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この国は、その成立から、ずっとねじれている。今さら世界に合わせる必要はない。ねじれたままの日本でいい――。建国の謎、天皇のふしぎ、辺境という国土、神道のルーツなど、この国を“日本”たらしめている“根拠”をよくよく調べてみると、そこには内と外を隔てる決定的な“ねじれ”がある。その奇妙で優れたシステムを読み解き、「日本とは何か」を問い直す。私たちのあるべき姿を考える、真っ向勝負の日本論。
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Posted by ブクログ
著者のことはよく知らなかったが、本書に書かれた内容や主張はスルッと腹落ちできる。 確かに日本のあり方や日本人の心持ちは「ねじれている」かもしれない。 共同体の中で説明不要かつ言語化不要な共通認識を対外的に説明しようとしたときの違和感は、自分でも経験がある。
一体何がねじれているのかと思ったら、内向きの以心伝心な世界をひたすら守ろうとする頑なさと、それでは世界で通用しないことに観念して表向きだけ嘘で取り繕う様を表現したものだった。特に東アジアにからむ世界情勢や歴史の見立ては妙に説得力がある。それが正しいのかどうかは自分には判断できないけれども。 本書は「...続きを読む○○論」というようなものではなく、ちょっと長めのコラムなのだから、そういう視点で読めば楽しめると思う。論拠を求めるのは筋違い。
「日本人にしかわからない何か」を著者は「ねじれ」という言葉を使って、日本の歴史、成り立ちが書かれている本。この手の本はあまり好きではなかったのですが、著者が出演したラジオ番組を偶然聴き、興味を持ちました。
読んでいると「日本辺境論」の内容が思い出され、いろいろと納得させられる気分になった。仏教や神道の話は、自分の中でもやもやとしていたものを言語化してくれた感じもあってすっきりとした。 自分自身、外国人と話す度に感じていた感覚、これがまさに著者が言うところの「ねじれ」だという気がした。日本という国の特徴...続きを読むを自分自身も持っていたのだなという思い。
TBSのラジオ番組「小島慶子のキラ☆キラ」の火曜日のパートナー、堀井のおっちゃん。 落語が好きでディズニーランドも好きな京都の人。 というイメージ、最初から好感しかありません。 物々しい見た目のわりに気の抜けた文章でほっとしました。 ラジオで喋ってるまんまだな! この独特の喋り口調に、慣れてない人...続きを読むにはきっと読みにくかろう。 今まで自覚はしないままなんとなく不自然さや無理さを感じていたことに「それってこういうことだからじゃないの」と答えをもらったような内容でした。 すでに知ってる人にとっては「それが今さらなんなの」というようなことかもしれないし、これだけが唯一絶対の答えだとも思わないけれど。 抽象的だけどたぶんまだ理解しきってないので、今言えるのはこれぐらい。
名コラムニストの堀井さんが書いた日本論。 「若者殺しの時代」「いつも大変な時代」が面白かったので、著者買いしてみた。 期待裏切らず、建国神話、天皇制、神道等々、ちょっと語るにはヤバそうな問題を、東アジアの文化性、中国との関係性から「ねじれがあった方が安定する」日本について語ってみせる。 面白い!
元来、日本は「言葉にしなくても共感できる基盤を持った共同体」である。 しかし、対外的に「国家」という見てくれを装う必要があったため「日本国」という形を作った。 これが本書でいう「ねじれ」だ。最初のねじれは律令制度を作った7世紀ごろ、次が黒船来航の幕末、そして3回目が大東亜戦争敗戦後だ。 他国の「王」...続きを読むと日本の「天皇」は違う。天皇は、権力を持ったこともあるが基本的には「偉い」から「尊崇」される存在だ。その意味ではるか昔から日本国と日本人の象徴であり続けた。
選挙とは無関係。歴史を踏まえながら、日本を外部に対して見せる外枠と内部とが「ねじれた」国であり、それが外部からの影響を内部に及ぼさない安定した状態である、と説く。感覚的には分かるが、「ホリイ節」の読み物としてのみ楽しむべき本だろう。
なんとなく分かったような分からんような日本論。見方は面白いけど「で何?」感が残る。ちょっと例えがクド過ぎるかも。
「中国化する日本」(與那覇潤著、文藝春秋)を読む傍らで合せ読んだ。虚飾を施した国としての日本の起源を物語を採り上げ、今につながる「曖昧な日本」を考えさせる。個人的には、7世紀後半からの日本書紀編纂など大和朝廷および天皇家の権威付けの取り組みを「『日本国』起動プロジェクト」とするネーミングが妙に気に入...続きを読むった。
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ねじれの国、日本
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