作品一覧 2018/01/12更新 学歴の社会史 試し読み フォロー 増補 試験の社会史 試し読み フォロー 大学の誕生 試し読み フォロー 帝国大学 近代日本のエリート育成装置 試し読み フォロー 1~4件目 / 4件<<<1・・・・・・・・・>>> 天野郁夫の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 大学の誕生〈下〉 大学への挑戦 天野郁夫 2023/10/14 「大学の誕生」 天野郁夫☆☆ 大学に職を得て初めて読み解ける。新たな経験の有り難さ。(日赤も然り) 本書は長く本棚に在ったが、Parisツアーでソルボンヌ大学に触れ、ヨーロッパにおける大学の成り立ちを考えたことから本書を手に取る。 するとこれが面白い、作者の筆力に感嘆! 一橋大...続きを読む学経済―東大院のキャリア アイセックの先輩を想起した。 大学制度の歴史は「国家そのもの」 伊藤博文と森有礼は、「憲法」と「教育」を国家の骨格とした ①大学 リベラルアーツ哲学+法・医・神 バカロレア資格 研究と教育 ②専門学校グランド・ゼコール 工学・農学・商学 Posted by ブクログ 大学の誕生〈上〉 帝国大学の時代 天野郁夫 明治維新、教育制度を西欧にキヤッチアップさせる国策。 伊藤博文は、①憲法②教育が国家の背骨。 東京帝国大学を先行させるが、問題は国全体のシステム。 帝国大学からのアプローチと、初等・中等教育の充実が噛み合わない。日本語と外国語のギャップ。予科3年の負担。 大学制度の拡充が鍵。帝国大学だけでは財政負担...続きを読むが限界。 私立大学の活用が不可欠だが、定見が定まらない。 早稲田大学・慶応義塾大学はさすが王道。 Posted by ブクログ 帝国大学 近代日本のエリート育成装置 天野郁夫 帝国大学の歴史は即ち長男・東大の歴史でもあるが、九大の教員としては、帝国大学の四男坊・九州大学を中心に読んでみると、長男と四男との制度的格差を痛感できる。シビアな言い方をすれば、帝国大学そのものも、戦前の家父長制の中に位置づけられていたと言える。 7帝大の創設時期をマクロ的な日本経済史に大凡位置...続きを読む付けてみると、東大(1886年)は企業勃興期、京大(1897年)は日清戦後期、東北大(1907年)と九大(1910年)は日露戦後期、北大(1918年)は大戦景気、阪大(1931年)と名大(1939年)は高橋財政から戦時経済期に相当する。したがって、同じ「帝大」であっても、それぞれの創設や学部の新設過程を見てみると、時代背景が色濃く滲み出ている。 東北大と九大の新設は、日露戦後期の財政難ゆえに、大蔵省からなかなか予算を認められなかったが、古河家からの寄付が両校創設の実現に大きく貢献したことは、もう少しクローズアップされてもよい。当時の「古河財閥は足尾銅山の鉱毒事件で社会の厳しい批判を浴びていた」(38頁)が、内務大臣の原敬の斡旋を受けて、総額104万円の寄付をもたらした。それは、あくまで世論を和らげる一策だったかもしれない。しかし、明治期の官立学校の新設が基本的に地元負担を求められてきた中で、官立学校よりもさらに費用のかかる帝国大学の設立に対して、こうした財閥側からの支援が無ければ、いまごろ東北大以降の帝大は、現在とは異なる規模に据えられていた可能性もあり得る。 他方、教育者に注目をしてみると、山川健次郎に関する記述が散見されることに、目を奪われる。山川は東京帝大の総長を務めたのち、1911年に九州帝大初の総長となり、さらに再び東京帝大の総長に就任しているが、図らずも戸水事件や沢柳事件に絡まれてしまったり、大正時代の学制改革に加わったり、東京帝大の航空研究所の付置(1918年)を構想したりと、彼の教育人生そのものが帝大の歴史だったと批評しても過言ではなかろう。 大学史に限らず、学校の歴史はこれまで教育史の中で語られてきたが、近年、就活・就社・人材供与や学閥・同窓ネットワークの研究が進むにつれて、社会経済史の中にもしっかりと組み込んでいくことが重要だと思われる。こうした研究史を、以前から得意としていた慶應義塾だけの独壇場にしておいては、企業史の中で一面的な学卒者像ができてしまうかもしれない。 なお、今日降って湧いた「秋入学」問題に関して、本書では明治・大正期の実態が125-126頁に記されている。東京都の小池百合子知事が2020年4月29日に第7回全国知事会に出席し、「もともと明治時代は9月だったんですね」と発言しているが、その後のプロセスと、この問題における「パンドラの箱」の中身は、本書で十分に検証されたい。 Posted by ブクログ 大学の誕生〈上〉 帝国大学の時代 天野郁夫 PhDの研究のために読む。 明治維新から150年くらいが経つが、いかに短時間当時の構造が現状を規定しているかが分かる。特に、帝国大学=東大の怪物ぶりが興味深い。 また、私学のルーツもよく理解し、いわゆるアカデミアではないことがよくわかった。 今後、色々と読み返すことになるだろう。 Posted by ブクログ 増補 試験の社会史 天野郁夫 世界で初めて試験システムを発達させたのは、プロイセン。 中央集権的国家には官僚制度が必要で、人材登用システムとしての大学。 Posted by ブクログ 天野郁夫のレビューをもっと見る