田辺聖子のレビュー一覧

  • 新源氏物語 霧ふかき宇治の恋(下)
    内容紹介:大君亡きあと中の君への情念にもだえる薫の前に現れたのが、中の君の異腹の妹・浮舟であった。彼女は薫に惹かれる一方で、色好みの匂宮とも通じ、恋の板挟みに思い悩んだ末に霧ふかい宇治川に身を投げるが…。極限の愛を余すところなく描いて、圧倒的な感動をよぶ田辺版・新源氏物語、堂々の完結編「宇治十帖」下...続きを読む
  • 絵草紙源氏物語
    内容紹介:原文の香気をたたえ、古典の口吻を伝えつつ、読みやすい現代の言葉で書下したダイジェスト版。四季のうつろいの中に、人間の運命や恋のゆくえのなまなましい葛藤をみごとに表現した絵が興を添える。(出版社・著者より)

    資料番号:011287026
    請求記号:F/ タナベ
    資料区分:文庫・新書
  • 残花亭日暦
    執筆に講演に取材にと多忙な日々を送りながら、アシスタントや家政婦さん介護人の派遣をフル活用して、年老いた母親と病を負った良人とともに暮らす日々を日記として綴ったもの。近しい人を病で亡くした体験のある人は、必読です。思い出して涙が出そうになりながら、田辺さんの言葉に救われたり、こういう風に思うのは自分...続きを読む
  • 文車日記―私の古典散歩―
    高校入学前の宿題で読んだ。
    あの頃はまったくよさがわからなかったけど
    今改めて読み返すと、丁寧に人を描いているところとか、
    エピソードを含蓄あるユーモアで描いているところとか
    驚きがたくさんあった。

    田辺聖子と、向田邦子は、生き方が似ているような気がする。
    好きです。
  • 新源氏物語(下)
    源氏が崩壊していく巻。
    柏木と夕霧も恋に惑って憂き目を見る。
    そして女三宮の降家・・・これが決定打。
    紫の上を深い悲しみに突き落とした。

    いい歳になっても女性への興味が失せない源氏と、
    出家を望む紫の上。
    二人のすれ違いが悲しかった。

    紫の上の人柄のよさを源氏が讃えるのも束の間。
    彼女は病に臥し...続きを読む
  • 新源氏物語(中)
    源氏の絶頂期。
    思い上がった態度が鼻についた。六条院の建設とか。
    しかし屋敷の華やかな描写にはうきうきした。

    夕霧と雲居の雁の初恋は初々しくて可愛かった。
    玉鬘の九州脱出劇は、姫君のする事とは思えないほどスリリング。はらはらした。
    真木柱の歌には切なくなった。
  • 新源氏物語(上)
    源氏物語の現代語訳というより、源氏物語を下敷きにした田辺流源氏小説といった感じ。
    桐壺の巻があっさりばっさりカットされていて、知らずに読んだ人はびっくりするかも…。
    でも、「他の現代語訳が単調で…」とか「とにかく読みやすいものを!」という人にはお勧めです。
    個人的には、今のところ一番読みやすかったよ...続きを読む
  • 新源氏物語(下)
    上・中・下と読みました。名前がやっぱり難しいところはあるけど、それでも面白い。

    昔のあの階級の女性は大変だったなーとも思う。選ぶ権利が、今ほどない。…でも今だって、視点を変えれば昔よりないかもしれない。

    ストーリーとしては、悲しい話だと思った。そういう悲しい部分があるから、光の君はさらに素敵に映...続きを読む
  • 新源氏物語(上)
    源氏物語を扱う作品で、とても読みやすい本。

    年齢どおりでなく、短編的なのがちょっと分かりづらい…かな…
    「あさきゆめみし」と合わせて読んでました。
  • 九時まで待って
    この方の描く男女が好きです。
    男はわがままで、浮気っぽくて、女もそれなりにわがままで、浮気っぽくて。
    そのカップルにしかわからない秘密の暗号があったり、そのカップルにしかわからない
    いちゃつき方があったり、そのカップルにしかわからない会話の応酬があったり。。。

    あ〜これなんだな〜と思う。
    現実、そ...続きを読む
  • 田辺聖子の小倉百人一首
    百人一首を覚えねばならぬ! だけど百人一首なんて……私国文学専攻だけどごめん……全然知らないの! というわけでちょうど積読してた中にこれがあったので嬉々として崩しました。百の歌に百のエピソードあれば、百人の歌人に百のエピソード、いやそれ以上あり!とにかく面白かったです。いい教養になったなあ、と。歌を...続きを読む
  • 愛の幻滅(上)
    主人公眉子と東野のやりとりが好き。この恋愛にどっぷりはまってる、少なくとも今ふたりで一緒にいるこの瞬間に幸せを感じてるのがすごく伝わってくる。でもね、やっぱりそれは長く続かないんだ。後半、眉子が東野との恋に覚め、「何々してあげる」ようになる、っていうのすごく分かる!ふたりの間に流れれる空気の心地よさ...続きを読む
  • 文車日記―私の古典散歩―
    中学の国語の問題文としてこの一部が使われており、面白かったので原本である本書を手に取る運びとなりました。
    懐かしい。

    田辺さんの古典案内。
    情熱的で、でも柔らかな口調で語られています。女性らしい視点から語られていて、とても共感できる部分がありますね。
    古典がぐっと身近に感じられたな。
    当時の自分は...続きを読む
  • 愛の幻滅(上)
    家の近くのこじんまりした本屋さんで、お薦めとして平台に置いてあって手にとってみました。帯には、<私の好きな田辺さんの恋愛小説のベスト3>という山田詠美さんのコメントがあります。あの山田さんが!と思い、帯裏に引用されてた本文を拾い読みしてみて、俄然読んでみたくなって買いました。そんなことでもなかったら...続きを読む
  • 愛の幻滅(下)
    眉ちゃんの東野との恋を、”笑い恋”にしようとする気持ちに深く共感した。
    ラスト数ページ、「〜してあげたかった」のくだりなんて、涙がでてきた。
    眉ちゃんと東野の関係は、きっともう長くは続かないのだろう。

  • 【カラー版】 田辺聖子の小倉百人一首 上
    大好き百人一首!
    というわけでこの本、何回読んだかわかりません。手持ちの本がなくなったので再読。その百人一首が描かれた背景がわかるのでとても面白い。
    あー私もこの時代の貴族みたいな生活がしたい! 文化的な教養で、地位・名声が決まるなんてなんて楽しいの!

    2008,january
  • 【カラー版】 田辺聖子の小倉百人一首 下
    というわけで↓の下巻。
    小さいころから百人一首は大好きだけど、その頃は女性のばかり好んでいたのを覚えています。
    今読むと、長からむ・・とかちょっと怖いとこがまたいい!

    2008,january
  • 絵草紙源氏物語
    原稿用紙150枚に現代語訳した「源氏物語」に岡田嘉夫氏の美しい挿絵。文章と挿絵が堪能できる「源氏物語」。(07/09/29)
  • 新源氏物語(下)
    平穏が続くかと思われた源氏と紫の上の間に波風が起こる――女三宮の登場により紫の上の「源氏の妻」としてのプライドが揺れそして次第に弱り果てていき、源氏は過去、藤壺と犯した過ちを柏木と女三宮に突きつけられる。華やかな時代は去り、先細っていく二人の物語は今、終わりを告げる……ってこんな具合でよろしいでしょ...続きを読む
  • 新源氏物語(下)
    きました・・・いよいよ最終章。
    源氏は若き日に重大な過ちを犯す。
    父親である桐壺帝の後妻(源氏の義母)藤壺を慕うあまり父に隠れて密通をし、藤壺は源氏の子を身篭ってしまうんです。
    帝はその事を知ってか知らずか、冷泉帝に皇位を継がせる。
    臣下に落ちた源氏の子供を・・・。

    この下巻では、源氏が若い頃犯し...続きを読む