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芸能界に確固たる地位を築いた大歌手、橘百合子。その歌手生活37周年記念リサイタルを前に、ふとしたきっかけで振り返った過去――あの時、もし違う選択をしていたら、どんな人生だったのか? 回想はデビュー直前の昭和8年に遡り、歌手になることのなかった「もうひとつの人生」が浮かびあがる。そこで見えてきた意外な真実とは。人生の切なさを温かく包む、パラレル・ワールド小説の傑作。
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Posted by ブクログ
別の時間を生きる人間に、著者の生きた時間を追体験させてくれるかのような表現力の凄さはこの作品も例外ではない。この人の作品を読んでいる間は、自分自身もタイムトラベラーになったかのような錯覚を覚える。
大歌手・橘百合子はふとしたきっかけで自分の過去に思いを馳せる。あの時、もしも違う選択をしていたら……。 「現在」、「過去」、ありえたかもしれない「もう一つの過去」の3つの時系列を行きつ戻りつしつつ、昭和初期の風俗を細かいディテールまで綿密に描き込む筆致が素晴らしく、まさにその時代に生きているかのよう...続きを読むな感覚が味わえる。 ありがちなネタのような気もするけど、ラストのドンデン返しには見事に一本くらいましたよw。
広瀬正の作品で、パラレルワールドものの傑作。重要な役どころを占める人に淡谷のり子を彷彿させる東北地方出身の女性が登場しており、そういうイメージで本を読み進めてしまいました。 戦前のテレビジョン開発の動向などはその時代を知りつくすほどよく調べていると思います。 そぷいうなかで最後の最後のどんでん返しは...続きを読むやはりSFだなという設定ですが、その時代に溶け込んでいくようないろいろな小道具の置き方はさすがだなと思います。 もう少し長生きして、もっとたくさんの作品を残してほしかった作家です。
おもしろかったです!!今まで読んだこの全集の中で一番!! 人は誰でも一度はおもうはず。あのとき違う選択をしていたら・・・。 でもそう考えるとき、選ばなかった道は今の道よりもうんとハッピーだったというのが前提なのです。 でも実際には、選ばなかった道を選んでいたら悲惨な人生になっていた可能性も大いにある...続きを読むわけで・・・。 結局今の人生が自分にとってベストだと信じることがハッピーに生きる秘訣なのかもしれませんね(o^∇^o)
女優の過去を振り返る、昭和のパラレルifストーリー 歌手デビューから37年のベテランシャンソン歌手 橘百合子 雑誌のインタビューをきっかけに、契機となった出来事を思い出す 田舎から上京してきてからの回想と、「もしあの時違う選択をしていたら?」という「もう一つの過去」、そして「現代」が入り乱れて描か...続きを読むれるパラレルストーリー 「マイナス・ゼロ」と同じく、昭和初期の風俗が細部にわたって描写されている 今回はテレビの開発に関する情報が細かいところまで言及されている まぁ、興味がなければそこの描写は読み飛ばしても良いのではなかろうか そして、同じ時代の物語という事で、「マイナス・ゼロ」の登場人物達もちょっと登場 こんな作品同士に繋がりを作る作家さん好き ヌードモデルの事務所に行くか、映画を観に行くかという選択という分岐点 歌手になったきっかけは、映画館を出た後に車に泥をかけられ、音楽プロデューサーとの繋がりができたから その場合、いい感じになっていた青年は友人との諍いが原因で盲目になってしまう もしヌードモデルになっていた場合、後に青年が連れ去りにきて、一般的な結婚をする 青年はテレビの技術開発の仕事をする事になるが、戦争が夫婦にも影響を与え…… 最後のところで、「そういうことかー」としてやられた感のある事が明らかになる 個人の選択が与える未来の可能性ってとても大きいのですねぇ…… 新たな技術の発見や開発には、そのきっかけとなる人の想いがあるわけで もし、その人の想いがなければ誕生しなかった技術なんですよねー タイトルの「エロス」は青年の作曲した歌の名前 どちらの選択でも誕生していたであろう曲 ってか、広瀬正作品はタイトルで損してると「マイナス・ゼロ」で書かれてたけど、この作品が一番損してるんじゃなかろうか? 作品の内容はまエロチックなところはないのにね ヌードモデルになるところはあるけど、それとて官能小説のような表現はされてないですしね そう言えば、歌手のモデルはヌードモデルをしていた経歴を持つ淡谷のり子らしい 私としては歌マネの審査員で厳しいコメントをする人というイメージしかないですけど、全盛期にはものすごい人気だったのでしょうねぇ
良い。 作者は、理系で、古い自動車やラジオが好きなんだろうな。 パラレルワールドのお話。ストーリーがべっとりしたところが少なく、きれい。 やっぱりこの作者の恋愛小説好きだ。 現在のラストがなかなか。
ん?エッ?そういうことだったの!!最後の最後に用意されているオチに仰天させられることうけあい。 東北地方の寒村から上京し、いまや「先生」と呼ばれるほどの大物女性歌手に、ある日ひとりの雑誌記者が「先生が歌手にならなかったら、桶屋式につぎつぎと連鎖反応を起こして、だんだんひろがって、そのあとの日本の姿...続きを読むまで変わっていたかもしれない……」と言ったところから始まる、もうひとつの人生のストーリー。 ふたつの「現実」はそれぞれパラレルに進行してゆくが、この小説の独創的なところは、登場する人々の顔ぶれはほぼ同じにもかかわらず「演じる役割」が異なるだけで〝ほんとうに〟「そのあとの日本の姿」まで変わってしまうという点にある。しかしその結末がどうであれ、これは「みつ子」と「慎一」という男女が紡ぐ大いなる「愛」の物語なのであり、作者があえてこのタイトルにこだわった理由もまたそこにあると思うのだ。
教科書では絶対に知ることのできない昭和初期の人々の暮らしを感じました。古いことだけど、新鮮な経験でした。多くの日本人に読んでほしい、素晴らしい作品です。もちろんSFですよ。ただ、タイトルが最悪。他につけようがあっただろうに・・・。本当に本当に残念でしかたがない。
良かった。こういう話が好き。 選択しなかった選択肢。パラレルワールド。 どちらかが良くてどちらかが悪いとかないんだ、たぶん。 広瀬正の小説全集買っても良いかもと思えて来た。
「エロス」なんて題名ですが、広瀬 正の小説に色っぽさを求めてはいけないのは、もう、学習済み(笑) 現在と、過去、それから、もう1つの過去。 もしあのとき、こちらではなくて、あちらを選択したら……。という、IFものです。 ただし、やっぱり(?)、広瀬 正なので、ものすごく地味です。そして、細かい。...続きを読むでも、それは、今のまでちょっと感じた、無駄な細かさというのではなくて、なかなか、活かされていたと思います。 でも、今まで読んだ「マイナス・ゼロ」、「ツィス」、「エロス」の3冊のなかでは、この本が1番おもしろかったです。 途中で、「もうひつとの過去」の方が、実は……。 というのは、わかってしまったのですが、それでも、最後までしっかりとよませる力があります。 あぁ、こっちの人が、影響していたのか……。 というのは、けっこう、最後、「やられた」という感じでした。
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