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乃里子は31才、独身のデザイナー。金持ちでイケメンの剛との関係を楽しむ一方で、大人の魅力いっぱいの水野さんとも深い仲に。でもそれは、本当に慕う幼なじみの五郎に言い寄れない心の裏返しで…。ときめく気ままな色恋、ままならぬ純愛…オトナな乙女の恋愛事情を描いた田辺聖子の不朽の名作が、花津ハナヨのキュートな筆致で現代女子のリアルライフ・コミックに結実!!
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Posted by ブクログ
かなり良かった。 原作の、田辺聖子氏の本は読んだことがないのだけれど、相当味わいのある小説を書く人なんだと思った。下地となっている原作がいいのはもちろんのこと、絵もいい。 「言い寄る」というシンプルなタイトルに込められた、人の心のままならなさと切なさが、見事に表現されている。人と人との相性というのは...続きを読む、努力や熱意だけではどうにもならない部分があり、そこにはタイミングとか無意識とか、何とも説明出来ない力学がはたらいているのだろうと思う。 原作が書かれているのは1978年。30年以上前!というのは衝撃だ。マンガでは、携帯電話などが登場しているので、かなり今風にアレンジが加えられているとは思うのだけれど、この驚異的な古びなさは、それだけ、この作品のテーマがいつの時代にも変わらず通用するほどに普遍的なものである証なのだろう。 ・・この手を、はなすわけにはいかない。 今日は帰すわけにはいかない。今日という今日は、五郎ちゃんとどうにかなっちゃわないとまずいのよ。(p.46) 味なんかわからん・・ 心が、ちょっとずつ死んでいく。 五郎ちゃんのこういう姿を、いつかあたしの部屋で見るのが夢だった。(p.58) あたしは悲しくて泣きながら一方で、「美々がうらやましい」なんて思っていた。 こうやって泣きわめいてたくさんの人に慰められ、ゴロちゃんに同情され、彼の心を傷つけることができる人間なのだということが。(p.131)
--------------------------------------------------------- 「どうも誰か男がいるような味がするね」 「1回ごとの微妙な色合いの違いを覚えていたりするのかしら」 -------------------------------------...続きを読む--------------------
何より原作が30年以上前に書かれたということにびっくりだ。 全然古さを感じさせないのはさすがに田辺先生。 原作読み返したくなってしまった。 あと続きの「私的生活」と「苺をつぶしながら」がすごい読みたいぞ。 違うタイプの男性3人が出てくるけど、一番はまりそうなのは水野さんだわw
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