内山節のレビュー一覧

  • 日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか
    【背景】
    ①なぜ読むか
    日本人の意識から、妖怪なども消えていることを不思議に思っていた。その疑問に関連すると思い本書を手に取った。
    ②何を得たいか
    狐に騙されなくなった背景や、その結果を学びたい。
    ③読後の目標
    抽象化して、日本人の心と科学、自然との関係について考察する。
    【著者】内山節(哲学者)
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  • 里の在処
    1950年生まれ、哲学者の内山節さん「里の在処(ありか)」、2015.4発行です。1970年代から東京と群馬県上野村を往復して暮らし、四季折々を過ごし、現代人にとって「里とは何か」を考察されています。著者の考察のポイントは外してるとは思いますがw、私が魅入ったのは「ねずみとの共存」です(^-^) シ...続きを読む
  • 日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか
    20170925 生命性の歴史。理解が追いつかないところに今があるのだと思う。地域レベルでは生活できなくなって国のレベルで統一されてしまったところから話としての歴史の理解しかできなくなったのかも知れない。キツネに騙されたと言って済まされていた社会も有りだと思うが騙され方に注意する必要が出て来たのも理...続きを読む
  • 日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか
    1965年付近を境として日本からキツネにだまされる話が身近になくなった。という命題を立てその原因を考察する。それなりに面白く読める本ではある。
    1965年を境にして、身体性や生命性と結びついてとらえられてきた歴史が衰弱した。その結果、知性によってとらえられた歴史が肥大化した。広大な歴史が見えない歴史...続きを読む
  • 文明の災禍
    市井の哲学者 内山節が、東日本大震災を通して日本社会の姿を浮かび上がらせる。深い論考であるが、平易な表現で分かりやすい。
    著者の文章は、大学入試の国語の論述文で、よく使用されるとのこと。受験生である息子からの情報。受験は追い込みの時期。よくがんばっている。
  • 日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか
    メモ

    ・知性
    ・自然[オノズカラ][ジネン][しぜん]
    ・身体性と結びつき
    ・ご先祖様
    ・現象的な世界とコミュニケイト
  • 文明の災禍
    科学という文明がもたらした災禍が原発事故によって明らかになった。
    自然災害に科学の力、人間の力が及ばないということの他に、そこから起こった情報の錯綜。正しい情報を得ることができない科学の専門性の深さと世の中に流れる情報の多さ。
    そうではなく、地に足の着いた生活の範囲内、情報の範囲内で生きてはどうかと...続きを読む
  • 日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか
    「1965年以降日本人はキツネに化かされることがなく
    なった」と、具体的な年数まで挙げていたので、そこで
    何かトピックがあったのかと期待して読んだのだが、
    実は65年に特筆すべき一大事があったというわけでは
    なく、その頃に人と森との付き合い方が徐々に変わって
    きたというお話だった。

    本題はキツネに...続きを読む
  • 日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか
     タイトルにつられて読み始めたが、筆者がまえがきで書いているように、この本は「歴史哲学序説」を唱えている本であり、易しい本だろうと甘く見ていると痛い目に遭う・・・かもしれない。
     筆者曰く「1965年を堺に日本の社会から『狐に化かされる』ということが無くなった」そうだ。

     その理由としては、高度経...続きを読む
  • 文明の災禍
    それほどおもしろい内容ではなかった。
    p.68にあるような情報の価値基準についての筆者の考え方こそが、p.110で述べるような、いわゆる「専門家」を作ったのではないか。現代では、情報はブラックボックス化しがちである。それは悪意ある隠蔽であるかもしれないが、たんに市民の怠慢であることも往々にしてあるだ...続きを読む
  • 哲学の冒険
    色々な時代の色々な哲学者を割とあっさり目に紹介する本

    道しるべとしての役割をうまく果たすと思う。