唐鎌大輔のレビュー一覧

  • 「強い円」はどこへ行ったのか
     現在の日本を金融の側から分析した本で、とても良かった。黒田総裁の遅すぎた円安誘導から植田総裁の遅すぎた引締で、誰も円を買わなくなってしまうリスクが増加した。
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    「結局、リフレ政策で目指した物価上昇目標が9年間未達だったからこそリフレ政策への支持率が安定していたという皮肉な実情が浮かび上がる」
    まさにそうですね
  • ECB 欧州中央銀行―組織、戦略から銀行監督まで
     ECB(欧州中央銀行)の金融政策に留まらず、諸制度や法的位置付けに至る欧州金融システムを包括的に理解するうえでの教科書的な書籍です。
     まだまだ、不勉強なので第1章の位置付けや役割等は要精読ですが、EU圏内の各国中央銀行の重要性やFRBや日銀と異なる分権的なシステム等が具体的に説明されています。
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  • 欧州リスク―日本化・円化・日銀化
    基礎的なマクロ経済データが筆者の分析力で非常に説得力のある仮説に仕上がっている良書でした
    また、日本語では手に入れにくい欧州債務危機による制度改革の概要も分かりやすいです
    今年一番の御勧め!
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    日本は貿易で稼げなくなったあたりから円買いが抑制されている可能性があるとの視点は新鮮だった。円安で喘ぐ中インバウンドの門前払いを行ったり、資源価格高に喘ぐ中原発の再稼働を行わなかったりすることによって、成長の芽を自ら摘んでしまい諸外国と対照的に低成長に悩む日本に投資する国がないというのも頷ける。原発...続きを読む
  • アフター・メルケル 「最強」の次にあるもの
    経済についての知見に乏しい私には非常に難しい本でした。知らない単語を調べながら読んだりしていたのでかなり時間がかかりました。正直半分も理解できたかどうか怪しいですが、自分なりに学びは多かったと思います。
    4〜5章が特に難しいです。
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    通貨高は先進国の悩み、通貨安は途上国の悩み。
    為替の説明変数は多数ある。成長率、金利、需給の3つが基本的なところ。
    成長率は、コロナの緊縮度で日本が出遅れている。
    金利は日本だけ低い。スイスでもマイナス金利を終了。
    需給は、対外純資産国だったため、安全資産として円が買われた。しかし、国際収支の悪化=...続きを読む
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    現行の外国に比べて厳しすぎるコロナ対策に対しての、著者、そして市場の反感を強く感じた。コロナ対策の評価は置いておいて、市場と世間一般の意見の乖離は相当なものなのだろう。

    円安について、日本の構造的な要因を分かりやすく解説している。コロナやそれ以前からの円売り、外貨保有が証券から直接投資に移ってきて...続きを読む
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    円安と今後の円の動向を知るために読んで以下のことを学んだ。
    ・以前から謎だった日銀が円安がいいと言う理由
    ・現在が成熟した債権国から債権取り崩し国への変換点の可能性がある。
    ・今の円安の主因は貿易赤字と内外金利差である。
    ・家計の貯蓄から投資への進展は更なる円安を招く。
    ・金融政策だけでは円安を解消...続きを読む
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    フェアバリューのない為替相場において、昨年から続く大幅な円安について、賞味期限の長い骨太な考察が行われている。最近は内外の金利差が注目を集めるが、著者は10年ほど前からの貿易黒字の減少などマクロ面を重視し、成熟した債権国に移行したが故の現象であると主張する。つまり、ここ10年ほどで大きな経済的構造変...続きを読む
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    2022年63冊目。208ページ、累計17,087ページ。満足度★★★★☆

    株式・債券(金利)・為替の中で、フェアバリューがなく最も予想が難しいのがドル円に代表される為替レートです

    本書は、2022年になり急速に進んだ円安について、実は今から10年以上前から底流として日本経済の構造変化があったこ...続きを読む
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    現在円安が進んでいます、私の世代の人間は20世紀末に同様の円安を経験してから円高を経験しているので、いずれ元に戻ることを期待している人もいるかもしれませんが、今回の円安は前回の時と状況が異なっている様です。

    この本を書かれた方の本を読むのは初めてでしたが、私が思っていた20年ぶりではなく、50年ぶ...続きを読む
  • アフター・メルケル 「最強」の次にあるもの
    EU=ドイツらしさを強いる「監獄」 と「看守」地経学的な反覇権国
    横の亀裂:南欧の債務者と債権者が求める財政緊縮
    盾の亀裂:東欧との無制限難民受け入れ問題
    斜めの亀裂:大国 独仏と豊かな小国(新ハンザ同盟)の意思決定問題

    永遠の割安通貨ユーロ
     金融政策を決めているのはドイツではなくECB
    世界最...続きを読む
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    長期的な視点から足元の円安を評価する取り組み。
    著者自身、書籍という陳腐化しやすい媒体であるものの腐りにくい議論に努めたとあるように主に2013年からの黒田日銀体制前後にフォーカスしつつ構造的な通貨の立ち位置を論じる。
    総括すれば円安となれば外貨に依拠するほかない、と思えるがそれもまた今後の流れで見...続きを読む
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    テレビの経済ニュースでの唐鎌さんのデータに基づく分析を好意的に見ていましたので、本書を読んでみようと思いました。
    基本的な日本の立ち位置に対する認識は同じであったが、インバウンド需要や貯蓄から投資への意味に関する考察は、今の状況理解を深めてくれました。
    私自身は投資もする理系博士研究者ですが、本書で...続きを読む
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    現在の異常な円安の原因を、できるだけ賞味期限の長い要因を考えて分析した本、という位置付け。

    円安の要因としては日米の金利差が重点的に議論されやすいけど、ここではそれに加え、成長率と需給も大きな要因としている。コロナ禍の政府の動きが成長率などの差に直結したことする説明もあり、読んでみればなるほどと思...続きを読む
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    アメリカと日本の金融政策の大幅な円安を招いた。日本もここに来て大幅なインフレ、物価高になって来た。金利の動きに注目したい?
  • 「強い円」はどこへ行ったのか
    来年度予算要求のため電子ジャーナルの見積書を各出版社から集めたが、急激な円安により、価格は大幅に上昇している。
     国は、ゼロ金利政策を依然堅持し「貯蓄から投資へ」のスローガンを掲げ、投資による資産形成を促しているが、国内貯蓄は、そもそも国債の購入等に充てられて
    おり、極端な円売り投資に殺到すれば、一...続きを読む