恍惚の人

恍惚の人

737円 (税込)

3pt

文明の発達と医学の進歩がもたらした人口の高齢化は、やがて恐るべき老人国が出現することを予告している。老いて永生きすることは果して幸福か? 日本の老人福祉政策はこれでよいのか? 老齢化するにつれて幼児退行現象をおこす人間の生命の不可思議を凝視し、誰もがいずれは直面しなければならない《老い》の問題に光を投げかける。空前の大ベストセラーとなった書下ろし長編。

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恍惚の人 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年01月14日

    50年以上前に発行された本ですが、ここに描かれた困難さは全く解決されていないことに衝撃を受けました。登場人物の感情を残酷なまでに正確に映し出す文章が本当に素晴らしいです。

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    Posted by ブクログ 2023年12月30日

    昭子さんお疲れ様…

    旦那が全く役に立たない
    嫁に任せきりで、自分の父親なのにただただ何もできず妻が粛々と介護、葬儀の準備しているのを眺めている
    まぁでも呆然として何をしたら良いかわからず指示待ちになってしまうのもわかるけど、最後までは何もしない旦那だなぁと思った

    令和の今読んでも色褪せないという...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年12月19日

    気難し屋の義父にさんざん泣かされ、別居して暮らしていたが義母が亡くなり義父のアルツハイマーが発覚。
    半年は仕事を続けながら世話もできたがどんどん悪化して施設に入れようか福祉に相談するが規約で受け入れる先が困難だと分かる。しかも家族が面倒を見るのが当たり前とも言われ、途方に暮れる。
    この小説の救いは家...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年11月03日

    これが40年前の物語とは。
    認知症によってもたらされる本人の変化、周りの苦労。
    それが手にとるように伝わってくる。
    心理描写が絶妙。

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    Posted by ブクログ 2021年01月08日

    「恍惚の人」

    タイトルに称賛を贈りたい。

    そして、昭子さんにも称賛を。

    時を経て、益々深刻化する「超高齢化社会」。

    風化しないテーマを抱えた小説。

    一読の価値ありです。

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    Posted by ブクログ 2020年07月04日

    まっすぐ胸に染み込んでくる文、深い人物描写。どこまでも現実的でありながら、幻想的な作品。
    主人公をはじめ、すべての登場人物が余すところなく生きている。昭和後期から平成初期にかけての家庭の雰囲気がよく伝わる。
    どんな言葉でこの作品を称賛したら良いか分からない。

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    Posted by ブクログ 2020年06月08日

    ◯名作。大変面白かった。
    ◯現代人であれば必ず読むべき一冊。将来の自分をあらゆる意味で見通す。

    ◯現代における個人の孤独を鋭く描写している。鋭角過ぎて突き刺さるほどである。
    ◯文章表現・演出も巧みである。言葉の選び方が場面を活かしている。

    ◯昔から認知症はあったはずである。しかし、核家族化が進む...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年05月05日

    昭和47年(1947年)の著書。
    1960年代から老耄は痴呆症と呼ばれるようになり、2005年のクリスマスイブに認知症と名前を変えた。

    老耄をテーマに介護者の苦悩と福祉制度の脆弱性を示した。今とは時代背景が違うが介護者を悩ます、不治の病であることには変わりない。

    長寿延命の呪いであった籾付きの米...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年04月05日

    何と壮絶な介護記録。
    これが昭和47年に出版されたということは、50年近く前の話。。。当時これを読んだ人は、さぞかし衝撃を受けただろうな。。。。
    私自身、介護に詳しいわけではないけど、この本で書かれている問題って今も結局変わってないような気がする。

    介護対象者が家族に出たら家の誰かが(特に嫁が)犠...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年04月04日

    老人介護を巡る問題。中島京子の「長いお別れ」と「恍惚の人」の2冊を相次いで読みました。40年という時間の隔たりがあるが、前者の長いお別れが家族の大変さを描きながらも、どことなく「明るさ」が感じられるのに対し、恍惚の人にはそういった「明るさ」があまり感じられないことが印象的でした。この差は何でしょうか...続きを読む

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