の自白、捏造される証拠品などを鵜呑みにして判決を下す裁判官…こういった事実が実際にあると訴えるメッセージ性の強い作品です。冤罪に追い込んだ元刑事が冤罪に巻き込まれる構図はな...続きを読む
  • 「法隆寺の謎」殺人事件~寝台特急「はやぶさ」180秒の逆転~
    「法隆寺の謎」が事件の本筋に絡まず添え物程度だったので不満が残りました。蘊蓄が学術的で苦心しただけに残念です。
    寝台列車「はやぶさ」のトリックは意表を突かれました。実際思い通りにいくか疑問でしたが、良く纏まっていると思います。事件や、ダイイング・メッセージ、「鬼」という暗号も魅力的なので読み応えはあ...続きを読む
  • 目撃
     夫を毒殺した容疑で収監された関山夏美。目撃証言から逮捕に至ったのだが、夏美は犯行を頑なに拒否し、その時間は現場から遠く離れたラブホテルに行きずりの男と一緒にいたのだと言い張る。しかし裁判では圧倒的に不利になると感じた夏美は、助けを求めて『蒼の構図』の著者・曽我に手紙を出す。強い正義をもっていると感...続きを読む
  • 毒 poison
    ラストのどんでん返しは途中読めた感があるが
    それで有りのストーリー。

    しかしこの作者の「殺人者」と言う本も最近読んだが
    登場人物の周りの狭い範囲内に
    似たように苦しみや悩みを持つ者が丁度いるというか…
    少し出来すぎ感あるのが否めない気がした。
  • 熱海・黒百合伝説の殺人
    大学講師?の堅物(名探偵)と元気のいい助手(恋人)が殺人事件を解決。定番ぽいが安心して読める。寝台特急に女性の他殺死体が・・・そしてかたわらには、鍵をにぎる黒百合。次には殺された女性の姉が殺され、また黒百合が・・・ 怨恨か?金か? さて犯人は?
  • 熱海・黒百合伝説の殺人
    雑誌編集者笹谷美緒は取材で「あさかぜ4号」に乗った。
    彼女の乗った個室寝台に、黒百合が置かれていて、隣の部屋の女性が殺されていた。
    熱海では女性の姉が殺され、動機、犯人、アリバイの謎が。
    その謎に美緒と黒岩壮のコンビが迫る。
  • 佐渡・密室島の殺人
    アメリカに出張するに際して、機内で讀める輕い本を伊丹空港で購入したうちの、その1册。

    壯&美緒シリーズの最新刊と思はれる。
    讀み始めて氣が附いたのだが、この作品を以前に讀んだことがあつた。
    卷末の深谷忠記著作リストによれば、この作品は2002年8月にトクマノベルズで刊行されてゐる。
    どうやら、その...続きを読む