内山節のレビュー一覧
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【背景】
①なぜ読むか
日本人の意識から、妖怪なども消えていることを不思議に思っていた。その疑問に関連すると思い本書を手に取った。
②何を得たいか
狐に騙されなくなった背景や、その結果を学びたい。
③読後の目標
抽象化して、日本人の心と科学、自然との関係について考察する。
【著者】内山節(哲学者)
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20170925 生命性の歴史。理解が追いつかないところに今があるのだと思う。地域レベルでは生活できなくなって国のレベルで統一されてしまったところから話としての歴史の理解しかできなくなったのかも知れない。キツネに騙されたと言って済まされていた社会も有りだと思うが騙され方に注意する必要が出て来たのも理...続きを読むPosted by ブクログ
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1965年付近を境として日本からキツネにだまされる話が身近になくなった。という命題を立てその原因を考察する。それなりに面白く読める本ではある。
1965年を境にして、身体性や生命性と結びついてとらえられてきた歴史が衰弱した。その結果、知性によってとらえられた歴史が肥大化した。広大な歴史が見えない歴史...続きを読むPosted by ブクログ -
市井の哲学者 内山節が、東日本大震災を通して日本社会の姿を浮かび上がらせる。深い論考であるが、平易な表現で分かりやすい。
著者の文章は、大学入試の国語の論述文で、よく使用されるとのこと。受験生である息子からの情報。受験は追い込みの時期。よくがんばっている。Posted by ブクログ -
「1965年以降日本人はキツネに化かされることがなく
なった」と、具体的な年数まで挙げていたので、そこで
何かトピックがあったのかと期待して読んだのだが、
実は65年に特筆すべき一大事があったというわけでは
なく、その頃に人と森との付き合い方が徐々に変わって
きたというお話だった。
本題はキツネに...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトルにつられて読み始めたが、筆者がまえがきで書いているように、この本は「歴史哲学序説」を唱えている本であり、易しい本だろうと甘く見ていると痛い目に遭う・・・かもしれない。
筆者曰く「1965年を堺に日本の社会から『狐に化かされる』ということが無くなった」そうだ。
その理由としては、高度経...続きを読むPosted by ブクログ