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美しい男娼マリーと養子である美少年・欣也とのゆがんだ激しい親子愛を描き、1967年の初演以来、時代を超えて人々に愛され続けている「毛皮のマリー」。そのほか1960年安保闘争を描いた処女戯曲「血は立ったまま眠っている」、「さらば、映画よ」「アダムとイヴ、私の犯罪学」「星の王子さま」を収録。寺山演劇の萌芽が垣間見える、初期の傑作戯曲集。
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Posted by ブクログ
絢爛豪華なことばが縦横無尽にはねまわっている戯曲集。 貧困や政治や性を扱っているのに、ことばが喚起するイメージだけで、舞台が天国にも宇宙にも変わる。 放埒な中にも、シェイクスピアなり聖書なりのモチーフをさりげなく生かしているのがいやらしいほどうまい。 (テグジュペリがなんていうかは知らない) 特...続きを読むにどの戯曲が好きというのはなくて、テーマや言い方は違えど、通底するものは同じに思える。それが何かは言葉にできないけど。 寺山修司はエッセイを1,2冊しか読んだことがないのだけど、その中の言い回しやアイデアがここにも(というか、自分の戯曲をあちらで引用していた)。 色々なところから気に入ったフレーズを蒐めてはコラージュして、繰り返し使う作家だったんだろうな。 寺山の短歌の模倣(というか盗作)なんかは有名な話だけど、国語の資料集に載っちゃってるし。 「去ってゆくものはみんな嘘」と言った天才は、そんなところも嘘だった。 戯曲という目で見ると、実現しづらそうな指定が色々あるのだけど、どこまでリアルに演じたのか気になる。 そういえば2011年に「盲人書簡」を見に行ったことがあるけど、気圧されてよく分からないまま終わってしまった。 また何か見に行きたい。
言葉の連隊が大挙して押し寄せてくるようなすさまじさ…。言葉の錬金術師ってこういうことか!!!5篇の戯曲が一冊に収められていますが編み方も大変よく、見事に一つの無限ループを描いて宇宙を作ってます。みんな誰かの代理人。私は誰の代理人なんだろう?それを放棄し動物的に生きるということは意外と勇気がいる。遠く...続きを読むに行きたいという僕の願いをかなえてくれるのは汽車ではなく僕の中を流れる赤い血。人生とは自然に反して生きること。見せかけの栄光か本物の自由か。見てしまった歴史と処世。舞台等なくても誰もが芝居をしている。D.C. で、ここまで言葉責め(なんか違う)しておきながら、“言葉が 死ぬとき めざめる 世界がある”ですって。なんかもういろいろすごすぎ。
読んでいると実際に脳内に舞台が作り上げられていく。どんどんフィードバックされていきページをめくる手が止まらなかった。表面的にとらえてしまえば厭らしい捻じ曲がった作品かもしれないが、その中に見える願望や欲がとても美しく心に響いてくるものだった。
戯曲は面白い。小説と異なり物語の情景が、観客席から舞台を観ている視点と状況として目に浮かんでくる。大きな劇場ならば豪華なセットを想像できるし、小さな小屋を想像するならほとんどが見立てとなる。奥行きだけは曖昧にならざるを得ないし、想像と実際では上下は異なるかもしれないが、たぶん想像する動きは違わないだ...続きを読むろう。この本には5編の有名な寺山戯曲が収められているが、最も好きなのは「アダムとイヴ、私の犯罪学」だなぁ。
5篇を収録する戯曲集。篇中の白眉はなんといっても「毛皮のマリー」だろう。この作品は、こうして戯曲として読んでも、想像力が拡がって十分に楽しめるのだが、やはり舞台で見てみたい。寺山自身による演出で、1967年新宿文化劇場で初演されている。その時には都内21件のゲイ・バーが協力したというから、さぞかし賑...続きを読むやかで楽しい舞台だっただろう。また、その後もフランクフルト国際実験演劇祭やニューヨークでも上演されたようだが、舞台の様子は、その都度大いに違っていたようだ。それでこそ寺山劇だと思う。天井桟敷、見たかったなあ。また、姉妹編の「星の王子様」は、宝塚OBやレズビアンバーが応援に駆けつけたらしい。お芝居がライヴに生きていたんだなあと思う。
戯曲集。冒頭からぐいぐい寺山ワールドに引っ張られる。「血は立ったまま眠っている」のテンポの良さ、台詞回しは圧巻。声に出して読みたい。
寺山修司の世界観に引き込まれた! どす黒くもキラキラしててエロティックなキャラクターたちは皆感情剥き出しで、そこが人間らしくて魅力的だった 綺麗事で塗り固められた教科書の何百倍も、想像力をかきたてられる
どれもこれも名作。劇みてみたい。 台詞とナレーターで、こんなにも情景を思い浮かばせるってすごいことだと思います。 小説とも本当の劇とも違った、不思議な味のある作品。素敵。
寺山ワールドはドクドクしてていい。 いつでも焼けて無くなってしまいそうな怪しさ。 今度舞台を観に行くので楽しみです。
1976年に角川文庫から発売された寺山修司戯曲集。 内容紹介には、初期戯曲集とありますが、演劇実験室天井桟敷の初期の2編の台本と、天井桟敷以前の戯曲3編が収録されています。 自分、寺山氏の演劇作品は全く観賞したことがないんですが、寺山修司監督映画『書を捨てよ町へ出よう』と『田園に死す』は、なぜか好...続きを読むき。 この作品集に収めれた5編に、それぞれこの2作品に通じるものがあり、ちょっと嬉しくなりました。 丸山明宏、春川ますみ、といった役者が演じることを想定したキャラクターが面白い。登場人物が会話するセリフとひたすら壁に落書きされた文を読み上げるセリフとが重なるという手法が面白い。役者が登場人物としてではなく役者として言葉を発し始めるという手法が面白い。 各作品、そうした面白さはありますが、文章だけでは、感動はほとんど無かったですね。実際に演劇を観たら、感動かもしれないですけど。 唯一、巻頭に収録された「さらば、映画よ」には、しびれましたね。 登場人物が、終わり近くで観客に向かってアジテートするのは、寺山修司監督映画『書を捨てよ町へ出よう』と同様。感動、というか、単純にカッケー!ってなりますね。
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戯曲 毛皮のマリー 血は立ったまま眠っている
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