歌に私は泣くだらう―妻・河野裕子 闘病の十年―

歌に私は泣くだらう―妻・河野裕子 闘病の十年―

561円 (税込)

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その時、夫は妻を抱きしめるしかなかった――歌人永田和宏の妻であり、戦後を代表する女流歌人・河野裕子が、突然、乳がんの宣告を受けた。闘病生活を家族で支え合い、恢復に向いつつも、妻は過剰な服薬のため精神的に不安定になってゆく。凄絶な日々に懊悩し葛藤する夫。そして、がんの再発……。発病から最期の日まで、限りある命と向き合いながら歌を詠み続けた夫婦の愛の物語。

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歌に私は泣くだらう―妻・河野裕子 闘病の十年― のユーザーレビュー

4.9
Rated 4.9 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    歌人・永田和宏が、同じく著名な歌人で配偶者の河野裕子の生と死を見つめる一冊。乳がん発症と闘病、その間の苦悩、再発後、晩年に至るまで、まさに、生と死を見つめ、悲嘆から再生への道行きが綴られた一冊。最後の一首、「手をのべて」のくだりは心が揺さぶられます。

    悲嘆が恐怖に近しいということがほんとうだと感じ

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    2024年03月03日

    Posted by ブクログ

    本書の副題は、「妻・河野裕子 闘病の十年」である。筆者の永田和宏と妻・河野裕子は、いずれも有名な歌人である。河野裕子の場合には、歌人で「あった」というのが正しい。河野裕子は、2000年に乳がんが見つかり手術。それが2008年に再発、そして2010年に亡くなられている。副題にある「闘病の十年」は、乳が

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    2022年05月24日

    Posted by ブクログ

    ★5.0 2021.02.09

    歌人であり科学者でもある永田和宏氏とその妻の歌人河野裕子氏の最期の10年を綴ったエッセイと短歌の数々。
    壮絶と静謐という両極端を夫婦だけでなく家族で過ごす日々が書かれている。
    夫婦の深い愛が惜しげも無く描かれており、激しく心を掴まれるものだった。

    ↓↓↓内容↓↓

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    2021年02月09日

    Posted by ブクログ

    歌人である妻の乳がんの宣告、手術と恢復に向けた日々、そして転移・再発を経た死去に至るまでを、同じく歌人・科学者である著者が綴ったエッセイ集。

    随所で妻及び本人の歌が挿入されるが、その中には自身が病苦を抱える中で、自分の痛みを理解してくれないと映った家族をなじるような歌も多い。

    例えば、乳がんの宣

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    2020年03月15日

    Posted by ブクログ

    歌人河野裕子さんを私はこの本で初めて知りました。
    著者の妻である河野さんが胸のしこりに気づいた夜から亡くなるまでの記録。その闘病の過程にはあまりにも生々しい著者との葛藤もあり、読んでいて辛い部分もありました。それでもだんだんと自らの死を受け入れて心の均衡を取り戻していく河野さんの姿の美しいこと。

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    2019年12月01日

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