澤田ふじ子のレビュー一覧

  • 公事宿事件書留帳四 奈落の水
    「これまでずっと、奈落で生きてきましたけど、この水、奈落の水にしても、おいしゅうございますわ」
    四作目。
    お金持ちにはお金持ちの悩みがあるもんだ。
    今回はそれが際立った。
    お金って使いようで人を幸せにもできるんだよ。当たり前なんだけど、なかなか難しい。

    奈落の水
    厄介な虫
    いずこの銭
    黄金の朝顔
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  • 公事宿事件書留帳二 木戸の椿
    余韻がなくバッサリ終わるような。
    菊次郎のイメージがまだつかめない。一見優男、剣柔ともに強いが人情には弱い。
    もっと嫌らしさとかあったらいいのにな。
    女性が求めるヒーロー像かな。「剣客商売」好きには物足りない。

    木戸の椿
    垢離の女
    金仏心中
    お婆とまご
    甘い罠
    遠見の砦
    黒い花
    土地柄なのか美術品...続きを読む
  • 公事宿事件書留帳十七 遠い椿
    久々に読んだこのシリーズ

    普通なら前置きって云われるところで終わるんだよね、このシリーズは

    しかし、説明会話が多すぎて笑う^_^
  • 公事宿事件書留帳十八 奇妙な賽銭
    京都に関する薀蓄は流石だが、あまり詳しすぎるのも・・

    人情ものとして、読んだ後にずしりと来る本。
    今回も標題の「奇妙な賽銭」や「転生の餅」が良かった。
    ついでに言うと、多少ながらも剣の冴えを見せてくれるところも、好きなところ。
  • 羅城門
    飛騨の匠の悲しいお話。なんてひどい話なんだ!って思ってしまうくらいストーリーに入ってしまった。書き味が上手いだけに、読後感も重い。
  • 公事宿事件書留帳十七 遠い椿
    どの作品も読み終わった後に寂しい気持ちになりましたが主人公の菊太郎の行動や言葉が救います。清く生きる事の大切さを感じる短編ばかりです。
  • 公事宿事件書留帳一 闇の掟
     京弁?が柔らかくてここちよい。
    この時代の京都が舞台の話は「はやぶさご用旅」くらいなものしか読んでないので、すべてが新鮮で面白い。
    こんな仕事があったということも。
    菊次郎と実家の関係がイマイチあるのかなあ、とも思うけど、この距離感が話を進めていく上でよいのかな。
    お信さんも出てきたし、続きが楽し...続きを読む
  • 天空の橋
    京焼のブランドとしてしのぎを削る「粟田焼」と「五条坂・清水焼」
    誠実に生ようとする陶工だが問屋や窯元、職人たちの軋轢の渦中に・・・・。

    ベテランの時代小説作家さん、安心して最後まで読めます。
  • 陸奥甲冑記
    全1巻。
    みじかい。 

    アテルイと田村麻呂の話。
    高橋克彦にくらべて都より目線。
    みちのく人としてはちょっと。
  • 羅城門
    羅生門ではなく、羅城門。絶版となった講談社文庫の本作を探して古書店に行ったのが、私のコレクションの始まり。