境界線

境界線

1,650円 (税込)

8pt

主演・佐藤健、共演に阿部寛、清原果耶、林遣都、吉岡秀隆、倍賞美津子らで映画化が決定した『護られなかった者たちへ』に続く、「宮城県警シリーズ」第2弾!

「誰にでも境界線がある。
越えるか、踏みとどまるか」
中山七里

2018年刊行の『護られなかった者たちへ』と同じく宮城県警捜査一課を舞台に、東日本大震災による行方不明者と個人情報ビジネスという復興の闇を照らし出していく。震災によって引かれてしまった“境界線”に翻弄される人々の行く末は、果たして。「どんでん返しの帝王」・中山七里が挑む、慟哭必至の骨太の社会派ヒューマンミステリー小説。

《あらすじ》
2018年5月某日、気仙沼市南町の海岸で、女性の変死体が発見された。女性の遺留品の身分証から、遺体は宮城県警捜査一課警部・笘篠誠一郎の妻だったことがわかる。笘篠の妻は7年前の東日本大震災で津波によって流され、行方不明のままだった。遺体の様子から、妻と思われる女性はその前夜まで生きていたという。なぜ妻は自分のもとへ戻ってこなかったのか――笘篠はさまざまな疑問を胸に身元確認のため現場へ急行するが、そこで目にしたのはまったくの別人の遺体だった。
妻の身元が騙られ、身元が誰かの手によって流出していた……やり場のない怒りを抱えながら捜査を続ける笘篠。その経緯をたどり続けるもなかなか進展がない。そのような中、宮城県警に新たな他殺体発見の一報が入る。果たしてこのふたつの事件の関連性はあるのか? そして、笘篠の妻の身元はなぜ騙られたのか――。

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境界線 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「護られなかった者たちへ」の宮城県警シリーズ二作目。
    ミステリー物としておもしろいのは当然ですが、この作品は東日本大震災による、想像を絶する体験や人々の心情が丁寧に描かれていました。特に印象に残ったのは震災が起こった時、堅牢な刑務所にいた犯罪者たちは助かり、罪のない市民たちが津波の被害に遭ったという

    0
    2024年03月10日

    Posted by ブクログ

    中山さんの現実に潜みうる物語がとても好きだ。
    この本の中にもあったが、「現実は大きい」。
    私たちの意志などなぎ倒して、突然、襲いかかってくる。それが現実だ。
    津波の被害もそうだ。そこには確かに人々が生きていて、時には落胆することもあり、でも希望があって、大事な人がいて、営みがあった。
    守りたい人がい

    0
    2023年04月24日

    Posted by ブクログ

    震災で行方不明になった妻が7年ぶりに発見された。そんな一報があったとき、人はどれだけ動揺するのか。そしてそれが事件の入口になっていく。
    世の中には2種類の人間しかいない。眼前に敷いたロープの右側にいる者と左側にいる者。
    なにがそれらを分かつかにもよるが、それは確実にあって乗り越えられないことが多い、

    0
    2023年04月14日

    Posted by ブクログ

    東日本大震災で行方不明になった妻の運転免許証を持った女性が死体で発見された。
    けれども、それは妻ではなかった。
    後日、全く別人の身分証明書を持った男性が殺害された事件が発生した。
    妻の身分を騙られた宮城県警の笘篠は、同じような事件が続くのは決して偶然ではないと考え、事件の解明に乗り出す。

    東日本大

    0
    2024年05月20日

    Posted by ブクログ

    宮城県警シリーズ、第二弾!

    一作目も面白かったので読んでみました。

    「護られなかった者たちへ」を読んだ人は、良い味を出していたサブキャラ、五代の過去やその後が追える。

    読み始めた感想は、作者、気合い入ってるな?!という感じ。
    一作目より、東北の震災・復興と闇の部分にさらに迫っていて、読み応えが

    0
    2024年05月18日

    Posted by ブクログ

    『護られなかった者たちへ 』に次ぐ中山七里の東北大震災三部作の第2作。
    震災の不明者の戸籍を買った者(名前を変えないと生きていけない哀しさ)二人の死。一人は自殺で一人は殺人。自殺した女性が買った名前は、今回主人公の刑事の奥さんだった。なぜ行方不明者の名前を売買するのか、その犯人も震災で自分の生き方を

    0
    2024年04月20日

    Posted by ブクログ

     「護られなかった者たちへ」の宮城県警シリーズ第二弾です。同じシリーズなので、前作にも登場した人物が描かれていることと、2つの作品の背景には東日本大震災が大きく関わっていることなどは共通してます。

     宮城県警捜査一課の笘篠は、東日本大震災で妻子が行方不明となりその後も見つかることはなく、年月のみ無

    0
    2024年04月12日

    Posted by ブクログ

    『護られなかった者たちへ』に続く、宮城県警のシリーズ第二作。


    2018年宮城県警の刑事笘篠誠一郎は東日本大震災で妻と長男が行方不明のまま七年が過ぎ、失踪宣告を出していませんでした。

    気仙沼港の近くの海岸で、女性の遺体が発見され、その女性が笘篠奈津美という免許書を持っていたという報告を受けます。

    0
    2024年04月11日

    Posted by ブクログ

    流れもテンポも良く、読み応えありました。
    東北人として震災の描写はこころ暗くなり…
    まぁ難いとこであります。
    「護られなかった〜」と比べると少し尻すぼみな展開かな。

    宮城県警シリーズの今後に期待。

    0
    2024年03月29日

    Posted by ブクログ

    タイトルの意味を考えながら読んだ。大きい出来事があってその捉え方?は人によって全然異なるんだなと。
    中山作品は自分が知らない語彙がたくさんでてくるので勉強になる。

    0
    2024年03月03日

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