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映画化大ヒット小説! きっかけは、キャプテンの桐島が突然バレー部をやめたことだった。そこから波紋が広がっていく。地方の県立高校のバレー部、ブラスバンド部、女子ソフトボール部、映画部、野球部――。それぞれの部活で、教室で、グラウンドで、5つの物語がリンクする。彼らがそれぞれ抱える問題は? 桐島はなぜ部活をやめたのか? 第22回小説すばる新人賞受賞作。
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Posted by ブクログ
少なからず読んだ人は共感を得られるはず。
見る視点が変わるだけで、印象は全く異なる。
他人にはカッコ悪かったり、くだらないものに見えても、ある人にとってもそれが自分にくキラキラ輝いて見える。
何かに熱中している人を魅力的に思う人もいれば、必死に何をやっているんだろうと笑う人もいる。
僕らは気づかない振りをするのが得意だ。
この言葉が当てはまる人はどれだけいるだろう。
桐島という人物が断片的に、関わる人の記憶の中のエピソードで描かれているが、彼自身が何を思っていたのか。
読み終わった時、この本を読んだ人へ、
桐島はどんな人だと思う?
そう聞いてみたくなる作品だった。
Posted by ブクログ
ずっと読んでみたかった一冊。
読みながら、『ライ麦畑でつかまえて』みたいだと思った。中高生の頃を思い出して「わかる、わかる」と共感できたし、こういう気持ちってどうして過ぎ去ってから分かるんだろうと、やるせない気持ちにもなった。
上とか下とか、そういう見方自体が「ダサい」と今は思えるのに、そのど真ん中にいると、どうしてもそこから抜け出せない。少なからずみんなそう思っていて、みんな本当の自分を直視しないようにしながら過ごしているのに、どうして昔も今もずっと変わらないままなんだろうと不思議に思う。
以前、恐竜展を見て、恐竜は強くなり過ぎて絶滅したのかもしれないと思った。そして、「調子に乗ると絶滅する」という教訓として心に刻んだ。
稲垣栄洋さんの本にあった、競争相手の少ないニッチで生き残ってきた生物たちの話もまた、私たちが社会で生き抜くことと重なる。学校内では「下」と見られていた映画部の男子のエピソードにも、そんな生き方が重なった。
高校生の心の動きと生き物の進化の歴史。まったく違う話なのに、重なるところがあるのが面白い。
Posted by ブクログ
案外手に取るのが後回しになった朝井リョウのデビュー作。2人以上の登場人物から自分には見えない、届かない世界に対する劣等感を描くのがこの頃から本当に上手いなと思います。後作の言葉を借りれば、自分の「輪郭」と言うべきでしょうか。このメッセージを部活動のレギュラー/控え、彼氏彼女のいる/いない、運動部/文化部など高校生活の具体的な風景に完璧なまでに落とし込むのが筆者の凄いところですし、読み手にもグサッと刺さります。朝井リョウ自身がバレー部出身で小説家志望だったことを踏まえて読むと、筆者の高校生活を追体験できる気がして、より一層面白く感じました。
Posted by ブクログ
スクールカーストを題材にその世界で生きる高校生を描いた物語
桐島はいういわゆる「一軍」に所属しており彼が部活に出なくなることで、周りの人間に影響を与え物語が動き出して行く
高校という狭い世界でのカーストはその世界を生きる者にとっては重要な基準であり、嫌でも認識しないといけないが、それぞれの目線での悩み・葛藤が描かれている
この作品ではある人物からの視点で、好きなことに没頭する美しさを「ひかり」と表現している
その世界では優れてるとされている者は「ひかり」に憧れ、自身が抱える虚しさを残酷に照らし、浮き彫りにしていた
高校だけでなく、社会に出てからも直面し、心を抉ることがある題材である
生きるのは大変だが「ひかり」を放ちながら生きたい
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