辻村深月のレビュー一覧

  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)
    盲目的な恋と、盲目的な友情。

    相反する二つの視点から描かれる本作は、読んでいる中で鳥肌が立つような歪みを感じる。
    嫉妬、執着、狂気。選ぶ側と、選ばれる側。快楽と欲。これらが物凄い渦を巻くアンハッピーなバッドロマンス。いや、イヤミスと言ったほうが良いのかな。

    著者の作品は『傲慢と善良』『青空と逃げ...続きを読む
  • この夏の星を見る
    本当に感動したとしか言いようがないです。
    コロナで何もかもが制限されてしまった2020年。
    その中で全国各地の学生たちがたった一つだけの空を通じて行われるスターキャッチコンテストでつながるストーリー。
    特に凛久が転校してしまうので最後に全国の中学高校と開催したISSの観測。その時の辻村さんの真宙の描...続きを読む
  • 嘘つきジェンガ
    「詐欺」がテーマの短編集です。

    しかし、騙しの過程や内容を読ませるのではなく
    そこは辻村ワールドです。

    騙す方と騙される側が物語中盤で反転するような
    感覚を覚える仕上がりになっています。

    結局、人生なんてその人の考え方次第でいかよう
    にも変わるのだということを思い知らされます。

    そう、ジェン...続きを読む
  • 嘘つきジェンガ
    本当にありそうな話!
    2つ目は受験生の親ならすがる思いでお金出してしまうし、信じてしまう気持ちがわかる!
    3つ目は本当にありそう!今時、オンラインサロンで会費で稼いでるのすごいと思う。
    まさかの逮捕でバレそうになるけど、なんとか回避してその後の終わり方も満足!!
  • 傲慢と善良
    心をエグられるような言葉ばかり。
    私も相手のことを思ってるようで、傲慢?とか、自分自身を振り返りなから読みました。
  • 嘘つきジェンガ
    すごく面白かった。特に3つ目のオンラインサロン詐欺の話が非日常すぎて読んでてドキドキした。1つ目2つ目は日常にするりと入り込んでくる感じの詐欺の話で、身近にあったらと思うとゾワッとする感じ。
  • 傲慢と善良
    今まで読んできた本の中で1番感情移入してしまった。理由は最後のページの解説を読めば納得すると思う。恋愛小説に見えるが、人間の傲慢さと善良さの価値観が広がった気がする。知らんけど
  • かがみの孤城 上
    鮮やか!

    読み進むうち、凝った作りになってるな〜と感嘆する。手が止まらなかった。
    何重にも「なぜ?」の箱があって、次から次に謎が出てくる。解ける時はそうだったのか!の連続だ。

    絶望的に話が通じない人、伝わらない人、理解できない人をしっかり描いていて、この苦いものを噛み締めた感じ、辻村深月節といえ...続きを読む
  • スロウハイツの神様(上)
    スローハイツという、文学界のトキワ荘みたいな場所で起きる青春物語。
    面白かった! たくさんの伏線を全て回収して、読後感もさっぱりとしていて、自分の思う小説の楽しさが全て詰まっています。
    プロットめちゃくちゃ凝ってるんだろうな。頭の中でどう整合性を保ちながら書いているのか知りたいものです。
  • 冷たい校舎の時は止まる(上)
    再読です。
    結末とか色々分かってからもう一度読むと、やっぱり違った良さがありますね。何回でも読みたい小説です。
  • 名前探しの放課後(上)
    本のタイトルが童話になっていて、その童話との関連を探しながら読むと面白かったです。

    自殺の描写が出てくるため、そういうのが苦手な方は注意してください。

    結局、自殺するのは誰なんだろう...。
    下巻も楽しみです。
  • 傲慢と善良
    今読むべき作品。
    「傲慢」と「善良」という言葉が指している物の交錯が面白かった。
    登場人物に感情移入しすぎて、少しイラついた所もあったけれど、それだけ作者の表現力が素晴らしいんだろうな
  • かがみの孤城
    映画の予告編を見て、気になった小説だったのに、なかなか読まず。ようやく読み始めたら、読むのが止まらなかったです。
    ラストが良かった。その後どうなったのか、気になって仕方ない。
  • かがみの孤城
    丁寧な伏線回収が見事!
    辻村深月さんの全てが詰まった最高傑作だと思う。
    生きてるうちに出会えて良かった。
  • 傲慢と善良
    とても面白かったです。
    解説も面白かった普通に朝井リョウ自体に興味湧いた。
    さて、感想なんですけど、一部と二部に分かれてます。結婚直前に突如姿を消した真実(まみと読む、何度頭の中でシンジツ、あーマミやってなったことかほんとに、、)を彼氏の架(かけると読む)が探すというストーリー構成。
    一部は架視点で...続きを読む
  • かがみの孤城
    あまりにも有名な作品で逆に読めずにいた
    かがみの孤城
    読み終えて …
    もったいつけず早く読むんだったと
    深く反省した。

    ラストに向かってグイグイ感じる疾走感
    こんな感覚で読める作品には滅多に出会えない。

    終盤は震えるほど感動した。
    大人だからとか そんなことは関係ない
    誰もが少なからず経験して...続きを読む
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)
    やはり依存をすると視野が狭くなり、その目の前の出来事しか考えられなくなるなあと少し怖く感じた。

    瑠璃絵とは対照的に、美波は社交性のある客観的に周りを見れている人であり、あとがきにもあったように彼女は美波のことにも執着していたように感じる。これもまた一種の依存というのだろうか。

    クライマックスの衝...続きを読む
  • 傲慢と善良
    考えさせられる内容でした。自分の中にある『傲慢』に目を向けざるを得ない、ちょっと勇気が必要かも。
    自分自身では意識していないけど第三者から俯瞰してみるとコレを『傲慢』と言わずになんというのかという…。自分自身ではわからないから傲慢になれるのかな。
  • はじめての
    はじめての、、、4人の有名作家の作品がこの一冊で読めてしまうなんとも贅沢な一冊。4人の方の世界観がそれぞれ個性があって面白かったです。
  • かがみの孤城
    中高生の頃に出会いたかった本!!
    でも、いつ読んでも刺さると思います。
    それぞれの事情を抱えている7人が城に集められるところから物語が始まります。主人公は学校に通えなくなってしまった中学一年生のこころ。
    とにかくこころには共感しっぱなしでした。こころが抱えている事情の部分は特にです。こころの辛さがこ...続きを読む