金森修のレビュー一覧
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コロナ禍の時に発売された理由がわかった。
付箋をしながら読んだ本。
これはかなりの勉強になりました。
知らずに人に病気をうつしている……無症状のコロナ患者さんもいたよね。Posted by ブクログ -
感動したかと言われれば、かなり感動した。
著者の息遣いを感じる。
ベルクソン初学で読み、唯物論的世界観に生きながら唯物論的ではない世界観に触れた。金森ーベルクソンの「唯心論」は現実的、常識的に感じる。全て数式で説明付けられるとは、必ずしも言えない、というのは僕には痒い所に手が届く意見。「必ずしも言...続きを読むPosted by ブクログ -
公衆衛生と個人の自由の問題は難しい.この本はチフスのメアリーとして世界中に固有名詞のように知れ渡った女性個人に光を当て,健康ではあるが保菌者であったために35年間も隔離されて生きたことについて問題提議し.読者に問いかけている.新型コロナウィルスの脅威にさらされている今,切実な問題だ.文章もわかりやす...続きを読むPosted by ブクログ
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「チフスのメアリー」症例がステレオタイプ化されてゆく過程をていねいに追ったモノグラフ。今回のコロナウイルス禍をうけて再版されたようだが、たしかに、いま読む意義は大きい。内容はポイントを押さえ、深いが、プリマ—新書のフォームで平易かつ簡潔、コンパクトにまとめられている。
二〇世紀初頭、アメリカ。移民...続きを読むPosted by ブクログ -
最近受験生の我が息子は、少し遠くの塾に
日曜日の夜間に通っています。(そんなに必死に
受験勉強しているわけではないのですが)
そこで、夫婦も揃って息子を送り届けて
塾が終わるまで二人でスタバに行って2時間
くらい待っています。私はじっくり本を読める時間
なので割と気に入っています。そこで読み終わった...続きを読むPosted by ブクログ -
『動物霊魂論』と『動物機械論』を対比させながら、文化や文明について考察されている。一般に人は人以外の動植物に対して、優位性を担保している。だから、犬が言うことを聞かずとも許せる。
しかし、その優位性は何を根拠にしているのだろう。
本書はそのことには触れてはいない。しかし、人以外を人がどう扱うのかを歴...続きを読むPosted by ブクログ -
とても面白かった。例えば医薬品開発に不可欠な動物実験と、肉食との違いはどこにあるのかなど、改めて考えさせられたことは多い。
また、動物機械論が、生物体の中で、人間をどのように位置付けるのか、という思想的課題の歴史的動向の中で生まれてきたものであることがよく理解できた。
筆者の文体も読みやすく、終章の...続きを読むPosted by ブクログ -
とても衝撃的な内容だった。難しい箇所も多くあり内容を大まかに説明することはできない。しかしそれでも読み進めた先にはきっと多くを得ると思う。Posted by ブクログ
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本書が初出版されたのは2006年とのこと。某新型ウイルスが猛威を奮っている2021年現在にこの本を知った。まるで予言書のように感じた。しかし読み進めると予言書などではなく、いつだってこの地球には感染症が身近になる可能性はあるということが書かれている。歴史は繰り返すのだ。現代の「チフスのメアリー」に自...続きを読むPosted by ブクログ
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「チフスのメアリー」と呼ばれた女性をご存知だろうか。
メアリー・マローン。1869年生まれ、アイルランド系移民。少女の頃にアメリカに移住し、大人になってからは賄い婦として働いた。料理はうまく、子供の面倒見もよかった。勤め先は何度か変わったが、雇い主からは総じて、よい評価を得ていた。
だが、37歳の時...続きを読むPosted by ブクログ -
近所の本屋さんの特集の中の一冊。
ちくまプリマーだし気軽に読めそうと購入。
「病気になった人も一人の人間なんだから、必要以上に責めちゃいけないよ」ということだけど、今のコロナ禍にずいぶん合致していて驚いた。14年前の本なのに。
驚いたということは、少なくともメアリーがいた19世紀から、人の感情は大...続きを読むPosted by ブクログ -
新型コロナウイルスの感染が拡大し続けている昨今、無症状での保菌者(キャリア)がどこにいるかはわからず、不安に駆られることも多いと思います。
特に、感染しながらも外出したり会食したりして(故意に)感染を拡大させていると考えられ、批判される人々も少なくありません。
そういった、多数の感染者を生むキャリ...続きを読むPosted by ブクログ -
「チフスのメアリー」が気になって読みました。
1人の女性がある日、腸チフスのキャリアの可能性を告げられる。
自覚症状はないので、女性は戸惑い、混乱する。
検査への協力を拒否したことで、捕らえられ、長い時間を監禁された環境の中で暮らすことになり、そこで人生を終えることになる。
公衆衛生の観点と、個...続きを読むPosted by ブクログ -
チフスのメアリーは無自覚の感染者。今回の新型コロナウイルスのことをあてはめて読んでしまう。この本では無自覚の感染者が決して悪ではないって言っている。ゼロ号患者についても色々かんがえさせられた。個人の自由をしばって隔離するなら補償が必要だってことも納得する。メアリーは普通の女の人だったと思うから。Posted by ブクログ
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動物に魂があるかどうかの話をしていない(0_0)
話しているのは「人間が」動物の地位についてどう考えてきたかということ。それにペタッと「魂」というサブテーマを貼ってあるような感じだった。
メインテーマは動物機械論。この動物機械論というのが、動物たちの喜びも苦痛もすべて単なる機械的な反応であり、意に...続きを読むPosted by ブクログ -
読書途中。20人の講師による。一人90分の講演会の収録である。一気に読めるはずもなく、じわじわと読んだ。
姜尚中の講演のなかで、夏目漱石が奥さんをなぐっていたエピソードがあった。ノイローゼであったらしい。私は夏目漱石になれないけど、夏目漱石よりましだなと少し思った。考えかたとしてまちがっているのかな...続きを読むPosted by ブクログ -
ベルクソンの哲学を「純粋持続」をキーワードに読みほどく。薄いけれども単なる要約ではなく、大変わかりやすく、また読んでいると明るい気持ちになる。個人的には記憶が身体に蓄積されているというふつうの空間的イメージを否定しているところが面白かった。それならどこにどう存在しているのか、それはいろいろ想像の余地...続きを読むPosted by ブクログ
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とても平易な解説だし、著者の熱い思いがあふれ出してきそうな良書。
哲学というとただ形而上の小難しい概念を小難しい顔してこねくり回しているという印象があるかもしれないけど、本来はこんなふうに、熱い衝動から生まれるべきものなのだと思う。
が、しかし。。。
それでも僕には「純粋持続」の概念がわからない。...続きを読むPosted by ブクログ -
デカルトの <動物機械論>に始まり、それに対抗して出てきた<動物霊魂論>の歴史を詳細に述べている.フランスの哲学文献が主流だが、膨大な資料を駆使しているにもかかわらず、読みやすい論考になっているのは、著者のこのテーマに関する理解力が只者ではないことを示していると感じた.Posted by ブクログ