ガリヴァーの帽子

ガリヴァーの帽子

770円 (税込)

3pt

3.3

もういちど、ガリヴァーを呼び戻すために――。

名手・吉田篤弘が贈る、おかしく哀しく奇妙で美しい、色とりどりのおもちゃ箱のような短編集。


それは、「テントン」と名乗る男から来た一本の電話が事の起こりだった。男の誘いに乗り、新聞記者のSはある島へ向かう。出迎えたのはミニチュアの家が連なる街と、赤児ほどの背丈しかない男。「ようこそ我らの王国、リリパットへ……奇妙な味わいの表題作「ガリヴァーの帽子」

元作家と元シェフが暮らし始めた洋館に現れた王子の奇妙な顛末を描く「孔雀パイ」

奇妙な夢の中で、川を下りながら鰻屋を経巡る「ご両人、鰻川下り」

シャンパンの泡たちの短い一生を描いたおかしな寓話「かくかくしかじか」

ほかに、コーヒーカップを持つと手がなぜか震えてしまう「手の震えるギャルソンの話」、彼女の残していったトースターをめぐる奇妙な出来事を描いた「トースターの話のつづき」など。

読む人々を、不思議な世界へといざなってくれる、物語好きの大人のための8編。

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ガリヴァーの帽子 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    掌編を含めた短編集。

    「ガリヴァーの帽子」は、説明のつかないような、おかしな話。
    「御寮人、鰻川下り」は、とりとめのない不思議な話。

    「かくかく、しかじか ──あるいは、彗星を見るということ」は、
    エレベーター並の速さで、上へ向かっている、泡。
    文章の最後に打たれる句点。あの小さな丸が、まるで気

    0
    2021年12月25日

    Posted by ブクログ

    短編集。「かくかくしかじか」が最初は「?」だったけど、理解したらそうかそうかと。

    森羅万象に意識があるのならば。あの一瞬にそんな物語があるかもしれないと思うだけで、これからが変わっていきそう。

    0
    2020年09月07日

    Posted by ブクログ

    ものすごく、大人のファンタジー。
    すごくファンタジー過ぎてふわふわとすり抜けてしまい、心に残りにくい。

    私に遊び心が足りないのか。
    大好きな吉田氏がまた一歩、歩みを進めてしまったのか。

    全体の2割ほどしか楽しめず、歯痒い気分。

    ただ、文体や描写、巧みさは相変わらず魅力的。

    10年後に読み返し

    0
    2022年09月20日

    Posted by ブクログ

    「ガリヴァー旅行記」、ラピュタと同じ章で日本も訪れてる…この短編集で初めて知りました。ラピュタは日本より東にあるらしい。
    「イヤリング」と「ものすごく手のふるえるギャルソンの話」が好き。
    「かくかく、しかじか」は柳家喬太郎さんの「時そば」の有名な枕と同じ香りがしました。コロッケそばのやつでコロッケが

    0
    2022年06月04日

    Posted by ブクログ

    色んな夢のお話を毎晩読み聞かせしてもらっているような。うつらうつら聞きながら寝ると夢と現実の間できっと起こり得る。挿絵が各話なんともキュート。奇妙な人たちにまつわる奇妙な話が、優しく包み込んでくれた。

    0
    2020年09月11日

    Posted by ブクログ

    面白かったけど尻切れトンボ感が強い。どの話もそれだけで本一冊になるくらいの要素がぎっしり詰まっていた。

    0
    2020年09月02日

    Posted by ブクログ

    うーん…。著者ご本人が【おかしな作品】と自評する通り、何とも不可解な作品が多く、物語の途中で話の筋を追うのを放棄せざるを得なかった。表題作に加え「かくかく、しかじか」と「御両人、鰻川下り」はそれが顕著で、結論から言うと吉田作品では苦手な部類。それでも「イヤリング」や「ゴセンシ」そして「名前のないトー

    0
    2020年06月02日

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