剣客商売九 待ち伏せ

剣客商売九 待ち伏せ

616円 (税込)

3pt

「親の敵……」夜の闇につつまれた猿子橋のたもとで、秋山大治郎は凄まじい一刀をあびせられた。曲者はすぐに逃げ去り人違いだったことがわかるが、後日、当の人物を突き止めたところ、秋山父子と因縁浅からぬ男の醜い過去が浮かび上がってくる「待ち伏せ」。小兵衛が初めて女の肌身を抱いた、その相手との四十年後の奇妙な機縁を物語る「或る日の小兵衛」など、シリーズ第9弾。

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剣客商売 のシリーズ作品

1~19巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~19件目 / 19件
  • 剣客商売一 剣客商売
    616円 (税込)
    勝ち残り生き残るたびに、人の恨みを背負わねばならぬ。それが剣客の宿命なのだ――剣術ひとすじに生きる白髪頭の粋な小男・秋山小兵衛と浅黒く巌のように逞しい息子・大治郎の名コンビが、剣に命を賭けて、江戸の悪事を叩き斬る――田沼意次の権勢はなやかなりし江戸中期を舞台に剣客父子の縦横の活躍を描く、吉川英治文学賞受賞の好評シリーズ第1作。全7編収録。
  • 剣客商売二 辻斬り
    528円 (税込)
    冷え冷えとした闇の幕が裂け、鋭い太刀風が秋山小兵衛に襲いかかる。正体は何者か? 小兵衛・大治郎が非道に挑む表題作。江戸に出たまま帰らぬ息子を探しにきた信州の老剣客へ温かい手をさしのべる秋山父子――「老虎」。暴漢にさらわれた老舗の娘を助ける男装の武芸者・佐々木三冬――「三冬の乳房」ほか「鬼熊酒屋」「悪い虫」「妖怪・小雨坊」「不二楼・蘭の間」。シリーズ第2作。
  • 剣客商売三 陽炎の男
    572円 (税込)
    若衆髷をときほぐし、裸身を湯槽に沈めた佐々木三冬に、突然襲いかかる無頼の浪人たち。しかし、全裸の若い女は悲鳴もあげず、迎え撃つかたちで飛びかかっていった。隠された三百両をめぐる事件のさなか、男装の武芸者・三冬に芽ばえた秋山大治郎へのほのかな思いを描く表題作。香具師の元締のひとり娘と旗本の跡取りとの仲を小兵衛がとりもつ「嘘の皮」など全7編。シリーズ第3作。
  • 剣客商売四 天魔
    616円 (税込)
    音もなく小兵衛の前に現れ、「秋山先生に勝つために」、八年ぶりに帰ってきたとうそぶく役者のような若侍の正体は? 次々と道場を襲い相手を一撃のもとに殺していく魔性の天才剣士と秋山父子との死闘を描く表題作。愛弟子に〔なれ合い試合〕の許しを求められ、苦衷を察して許可を与えた小兵衛が、皮肉にもその試合の審判を引き受けることになる「雷神」など全8編。シリーズ第4作。
  • 剣客商売五 白い鬼
    616円 (税込)
    秋山小兵衛の若き日の愛弟子が斬り殺された事件と、江戸市中の三か所で女が殺され、陰所と左の乳房が抉られていた事件。二つの事件の接点に浮かび上がった異常な殺人鬼の正体を、復讐の念に燃えた小兵衛が追う「白い鬼」。試合に負けたらその相手の嫁になるという佐々木三冬の話にうろたえる大治郎を描く「三冬の縁談」。もう一人の女剣士「手裏剣お秀」の登場など、シリーズ第5弾。
  • 剣客商売六 新妻
    649円 (税込)
    秋山大治郎のことを思いながら夕暮れの根岸の里を歩んでいた佐々木三冬は、背中を斬られて逃げてきた女に小さな品物を託される。それが密貿易に係わるものだったため、三冬はその一味から狙われ、捕らわれて地下蔵に押し込められる。鬼神のごとくなって探し回った大治郎が奇蹟的に三冬を救出すると、父・田沼意次は、いきなり三冬を嫁にもらってくれと頼むのだった。シリーズ第6弾。
  • 剣客商売七 隠れ簑
    660円 (税込)
    盲目の武士をやさしくいたわる托鉢僧――旅の途中で出会った、年老いた二人連れが何故か秋山大治郎の心に残った。江戸に帰った大治郎は、偶然試し斬りされかかった件の老僧を助け、二人が二十八年におよぶ仇討ちの敵同士であることを知る。人知をこえたその絆の不思議さを描く「隠れ簑」。小兵衛が小金持ちの隠居と見られて盗賊に狙われる「徳どん、逃げろ」など、シリーズ第7弾。
  • 剣客商売八 狂乱
    572円 (税込)
    足軽という身分に比して強すぎる腕前を持ったがために、うとまれ、踏みにじられ、孤独においこまれた男。秋山小兵衛はその胸中を思いやり声をかけてやろうとするのだが、一足遅く、侍は狂暴な血の命ずるまま無益な殺生に走る……表題作「狂乱」。ほかに、冷酷な殺人鬼と、大治郎に受けた恩義を律儀に忘れない二つの顔をもつ男の不気味さを描く「仁三郎の顔」など、シリーズ第8弾。
  • 剣客商売九 待ち伏せ
    616円 (税込)
    「親の敵……」夜の闇につつまれた猿子橋のたもとで、秋山大治郎は凄まじい一刀をあびせられた。曲者はすぐに逃げ去り人違いだったことがわかるが、後日、当の人物を突き止めたところ、秋山父子と因縁浅からぬ男の醜い過去が浮かび上がってくる「待ち伏せ」。小兵衛が初めて女の肌身を抱いた、その相手との四十年後の奇妙な機縁を物語る「或る日の小兵衛」など、シリーズ第9弾。
  • 剣客商売十 春の嵐
    616円 (税込)
    「名は秋山大治郎」とわざわざ名乗って辻斬りを繰り返すずきんの侍。しかも狙われるのは、幕閣の中枢で対立する田沼意次と松平定信の家臣ばかり。意次の娘・三冬の夫である大治郎は窮地に追い込まれ、身の証を立てるため、家から一歩も出ない暮らしを余儀なくされる。小兵衛は、四谷の弥七と傘屋の徳次郎だけを頼りに必死の追跡を始めるのだが……。シリーズ初の特別長編、第10弾。
  • 剣客商売十一 勝負
    616円 (税込)
    その試合「負けてやれ」。秋山大治郎が義父・田沼意次から一刀流の道場を構える谷鎌之助との試合を命じられた経緯を報告すると、小兵衛は即座にそういった。鎌之助はその試合に仕官がかかっていたのである。勝負を前にして苦悩する大治郎には、まもなく初めての子が授かろうとしていた……。初孫・小太郎の命名をめぐる小兵衛の意外な一面など面白さがいよいよ冴えるシリーズ第11弾。
  • 剣客商売十二 十番斬り
    616円 (税込)
    「まだ…まだ死ねぬぞ、まだ十人あまりもいる…」死病に冒されながら、世話になった村に巣くう無頼浪人どもの一掃を最後の仕事と心に決め、ひとり剣をにぎる中年の剣客・村松太九蔵。その助太刀に小兵衛の藤原国助作二尺三寸が冴える「十番斬り」。小兵衛の亡妻お貞への情愛を彷彿させる「白い猫」「密通浪人」。[辻斬り]事件のその後を描き味わい深い一編「罪ほろぼし」など、シリーズ第12弾。
  • 剣客商売十三 波紋
    616円 (税込)
    小兵衛の剣友を見舞った帰途、大治郎の頭上を一条の矢が疾った。心当たりはなかったが、これも剣客商売ゆえの宿命か。「お前が家を出るときから見張られていたのではないか」小兵衛の一言で大治郎は、次の襲撃を呼び寄せるように、下帯ひとつの裸身で泰然と水浴びをはじめた――「波紋」。旧友内山文太を想う小兵衛の心情を描き格別の余韻を残す「夕紅大川橋」など全5編。第13弾。
  • 剣客商売十四 暗殺者
    484円 (税込)
    小兵衛は見た。凄腕の二人の浪人者をたちまちにして蹴ちらした、その巨漢の剣客の手並みを。男の名は波川周蔵。「あの男ならせがれでも危い」。波川にいわれなき胸騒ぎを覚えた小兵衛は、やがて大治郎襲撃の計画を偶然知るや、卓抜した剣客の直観で、その陰謀と波川との見えざる糸を確信する。秋山小兵衛六十六歳、一剣客として父として、その血は熱く沸いた。シリーズ第14弾、特別長編。
  • 剣客商売十五 二十番斬り
    484円 (税込)
    得体の知れぬ目眩に襲われたその日、小兵衛は、恩師・辻平右衛門ゆかりの侍・井関助太郎を匿うことになる。井関は手負いで、しかも曰くありげな小さな男の子を連れていた。小兵衛にすら多くを語らぬ井関に、忍びよる刺客の群れ。小兵衛は久しぶりに全身に力の漲るのを感じるのだった。一方江戸城内では、三冬の父・田沼意次が窮地に……表題の特別長編に、短編「おたま」を併録。シリーズ15弾。
  • 剣客商売十六 浮沈
    528円 (税込)
    小兵衛は今も時折、二十六年前、門弟滝の仇討ちに立会った際の、相手方の助太刀山崎との死闘を思い出す。「生きていれば名ある剣客になっていたろうに」。そんなある日、蕎麦屋で見かけた崩れた風体の浪人は、敵討ちを成就し名をあげたはずの滝だった。そしてその直後、奇しくも小兵衛は、清廉に生きる山崎の遺児に出遇う。老境の小兵衛が人生の浮沈に深く思いを馳せる、シリーズ最終巻。
  • 剣客商売番外編 ないしょ ないしょ
    616円 (税込)
    越後、新発田の剣客・神谷弥十郎の道場で下女として働いていたお福は、主人が暗殺されたため、下男の五平と一緒に江戸へ出る。が、新しい主人の御家人・三浦平四郎も、そして五平も、神谷を殺した無頼浪人の凶刃に倒れる。三浦に手裏剣の手ほどきを受けていたお福は、三浦の碁敵・秋山小兵衛の助太刀をえて、見事、仇を討ち果たす。数奇な運命を背負った女の波瀾にとんだ成長の物語。
  • 剣客商売番外編 黒白(上)
    825円 (税込)
    祖父の代から目黒に道場を構えていた小野派一刀流の剣客・波切八郎は、御前試合の決勝で敗れた秋山小兵衛に真剣勝負を挑み、小兵衛は二年後の勝負を約した。それを待つ身でありながら八郎は、辻斬り魔に堕ちた門弟に自首を促すことができずに成敗してしまう。道場を出奔し浪々の身となった八郎は、想いを通じた座敷女中のお信にそそのかされるまま、お信の敵、高木勘蔵を討つ。
  • 剣客商売番外編 黒白(下)
    825円 (税込)
    真剣勝負のその日、波切八郎はついに姿を現わさなかった。しかし秋山小兵衛はなぜか八郎を憎めない。一流の剣客が約束を違えるとはよほどの事がその身を襲ったからであり、実際、道場出奔後、八郎の運命は激烈に転変し、見えない勢力に操られ人斬りを重ねる日々であった。対照的な生き方をとる二人は、互いへの想いを断てぬまま思いがけぬ所で……。「剣客商売」ファン必読の番外編。

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剣客商売九 待ち伏せ のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2020年03月20日

    ①待ち伏せ 若林の御隠居、どうなのかね?
    ②小さな茄子二つ 住吉桂山 いい絵師になれたんだろうに‥
    ③或る日小兵衛 おきねさんじゃないし‥
    ④秘密 江戸では名君‥
    ⑤討たれ庄三郎 なんと息子とは
    ⑥冬木立 おきみ 刻印
    ⑦剣の命脈 志村又四郎 真剣勝負

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    Posted by ブクログ 2017年08月28日

    表題作「待ち伏せ」にしても、「秘密」にしても殿様と呼ばれる者の所行が家臣に累を及ぼす切ない話だ。小平衛が歩けば事件に当たる「或る日の小平衛」は、本シリーズを通底する面白さがある。剣客として成長している大治郎が遭遇する悪者とも思えない相手と、行きがかり上真剣勝負をしなければならない流れとなるが、その相...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年03月24日

    待ち伏せ
    小さな茄子二つ
    或る日の小兵衛
    秘密
    討たれ庄三郎
    冬木立
    剣の命脈

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    「ある日の小兵衛」が最高。
    9巻目ともなると、「剣客商売」の世界観もすっかり熟してきていて、今が旬という感じ。

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    中学校時代から何度も読み続けている池波正太郎もの。
    たぶん一番最初に読んだのがこのシリーズ。
    食べ物に対する興味も、江戸時代の言葉、作法も全てこれで覚えた。
    読まないと人生損だぜ。
    同じ時期から池波正太郎が好きだった人を人だけ知っている。

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月02日

    ▼収録作は以下▼待ち伏せ▼小さな茄子二つ▼ある日の小兵衛▼秘密▼討たれ庄三郎▼冬木立▼剣の命脈

    ▼「ある日の小兵衛」小兵衛が、幽霊を見る。厳密に言うと、旧知のヒトのマボロシを見る。ということは、相手は死んだと思いこむ。確かめに会いに行ってみる。ところが間違っていて、生きていた。相手は若き日に情を交...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年12月28日

    「鬼平犯科帳」を始めて4年、昭和47年、池波正太郎49歳のとき、「剣客商売」がスタートしたそうです。「待ち伏せ」、剣客商売(九)、2003.1発行。待ち伏せ、小さな茄子二つ、或る日の小兵衛、秘密、討たれ庄三郎、冬木立。剣の命脈 の7話。本巻は、ずしりと心に重く響く、哀しみの7話です。読後感はとても辛...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年08月22日

    待ち伏せ 人違いで襲われる大治郎
    小さな茄子二つ 博打と金貸しがグル
    或る日の小兵衛 幽霊見たけど人違い
    秘密 人殺しを頼まれる
    討たれ庄三郎 黒猫の黒兵衛
    冬木立 小兵衛の当身が自在
    剣の命脈 死ぬ前に大治郎と死合いたかった

    0

    Posted by ブクログ 2013年11月28日

    剣客商売シリーズ第9弾。
    池波正太郎氏の作家生活で一番健康にも恵まれ、元気であった頃の作品のようである。この「或る日の小兵衛」のなかで秋山小兵衛に語らせる次の言葉が印象的!!
    「女なぞという生きものの正体は、着物の上からではわかるものではない。」 さすが池波正太郎先生!

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    Posted by ブクログ 2013年02月08日

    時代小説。「剣客商売」シリーズ第9弾。7作。

    「待ち伏せ」「小さな茄子二つ」「ある日の小兵衛」「秘密」「討たれ庄三郎」「冬木立」「剣の命脈」

    前巻「狂乱」もそうだったが、最後にしんみりさせられる話が多い。ひとつひとつは面白いけれど全部だとちょっと。爽快な一話が欲しかった。「秘密」と「討たれ庄三郎...続きを読む

    0

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