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僕は三年前に小学校の教師を辞めた。 昼の世界から逃げ込むようにして選んだ仕事は夜勤の警備員。 他人と深く関わらずに生きようと決めていたはずだった。 でも、勤務先で置引未遂を犯した10歳の少女との出会いが、立ち止まっていた僕を動かして……。 自分を犠牲にしてまで誰かを助けることは愚かなことだろうか? 本屋大賞第二位のベストセラー『ひと』の著者が贈る、ひとりで頑張ってしまう人への応援歌!
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Posted by ブクログ
石村圭人、周りの人のためにベストを尽くす、困った人を放っておけない。 教師をやめて、警備員になった。 教師だって警備員だって、石村圭人は、石村圭人なんだ、変わらない。 限界なら仕事はやめればいい。教師は仕事なんだから。 仕事が変わってもなにも変わらない。 圭人が同僚の杉原先生に言った言葉が印象的だっ...続きを読むた。 人は人との関わりの中で、良くも悪くも変わっていくんだと感じた。 明日は光が射しますように…。
こういう日常的な小説は、かつてなら仄暗い私小説に、なっていたんだろう。でも、今は小野寺がいる。 なかなか前向きになれない状況なのに、それを割り切っていく。これをしなやかさというのだろう。本当の意味で。
動けば光も射すか、いいですね。小野寺らしい語り。それにしても学校や教師っていつからこんな居心地悪くなったんだ?
人は、過ごしてきた時間によって、見えるものがちがうことってあるんだろうなと思う。影があるから光がある。光があるから影がある。
今作も小野寺史宜さんの小説の主人公はいい人でした! 小学校教師を辞め、商業施設で警備員として働く石村。 困っている人を助けたいと思ってとった行動が元で教師を辞めることになり、人と関わることを避けて生活してきたが、勤務先で置き引きをしようとしている少女を見かけたことから、もう一度自分の心を見つめ直すこ...続きを読むとになる。 自分が正しいと思ったことも世間からは正しくないと思われることがある。思われるだけではなく糾弾されてしまえば自分の信念を貫き通すのは難しい。 でも、自分を偽って生きるのはもっと苦しい。 石村の周りに石村を理解してくれる人がいて良かった。それが一番の力になる気がする。 ラストはタイトル通り光を感じました。 自分を信じて踏み出せた石村、本当に良かった。
小野寺さんの文章は心に語りかけてくれるような何とも言えないほっこりさが魅力。苦しい境遇にも甘んじず、自分の信念を元に教師から警備員へ。相手のことを考え、自分で決断したからこそ迷いがないのだろう。強くて優しい主人公はどこか出来すぎているような気もするが、覚めた目で見つつもどこかで応援している自分もいる...続きを読む。ラストでとうとう幸せをつかめそうな気配に更なるほっこり。
人によって、環境、状況、立場が全然違うことを改めて思う本 自分が如何に幸せな日常を送れていたのかを噛み締めることができました。 子供時代でも、当たり前に親が料理、洗濯と家事をしてくれる幸せ。 いつもそばにいてくれる幸せ。どれもとても大事無事で当たり前ではない。 また、今の状況によって自分ができる...続きを読むこと。当たり前にできることで人にどのように貢献できるか考えたいと思います。 当たり前が如何に幸せかを感じることの大切さを知れました。
読みやすかった。教師時代と辞めてからの警備員時代の話が交互に描かれている構成。小野寺さんの小説にはソフトカバーがぴったり。表紙のそれぞれの絵も良かった。 教師は何かと大変な時代。警備員生活の方が収入は少ないだろうが精神的には楽なのかな…。どんな状況でも前向きに動けば光が射す。納得。いろいろな仕事が...続きを読むあるが、それに就いたのも一つの縁。ならば、積極的に得るものを得たいものだ。
この人の作品のは1番底にこうあって欲しい、という人間愛が感じられる。いわゆる日の当たりにくい仕事や人間平等に描こうとする姿勢がギスギスした世にあってちょっとホッとします。人が良いだけでは生きていけないのも確かだけレド。
教師を辞め警備員となった主人公を淡々と描く。特に大きな事件が起こる訳ではないが、静かで柔らかい文体で沁みる作品
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君に光射す
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小野寺史宜
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