無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
Posted by ブクログ 2023年03月05日
本書を読みながら、宮下奈都さんの『羊と鋼の森』(ピアノ調律師の青年の成長物語 2016年本屋大賞受賞作)を思い出していました。
本書の単行本は2013年刊なので、『羊と鋼の森』より少し前ということになりますね。
7話からなる連作短編集で、ピアノ調律師・鳴瀬の再生の物語です。
元ピアニストの...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年06月05日
この小説は2010年から2012年に書かれたとのこと、その間に東日本大震災が起こった。共感覚という音を嗅覚でも感じることができる調律師の小説は震災時の場面から大きく転換した。いくつかある調律師を主人公とした小説の中でもその事件によって別の意味での臨場感がでることになり、まさに時代を現したものとなって...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年05月17日
かつて、プロのピアニストとして活躍しながら、事故により妻を亡くし、今はピアノの調律師として生きる主人公・鳴瀬 玲司。
彼は、共感覚の持ち主であった。
共感覚とは、例えば、音に色を感じる「色聴」や、音に匂いを感じる「嗅聴」など。
事故に遭う前は「色聴」であったが、事故後、亡くなった妻と同じ「嗅聴」と...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年12月31日
初読みの作家さん。主人公の特殊な力で浮かび上がる演奏者の心。とても面白かった。
あらすじ(背表紙より)
交通事故で妻を亡くし、自身も大けがを負った結果、音を聴くと香りを感じるという共感覚「嗅聴」を得た鳴瀬玲司は、ピアノの調律師を生業としている。さまざまな問題を抱えたピアノ、あるいはその持ち主と日々接...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年01月10日
書店平台でタイトルに惹かれ購入。
思いもかけぬ展開で 心を掴まれた。
読み始めた時には…まさか東日本大震災に
この物語が繋がってゆくとは思わなかった。
素直に設定にひきこまれ
綿密な取材に裏打ちされた調律師の世界に
感心させられた。
共感覚という言葉の実在も 初めて知った。
そんな...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年12月21日
久しぶりの熊谷達也さん。
この人の描く小説は、東日本大震災がやはり切っても切れない一つの契機を与えていることがわかる。ある小説に、突如として違和感を持って現れてくるところが、未曾有の大災害が普通の日常に与える影響の大きさを感じずにはいられない。
調律師である鳴瀬が向かい合うピアノ達と、そのピアノに関...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年04月17日
たくさんのこうなるはずだったということが、大きな音をたてて崩れてしまった2011年3月。この物語も、予定していたラストとは違ったのだろうな。それでもここまでの作品となるのは、すごいと思う。評価が辛めなのは著者のファンだからであるのと、今の気分とはちょっと違っていたから。3との4の間にしたい。成澤くん...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。