室生犀星のレビュー一覧

  • 二魂一体の友
    内容が濃い!
    萩原朔太郎と室生犀星の共著である本書は、互いへの思いをそれぞれに語った記事を纏めた興味深い1冊で、めちゃくちゃ面白かった!
    犀星の幾つかの詩に朔太郎が解釈をつけていたり、互いへ向けた詩を詠んでいたり。
    二人が互いに向けた思いをぶちまける。
    無花果さん、勧めて下さって有難う御座います♪
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  • 杏っ子
    人の行動や感情をじっとよく観察しているような気持ちになりました。苦しい事があろうと新しく歩き始めるような人間の強さを感じました。
  • 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

    表題の「密のあわれ」は作者の変態性、というよりかは彼の中の美の哲学を外に出した結果、金魚との対話という形式になった感じがする。
    何はともあれ他では味わえない異質な作品で、とても楽しく読んだ。金魚が可愛い。
  • 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
    『蜜のあはれ』が読みたくて買った。すべてが会話文で書かれているコケティッシュな超現実小説。金魚ちゃんとおじさまのやり取りが可愛い。
  • 現代語訳 蜻蛉日記
    夫・兼家との結婚生活での苦悩やささやかな喜びを描いた、回想録。
    己のプライドの高さゆえに、兼家の浮気が許せず嫉妬に苦悩する。
    現代の恋愛にも通じる文学を、室生犀星の現代語訳で楽しめる。


    熱烈にアプローチしてきたのは向こうなのに、溺れて苦しむ道綱の母の苦悩は、現代の私たちにも痛いくらいわかります。...続きを読む
  • 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
    あまりにもつるつると完成されていて。少し怖気づくも、ユーモアにすくわれる。しかし、そのユーモアの冷えびえとしていることよ。
  • 我が愛する詩人の伝記
    色んな文学者にまつわるエピソード満載で笑顔になる


    折口信夫がお気に入りの弟子にせがんで眼鏡かけさせて連れ回してルンルンだった話がちょっと忘れられない
  • かげろうの日記遺文
    『蜻蛉日記』それ自体にはあまり描かれることのない「町の小路の女」に焦点が合わせられている。
    平安時代の物語を現代語のように読むことができれば、きっと、こんな感じだろうと思わせる流麗な文章が良い。
  • 随筆 女ひと
    どこを引用したらいいかわからないのでもう読んで下さいとしか。
    室生犀星の好きなところは、ユーモアがあるところ。人の笑いを誘う明け透けな表現は、彼の素直さと磨き上げられた言語感覚とそして優しさから生まれているのだと思う。読みながら、彼の鑑賞対象となる女という人種であることが誇らしかった。こんなに無垢な...続きを読む
  • 随筆 女ひと
    どこを引用したらいいかわからないのでもう読んで下さいとしか。
    室生犀星の好きなところは、ユーモアがあるところ。人の笑いを誘う明け透けな表現は、彼の素直さと磨き上げられた言語感覚とそして優しさから生まれているのだと思う。読みながら、彼の鑑賞対象となる女という人種であることが誇らしかった。こんなに無垢な...続きを読む
  • 杏っ子
    室生犀星の自伝的長編小説。
    文庫で600ページ超という長さだし、50年以上前に書かれた小説。
    正直、途中で挫折しても仕方がないと思っていたが、読んでみたらするする読める。知らない言葉もたまに出てくるが(重畳、●●輩など)、勉強になるので良かった。

    作家平山平四郎が生まれるところから物語は始まり、金...続きを読む
  • 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
    「おじさま」と三年子の赤い金魚との会話によって構成されている短編、「蜜のあわれ」が特に好き。
    「おじさま」と金魚屋さんにとっては小さな可愛い金魚、他の人にとっては人間のはずなのに、どこからが金魚でどこからが人間なのかわからなくなる。
    金魚である方が官能的で美しい気すらする。

    その他の短編も秀逸。
  • 杏っ子
    「あんずっこ」こと主人公の娘、杏子が非常に魅力的。
    家族から向けられる父親への視線が注目される点。
  • 随筆 女ひと
    女ひとに対する室生犀星の可愛らしい下心がいい。二の腕の美しさについて延々と語るのがいい。―女の人というものはどこかに美点の幾つかをかくしているものであって,虫も殺さぬやさしい性質の人が恐るべき偉大な足をかくしていることに,たくさんの例があった(「為すなきことども」より)。
  • 随筆 女ひと
    女ひとに対する室生犀星の可愛らしい下心がいい。二の腕の美しさについて延々と語るのがいい。―女の人というものはどこかに美点の幾つかをかくしているものであって,虫も殺さぬやさしい性質の人が恐るべき偉大な足をかくしていることに,たくさんの例があった(「為すなきことども」より)。
  • 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
    友人より借りました。

     小説。私小説風。文章は古いタイプ。
    「蜜のあわれ」は七十歳ぐらいの老小説家と、若いぴちぴちの女の子の姿になる金魚との対話風小説。
     なんとなく、劇調。(地の文がないから、台詞で説明するせい)
     金魚(出目金・赤・三年子)との会話が妙に艶かしい。小説家には金魚にしか見えないら...続きを読む
  • 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
    犀星がいろんな作品で語るものが全部集約されたかのような「蜜のあわれ」金魚のラストが切ない。レビューで語りきれないくらい好きだ。いろんなひとに読んでみてほしい。
  • 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
    この中では1番蜜のあわれがすきです。可愛いらしい金魚ちゃんとたまに変態臭いところもありますが優しい上山さんの会話にすごくときめき、癒されました…こんなおじいちゃんと孫のような歳の離れた関係…大好きです
  • 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
    まだこんなちんぴらなのに気が強くてわがままでこまっしゃくれて美しい女、またあるときは三歳の赤い金魚。
    小説書きのおじさまは、飼ってる金魚の画を、ちょっと描いた。小さな文章もつけて。
    瞳は大きく、お腹はデブちゃんな、出目金。燃えるような朱い色をしている。
    のめのめしたあぶら、や、すぼっとしたお臀。おじ...続きを読む
  • 随筆 女ひと
    淡々とエロいぞ、室生犀星。
    女の人の手とか二の腕について言及してる文章は、本当にしつこいほどエロい。