ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
1945年の東京。空襲のさなか、浜田少年は息絶えようとする隣人の「先生」から奇妙な頼まれごとをする。18年後の今日、ここに来てほしい、というのだ。そして約束の日、約束の場所で彼が目にした不思議な機械――それは「先生」が密かに開発したタイムマシンだった。時を超え「昭和」の東京を旅する浜田が見たものは? 失われた風景が鮮やかに甦る、早世の天才が遺したタイムトラベル小説の金字塔。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
1~6件目 / 6件
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
広瀬正(1924-1972)のSF小説。石田衣良さんがYouTubeで話題にしている。主人公浜田俊夫がタイムマシンで、戦後から戦前に行き… 令和の読者が、小説を読むことで、古い昭和へタイムスリップできる。それにしても、発想が新しい。
久しぶりにSFの面白い本に出会えた感がある。時代はこの物語でいう過去も未来も自分が生まれていない時代ではあるのだけれど、なぜだかノスタルジーに駆られてページを捲る手が止まらなかった。 巻末の星新一が昭和52年に書いたという解説があってそれによれば、この著者はその時点では既に亡くなられたようで、つまり...続きを読むはもっと読みたくてもそれが叶わなそうなのが残念だ。 自分が星新一に夢中になったのはこの52年の3,4年後だったから、リアルで知っていたとしても読めなかったのかもなのだけれど、本当にタイムマシンでもあれば、読める時代に遡ってみたかったなと。 もっとも、そんなことよりももっとやりたいことがあるだろうけど…
予測できそうでできない少しできる……ような………という、言うなれば真相の気配が輪郭を帯びないまま漂い続ける。それはレイコが"あの日"の前日に孔雀の本に書き走ったメモに具体化されるひっかかりとして私たちの脳内における。 なーんとなくうまいこと納得しちゃいそうだなぁという予感を捨...続きを読むて(きれ)ないままに読み進めていくと、最終章にて怒涛の──本当に怒涛の真相解明がある。それは私たちの納得の予感を裏切るわけではなく、むしろ過剰、ほとんどイビツというか、「マジで言ってんの?ヤバ!」と語彙がギャル化してしまうような世界の不思議な話。ほとんどメビウスの輪だ。マジで言ってんの?ヤバである。
最高に面白い作品。 時間旅行モノの王道SFでありながら、穏やかでノスタルジックな読み口。が、油断してると最終盤で一気にこちらの度肝を抜いてくる。 タネが明かされた絶望から希望への転進と、それを後押しする人物が何と…という粋な演出。 解説は星新一氏。なんという贅沢。 新版5刷 2021.4.4
タイムスリップ物。もう、タイムパラドックスしまくり。けど、細かなことはどうでもいいです。とても劇的に、情緒たっぷりに、ロマンチックに物語は展開します。 この小説のメインは昭和7年の、戦前の平和な風景です。とても詳細にリアルに描かれており、まさにタイムスリップした気分で没入するように読みました。当時の...続きを読む状況を知る貴重な史料とも言えるのではと考えます。 マイナスゼロ地点である昭和37年の状況ですら読み手の現代から見たら過去になるわけで、色々な年代の錯覚にめまいを起こしそうです。 未来から来たタイムマシンの設定が10進数ではない故、それを使う登場人物達を誤った年代に飛ばすアイディアも秀逸。意外だったのは伝蔵さんが徴兵に取られてそのまま終戦まで生きるところです。先が見通せなくなり不安になります。ひねりがきいています。 しかし、啓子さんが実は美子さんで自分が自分を産んでその子供にとってはお母さんとおばあちゃんが同一人物なんてなんてやり過ぎですね。タイムマシンの存在が否定される最たる例えの1つになりそうです。それにしても俊夫さん、手が早すぎ。 更にこの先戻ってくるタイムマシンでその娘が考える過去と未来がパラドックスを深めそうです。 昭和7年から37年に来た警官はどうなるのでしょうね。 未来から来た伊沢先生は?ヨーヨーの特許ネタはほったらかしですね。結局ほぼ働かずに浪費するだけの俊夫さん。 音響機器の事情にやたら詳しいところは作者の造詣の深さではなくお話の都合ですね。 いつかまた読み返したい傑作です。
いわゆるタイムマシンもので、時間旅行のパラドックスを上手に扱ったもの。SFの要素はもちろんあるのだが、それよりも戦前、戦後の東京の様子や市民の描写が素直に楽しめる。SFとして読むのにはやや無理があって、矛盾というか、置き去りになるエピソードもあるが、読み終わると繋がりが理解できることもあり、読後も楽...続きを読むしめる。
333p南京町へ行ってたらふくご馳走を食べるところや、394p邪魔者が頭を上げたところ。おもしろい。 銀座の描写など緻密であり、熱気を感じる。もれなく帽子を被った人々、目が痛くなるようなけばけばしいネオン、顔が真っ白の女たち、自転車の往来、などなど生き生きとしている。元々の設定にあぐらをかくことな...続きを読むく、こういう描写がしっかりしているからなおおもしろい。 人々の住む街での描写も、所々おもしろい表現があり、テンション高く読み進めた。 怒涛の終盤は手に汗握るスピード感。主人公の感じるもどかしさにみごとにシンクロしてしまった。混乱しながらも丁寧に読む必要がある、しかし早く先が読みたいというせめぎ合いの中読み進めた。 戦争から帰ってきたあとの主人公から、心理描写が減った気がする。それが気味悪く、この先どうなるのかという不安と期待が湧き上がった。後半の奔走はなんだかマヌケでおもしろかった。 啓子の最後の行動は少し無理があったかと思うし、蛇足な気がする。 レイ子、健気な子だ。みんな、ノーパンしゃぶしゃぶとか言ってないで、パンティは履こう。
長編タイムトラベルものの楽しさは、タイムパラドックスをいかにしてうまく丸め込んで最後にパズルのピースをぴったりあわせるか、だと思う。「マイナス・ゼロ」も順調にパズルのピースが埋まっていくのがまさに快感。だがしかし先の見え透いた予定調和ではなく、予想外の事柄も起こりつつきっちり落ち着くところにまとまる...続きを読むのには参ったというしかない。特に終盤の展開は、まさかの連続。矛盾がないといえば嘘になるが、そんな重箱の隅をほじくるのが野暮に思えるほど全体構成の完成度が高い。 タイムマシンが跳んだ昭和初期を舞台に戦前日本の人々の暮らしが蘇って、昭和をあまり知らない私にとっては、二重の意味でタイムトラベルしたみたいだった。日本人として、読んでおきたいSFと言われている(?)のも素直に肯ける。
40年くらい前に読んだ本の再読。 以前ほどの感動はないが、今読んでも50年以上前の作品だが古い感じがせず面白かった。
おー、これはマルチバースのはしりか。 パラレルワールド、マルチバース、 今のような概念は この本のようなタイムパラドクスが 積み上がったんだろうなぁ。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
広瀬正小説全集
新刊情報をお知らせします。
広瀬正
フォロー機能について
「集英社文庫」の最新刊一覧へ
「SF・ファンタジー」無料一覧へ
「SF・ファンタジー」ランキングの一覧へ
【合本版】広瀬正小説全集(全6冊)
「広瀬正」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲マイナス・ゼロ(広瀬正小説全集1) ページトップヘ