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現在89歳、キャリア70年を誇る精神科医・中村恒子。 今なお現役で患者と向かい合うのは、「求められているから」。 彼女の言葉には余計な力が入っておらず、それでいて愛にあふれ、出会った人すべてを元気にする不思議な力が宿っている。 そんな恒子先生の生き方を、同じく精神科医にして作家の奥田弘美氏が聞き書き。 関西弁のやさしい語り口で、人生を「うまいことやる」方法を教えます。
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Posted by ブクログ
「日々たんたんと生きている」という恒子先生の穏やかな語り口にホッと安心できる一冊。各章の終わりのコラムでは先生の波瀾万丈な人生が綴られていて、それもとても興味深かった。 [覚えておきたいこと] ☆ 必要以上に気を張らないで、「ちょっと目の前の人のお役に立てればいいかなあ」ぐらいの気持ちで仕事を...続きを読むしてみる。 ☆ 「幸せでなければいけない」と、思わないほうが幸せ。 ☆どこに行ってもイヤな人はいるし、100%満足できる環境はない。他人を変える事もできない。大事なのは、「今いる場所で、どうしたら自分が快適に過ごせるのか」を中心に考えること。 ☆ 「来るものは感謝していただく、去るものは追わない」。情は他人(家族でも)への執着であって、こちらの身勝手さの証でもある。人は1人であり、各々が違う人生を生きているという事を忘れないように。 ☆子育ても家庭も仕事も中途半端で良い。手抜きしてもいいから途中で投げ出さないことが大事。 ☆「家庭の平和」を第一に考える。親の都合で子どもの心を乱したら、全部親に跳ね返ってくる。 他と比べず「うちはこうやから仕方ないんや」と開き直って、ニコニコ機嫌よく子どものそばにいる事が大切。 ☆思春期からは少しずつ自分の人生と子どもの人生の重なりを外していくことが必要。成人するころにはお互いの人生の輪は完全に離れて、別々の人生になるけど、そこには橋がかかっていて、たまに遊びに行かせてもらう、という認識を持つ。 ☆人間関係の秘訣は距離感。「もっと親しくなろう」「もっと関係を深めよう」と積極的に望んだり動いたりせず、「人に近づきすぎない」ことで、人に過剰に期待したり警戒したりしないで済む。 ☆人生の結果はすぐには出ない。人生の瞬間瞬間で大事にすべき事をしっかりすることが大事。 ☆ 人は「自分らしく」しか生きられない。そして「人は基本的に自分1人で生きていくもの」だということを腹に据えていくことが、うまく生きていくために大事。
89歳の方とは思えないぐらい柔軟なお考えで驚きました。 ネガティブ思考の私からすると、こんな考え方があるんだ、こんな楽観的でも良いんだと新たな気づきが本当にたくさんありました。この本に出会えてよかったです。
孤独が嫌いではなく、本来100%この本に書かれてあることに納得できる筈なのに、転職してその心を見失っていたなとハッとさせられた。誰に迎合することなく、かと言って自ら孤独を望むこともなく、坦々と、日々やるべきことと向き合っていこうと思い返させてくれた本。
力を抜くことは怠けてる感覚になってしまう私。心にゆとりをもってほどほどというのはすごくむずかしいのだけど、そのほうがにこやかに日々を過ごせて満足感のある人生になるのかなー。ちらりとそんな世界を考えました。
あったかい毛布みたいな一冊。子育て中のパパママにもぜひ読んでほしい。思っている以上にがんばりすぎているから。メインで出てくる恒子先生は89歳の現役精神科医。いくら医師でも89歳で現役で(しかも雇われで)仕事をするってそうそうできません。定年になって「やっと解放された!」と思う人がいたり「FIRE」を...続きを読む目指すための本が出版される中で、「うまいこと」やれなければ高齢になってもなお雇われて働くことって難しいと思います。 もちろん恒子先生も、順風満帆にいったわけではなく、色々あるのですが、みんなから頼りにされて今に至る。とても素敵な人生だと思いました。 ■自分はこんな仕事をすべき人間ではない そんなことを感じたことはないでしょうか?こう考えてしまうと気を張ってしまいストレスになるようです。お金は持っていても「不安」でクリニックを訪れる人も多いそう。これは少し意外でした。お金があれば大抵のことは解決できると思っていたからです。「目の前の人のために役立てれば」そういう気持ちがうまくやるこつの一つのようです。 ■幸せでなければいけない と思わないほうが幸せ 章のタイトルに驚きました。なぜなら、不幸せより幸せの方がいいと思うからです。本書でも鋭く指摘されていますが、その「幸せ」って他の人と比べて決める人が多いのではないでしょうか。いつも頭の中にいる考え、「こうあらねばならない、これが普通」。それは荷物みないなものと恒子先生は言います。つまりストレスでしかないのです。 ではどうするか。己にとってのほどほどを知り、「あきらめる」とのこと。などなど、この章は長く有りませんが何回も読み返したい充実した内容となっています。 ■関西地方に縁がある方は一層暖かくなれるはず 本書は話し言葉が関西弁です。そのため、恒子おばあちゃんから人生ラクに過ごせる方法をゆったりとお話してもらっている感覚になります。 もちろん恒子先生は精神科医なので治療から感じたことも含まれており、とても納得感がありました。まさに年の功。もちろん、他の自己啓発本でも同じような内容の章もあります。が、関西弁で語られる本ってそうそうない気がします。「涙した」という感想がちらほらあるのも、きっと他の本より親近感が湧いたからでは?と思いました。
今に集中して生きる 毎日、目の前のことをおろそかにしていないか これが淡々と生きるために大切なこと。 たくさんの不安に押しつぶされそうになっても、 今あるものに感謝して、目の前のことをたくさん感じとるように生活したいと思う。
付かず離れず 期待しない なんとなく見えない壁を作っているようで ひとりでも生きて行ける人はそうなのでしょうね。 近づきすぎてしまうし 期待してしまうし 折り合いをつけて うまいことやる って なんだか 温かみがないように感じてしまうけれど 恒子先生は 慕われていたみたいですね。
気にしいで白黒思考の私は、小さなことでクヨクヨして常日頃色々なことに悩んでいるのですが、この本に書いてある言葉にかなり心が救われました。実際にこの先生に会って話をしてみたいです。
94歳の精神科のおばあちゃんの本に、幸せか幸せじゃないかなんて考えるからダメなんだ。そんなことはどうでもいい事なんだって言ってて凄いなと思った。 幸せな人ってそもそも幸せか幸せじゃないかなんて考えないらしいよ。 幸せか幸せじゃないかなんて考えること自体が不幸らしいw宝くじ買った時点で期待値的に負...続きを読むけてるみたいな感じ
執筆当時89歳で精神科医70年のキャリアの方。関西弁の語り口調がそのまんま文章になり、飾ってなくて読みやすく、心が穏やかに「これでいいんだ」と、どのタイトルも共感できた。ご自身は戦時中に医師を目指し、大変なご経験をされてきているからこそ、器が大きく大勢の患者さんと向き合って助けて来られたのだと思う。...続きを読む自分もこの著書で救われた。 特に共感したのは 【人を変えることにエネルギーを使わない。 「自分がどうしたら快適に過ごせるか」にエネルギーを使う】 【情は、執着の証】 【一人で生き方を計画したって、そのとおりには絶対にいかない。 だから、細かく計画はしない】 運命=人とのご縁 特に人生を変えるような出来事は、思わぬところから急に降ってくるもんやないでしょうか。 【しんどい思いは、あとになるといちばん大事な経験だったと感じられる。 だから、一つもムダにはならない】 「新しいものの見方」を学ぶ時期でもある。 たいていのことはなんとかなる。というか、人生はなるようにしかならない。 すべての経験には意味があるんやと実感できると、ここぞというときに踏ん張りがきくようになる。 【孤独死、大いに結構】 【『孤独はよきもの』と受け入れると、ラクになることがいくつもある】 【悲しいことやショックなことから立ち直るためにはアドバイスではなく「日にち薬」が必要】 即効性はないけども、じわじわ〜っとよ〜く効く。 元気で生きていられる時間は限られているんやから、過去のために使ったらあきません。 その他にもまだまだ共感でき、実践もしてきたことも多い。 この直前に読んだ別の著者ではあるが 【我慢して生きるほど人生は長くない】と続けたこともあり、とても楽になった。 そして、もう1人、聞き書き手の方が巻末に著者(職場の先生)のことを「先生が楽しかった想い出は低学年のころ蓮華畑で転がっていた光景とのことで、蓮華の花は先生の姿と重なる。 花言葉は『苦しみをやわらげる』『心がやわらぐ』」と書かれていた。 自分にも蓮花畑の想い出がある。 自分がよく身につけていて大好きな色でもある。 「蓮華の花のように自分も、しやなかさと強さと優しさに満ちた人間でありたいと、そして常に蓮花の花を意識しよう」と読み終えた瞬間に思った。 2023,2,12〜18 3時間56分
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心に折り合いをつけて うまいことやる習慣
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