『放課後ていぼう日誌』祝アニメ化! 女子高生4人ののんびり釣りライフ漫画を徹底解説!【ネタバレ注意!】

2020年4月からのTVアニメ放送が決定した本作。九州の海沿いの町を舞台に、高校の「ていぼう部」に所属する4人の女子高生の日常を描いた作品です。ていぼう部の主な活動は、海や川での釣り。そして、釣った魚を自分達で調理して食べること。美しい風景の中での楽しい釣りライフを体感できる本作の見どころを、書店員が解説します!
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※当記事に記載の内容は全て「ぶくまる編集部調べ」です。また、当記事には一部ネタバレを含みます。
目次
『放課後ていぼう日誌』のあらすじ

主人公は、都会から海沿いの田舎町に引っ越してきた鶴木陽渚。この春から高校1年生になる陽渚は、海辺を散策していた途中、堤防で釣りをしていた「ていぼう部」の部長・黒岩悠希と出会います。悠希に勧められて、生まれて初めての釣りに挑戦した陽渚が釣り上げたのは、なんとタコ。自分の足に絡まってきたタコにパニックになった陽渚は、悠希が差し出したていぼう部への入部届に、ワケが分からないうちにサインしてしまうのでした。
ていぼう部の部室は堤防の近くのプレハブ小屋で、釣り道具と調理道具が一式揃った、いかにも楽しそうな環境。そこで出会った3人の部員とともに、陽渚の釣りライフが始まります。
『放課後ていぼう日誌』の登場人物
鶴木 陽渚(つるぎ ひな)

海野高校の新1年生。手芸が得意で、手芸部に入ろうとしていましたが、悠希との出会いによって、ていぼう部へ。生き物に触れるのが苦手ですが、釣りの楽しさを知り、ていぼう部の活動にハマっていきます。
2巻ではかわいいウェアを買って、やる気満々。

黒岩 悠希(くろいわ ゆうき)

3年生。飄々とした性格で、部室に来るとすぐに靴下を脱ぎたがるオヤジ気質のていぼう部・部長です。釣りや魚の知識が豊富で、ていぼう部の日々の活動内容を決定。初心者の陽渚を時に優しく、時にきびしく(?)、指導していきます。
陽渚を鍛えるためのアイディア(悪だくみ?)を思いつくと、ケモノ耳がピンと立ちます。

帆高 夏海(ほだか なつみ)

1年生。幼い頃に陽渚と遊んだことがある幼なじみ。明るく元気なていぼう部のムードメーカーです。魚釣りの経験は豊富で、実は学校の成績もトップクラス。家は、洋食屋を営んでいます。
自宅ではメガネ着用(外出時はコンタクト)。頭が良さそうな感じが出ています。

大野 真(おおの まこと)

2年生。メガネがトレードマークの長身女子で、普段は物静かですが、釣りのことになると途端に饒舌に。家は魚屋を営んでいて、魚をさばいて料理することが得意です。釣りのやり方や魚の扱い方を陽渚に教える役目を果たす、優しい先輩です。
万能に見える大野先輩ですが、カナヅチという大きな弱点が。

小谷 さやか(こたに さやか)

養護教諭で、ていぼう部の顧問。ていぼう部の活動のために車を出してくれたりする優しい先生ですが、ビールが大好きで、ていぼう部が釣った魚をアテに、すぐに飲酒したがるという悪い癖が。悠希からは「さやかちゃん」と呼ばれています。
アルコールが入るとこんな感じになります。

ていぼう部を紹介!
海野高校が創立された頃からあるという伝統の部活ですが、人数が集まらなくて、存続があやぶまれている状態が続いています。悠希が入学前の陽渚を、かなり強引に勧誘したのもそのため。でも、活動は楽しそうで、意外としっかりしています。
部室は堤防の近くに

漁師小屋が並ぶ堤防の近くの一角に、ていぼう部の部室はあります。学校からは遠くて、自転車でもかなりの移動時間が。その分、釣り場に近いし、晴れた日にのんびりするにも絶好のロケーションです。
活動は制服かジャージで

部活なので、制服もしくは学校指定ジャージを着用して釣りをするのが、ていぼう部の決まりです。
釣ったら食べる

釣りは、生き物の命をいただくこと。だから、食べられる魚は全て「釣ったら食べる」が、ていぼう部のモットーです。
部室に鎮座するソファ

部室のまん中には、大型のソファが。主に部長の悠希がぐだぐだするために使われています。いつ、誰が持ち込んだのかは今のところ謎です。
汎用型運搬台車(リヤカー)海王丸

ていぼう部の心強い備品、それがリヤカーの「海王丸」です。卒業した先輩が、漁師のお下がりを譲り受けて釣り専用に改造しました。
着衣水泳講習

釣りは、水難事故と隣り合わせ。ていぼう部では夏が来る前に、着衣での水泳講習をおこなっています。この時ばかりは、さやか先生がしっかり者に。
『放課後ていぼう日誌』の魅力
のんびりのどかで風景も最高!
物語の舞台となるのは、九州地方の架空の町・芦方町(熊本県に「芦北町」が実在します)。陽渚達が通う海野高校があるのは海沿いで、自宅や学校の周辺には美しい景色が点在。物語の中に印象的に登場します。そのいくつかを紹介しましょう。
1. 堤防からの眺め

ていぼう部の部室がある堤防からの眺め。こんな景色を毎日見ているのが陽渚たちです。
2. 亀ヶ浜海水浴場

徒歩で行ける海水浴場。シーズンオフは貸し切り状態に。
3. 夕暮れの堤防

4巻で描かれる、夕暮れの堤防。これまた美しい。
4. 無人島へ

5巻では堤防の先に浮かぶ無人島に釣りに出かけます。
・釣り初心者の新鮮な感動に共感できる!
陽渚は、全くの釣り初心者。しかも生き物が苦手で、最初は魚に触るだけでビクビクしていました。そんな彼女が釣りの楽しさに魅せられていくのが、本作のストーリーの軸。読者も陽渚とともに釣りを知識ゼロから体験できます。
陽渚が最初に釣ったのはアジゴ。ちっちゃい魚ですが、感動は無限大です。

釣りたての魚を食べる喜びも、たっぷり描かれていきます。

・初心者向けのハウツーが満載!
魚ごとに、仕掛けや釣り方などのハウツーを詳しく解説してくれるのも本作の特徴です。
たとえば、4巻で描かれるキス釣り。まず最初に、釣具店たこひげやの店長による「ちょい投げ」の解説があります。

陽渚が自分で仕掛けを作ると、悠希が釣り方を細かく教えてくれます。

このキス釣りのエピソードは、釣りにある程度慣れてきた陽渚が、もうワンステップ進むための大切なお話。陽渚はうまくキスを釣ることができるでしょうか? ぜひ漫画本編でご覧になってください。
・リアルな魚の描写と美味しいいただき方
とにかくたくさんの魚が本作には登場。描写がリアルで、生態から美味しいいただき方まで、たっぷり解説してくれるので、自然に知識を得られます。本作に登場する魚を、ちょっとだけ紹介します!
1. マゴチ

水深30メートルくらいまでの浅い砂浜に生息する、平たい形の魚。淡泊な白身が美味しい高級魚です。
2. ガラカブ(カサゴ)

岩や波浪ブロックの隙間にいる「根魚」の一つ。味噌汁にするといい出汁が出て、めっちゃ美味いらしいです。
3. ベラ(キュウセン)

画面はモノクロですが、実物は赤や青で色鮮やかだそうです。揚げたり干物にしたりすると美味とのこと。
4. バリ(アイゴ)

毒のトゲを持つ魚。釣った後の処理をきちんとすれば、美味しくいただけます。もちろん、処理方法も大野先輩がしっかり教えてくれます。
5. マダコ

刺身でもたこ飯にしても美味しいマダコ、浅瀬にいたのを、夏海が豪快にぶん投げてゲット(笑)
6. 「お料理がんばるぞっ」

魚の調理は大野先輩が得意とするところ。陽渚と一緒に、こんなコーナーも。さばき方から調理方法まで詳しく描かれていて、読んでいるこちらも挑戦したくなります。
・釣りや海にまつわる、マジメな学びも
釣りは命をいただく行為でもあり、水辺には危険もいっぱい。また、自治体が定めたルールに乗っ取って釣りをすることも必要です。楽しくのびのびと釣りをするていぼう部ですが、守るべきところはきちんと守って活動している姿が描かれています。
1. 「トドメはお前が刺せ」

いつもは飄々としている悠希ですが、部長として1年生を指導することも。釣った魚を締めるのは釣った者の責任。命をいただくのですから、当たり前のことです。
2. 遊漁券

陽渚たちが住んでいる町では、川釣りは管轄の漁業組合にお金を払うのがルール。その時に利用するのが、コンビニなどで売っている「遊漁券」です。夏海によれば、中学生まではタダらしいです。
3. アオサギ保護

3巻では、釣り人のマナーに関わるエピソードも。足に釣り糸が絡まったアオサギを、ていぼう部が一旦捕獲し、釣り糸を外してやります。この時も事前に役所の許可を取っているという描写があります。
4. 危ない魚

海には毒を持った魚もたくさん。釣りをするときの注意点も、のんびりと楽しいシーンに自然にはさみこんで、教えてくれます。
いよいよ夏休み。次は合宿!?
現在、5巻まで刊行されている本作。春にスタートした物語は、いよいよ夏へ。ていぼう部は夏合宿の計画を立てることに。それにはまとまった旅費が必要。ていぼう部はみんなでバイトすることに。この先も、楽しいことばかりが起きそうな『放課後ていぼう日誌』に注目です!

