アメリカで17年に渡り禅を指導している禅僧が説く禅のアレコレ。
アメリカの人向けに解釈され直しているせいか、アプローチの仕方が他の人と違っていて、腑に落ちる表現もいくつかあった。
個人的には、なるほど!と思う点が多く、とても良かった。
本書の主眼は、個人が孤立した点として存在する「分離の様式」
...続きを読むからすべての物が繋がりあっている「繋がりの様式」への転換を勧めているのかなと思う。
以下、いいと思ったメモ
・地獄にだけは行きたくないと思っている人には、逆に地獄が現れる。
・『貪(pull)』
今ある状態は好ましいけど、まだ何か足りず、その何かを欲しがること。
・『瞋 (push)』
今の状態に何か気に入らないものがあり、腹が立つので、取り除きたいと思う。
・『痴(ignorance)』
今起きていることに自覚がない。
・幸せなのが当たり前、普通の状態になるような生き方に育てていく
・回避したいもの、否認したいものがあるとパーティーが楽しめなくなる
・「死」をわからないままでそれを受け入れる
・生は生ぎり、死は死ぎり
・心配しなくても、必ずどうにかなるよという応援が諸行無常
・自己の向上とは、裏を返せば、自己満足の追求で、自分や他者との競争である。周りの人は脇役になってしまう
・主観の自由が否定されるところに、自然の道理に従うという主体の自由が成り立つ
・分離した自己防衛のバリアが自分を孤立させ、孤独感を生む。そして孤独感を忘れるために他人とつながると、共依存や馴れ合いになり、相手を搾取する
・分離した状態のときに、求めたものが満たされても、いずれまた孤独感と欠乏感がやってくる
・homeとは一人ひとりが安らかに、はっきりと現れる事ができる場所。そのhomeのようなものが欲しくて、人は外にhomeの代替を探してしまう
・「してはいけない」が「してもいい」へ
「しなければいけない」が「しなくてもいい」へ
・自信とは自分の外側にあるものに寄りかかって「つくる」のでなく、自分で「いる」こと
・四摂法
「布施」貪らずに、力を差し出すこと
「愛護」温かな心遣いの言葉をかける事
「利行」他人が利益を被ることを考え、実行する
「同時」相手に好感し、寄り添う事
・「慈」与楽「悲」抜苦「喜」共に喜ぶ「捨」平静な心 ⇔ 「執着」「絶望」「嫉妬」「無関心」
・周りが喜んでくれるからでなく、私がやりたいからやる
・「苦しみ=痛み×抵抗」「幸せ=快感÷執着」
・BELLA (座禅中に見つけた煩悩との向き合い方)
Be, Examine, Lessen , Let go , Appliciate
・RAIN (煩悩に限らず、知るということについて)
Recognize, Allow, Investigate ,Non Identify
⇔
DROP (主観でしか見れない無明)
Delude, Resist , Oblivious , Persophication