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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 海藍地(ハイランデイ)の街に夏至南風が吹いてくると、果実は腐り、少年たちの死体が運ばれてくる…「海岸ホテル」の兄弟が出会った美しい少年碧夏(ビーシア)は、その夏どこに連れ去られ、彼の身に何が起こったのか?著者の愛する代表作、ついに文庫化。
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Posted by ブクログ
ふと夏至南風に吹かれたくなって。 腐りきった夏がやって来ました。叛骨心よ! どことなく三島由紀夫『午後の曳航』を思い出す本作は、長野さんも愛する代表作で、頁という頁にわたって、腐爛した、湿り気のあるグロテスクなモチーフが鏤められています。しかし、その悍ましさは果実のように妖潤であり、ひと夏の惨劇であ...続きを読むりながらも永遠にちかしい時間の粼に何度恍惚としたことか! 碧夏との出逢いから、サディスティックな眉姿の潜む鬱々とした地下部屋に検疫公司の廃墟、近親相姦に峻拒の囁き、絶望の怨嗟を彷彿とさせるラストシーン…。「醜悪ながらも美しい」とはこの手の作品を形容する時に使われがちですが、まさしく本作がそれで、文章が内容を凌駕していますね。三島由紀夫しかり、そんな作品は大好物です。ごちそうさまでした。
面白かったです。 黒長野…長野まゆみさんはこの系統が好きです。淫靡で湿度のある、でも涼やかな少年たち。 じめじめしていて、空気に腐臭が漂ってても、醜く腐敗していてもよいです。すぐ服の前を開けてしまうところも。 碧夏が良いです。完全な少年だ。。 残酷で、でも美しい作品でした。
再………読。根底は同じなんだろうけど、直接的な連続殺人や刑事などの存在を見ると、事件に目が行き、謎解きがしたくなる…けど、漠然と掴みつつ犯人も動機もはっきりと攫めなかった今回も。著者様のこういう本って珍しかったような気がするのだけど、気のせいかしら?
汚いものが美しく、美しいものも汚く。長野まゆみの文体でなければ、ひたすら悪臭に満ちた世界となっていたでしょう。
一言で言ってしまうと、気持ち悪くて、いかがわしい。 あまり人に薦め(られ)たくないような、逆に薦めたいような、…万人に好かれるモノでないことは確か。 地面から湧き上がるようなじっとりとした文体で、綺麗なものがたくさん…ではない。 すべてを腐らせてしまう、夏至南風。 どこかの遠い、知らない国の風景に...続きを読むまぎれて、ギラギラと、生に執着するような描写がたまらない。…いや、逆に執着していないのかもしれない。よみたくないのに、よんでしまうのだ。 今まで読んできた長野まゆみの小説とは少し違う気がした。根本では変わらないものがあるのだと思うが。 解説をよんで、ああ、わかったような、わからないような。そういう曖昧さすら心地いいと思えてしまうほど。私は中毒になっているのかもしれない。 そして吐き気を催すほどの言葉の並びに、登場人物の名前がすごく美しく転がっている。 どんな内容であっても、私はこの人のそういう部分でのこだわりがすごく好きだったりする。
何回も読んでるけど、怖い。 怖くてたまらない。だけど美しい。読んでいるだけでむせ返りそうになるような、濃厚な南の「匂い」がする。
長野作品で最も印象深い作品。少年愛のひとつの極地であると同時に、繁茂し脈絡を嫌う草花の如き展開、薄暗がりに光る登場人物たちに酔うばかり。
初めて読んだ長野まゆみ。 それまでライトノベル系しか読んだことがなかったので読書の幅が広がった。 世界観とか腐っていく夏とかとにかく大好き。
エッ、終わりなの?!と思った。笑 個人個人が好き勝手に行動して秩序のない世界に夏至南風が吹く。 自己というものを模索する少年期には、伯母なのどの大人はたるんでみえる。果実は腐っている。 そして帰ってきた時にその果実のように腐った碧夏の意味は、、長野先生なりの社会への反抗を表した物語なのかもしれない...続きを読む。 腐っている世界。 死体が転がる世界。 腐っている=死体に対して、最後の碧夏は腐っているのに生きているから鈷藍は嬉しいのかなあ、と。 どうやっても綺麗な話にはならないことは確かですね。
濃いなーとにかく濃い。噎せ返る。独特の文体でさらっと人を残酷にあつかうしグロテスクな描写もなんでもないような顔して書かれてるし、これは好き嫌い分かれるんだろうなーとも。 毎度のことだけど何が何だかわからず何も解決しないまま終わる。それがいいって割り切っちゃえばいいけど初めてだとえっえってなりそう。 ...続きを読むラストがなんか…新鮮だったなここまでの後味の悪さ…でも素敵。好きだこういう終わり方。 ねっとりと気持ち悪い話でした、いい意味で。
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