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『きのう何食べた?』の「超簡単ローストビーフ」を作ったよ!|メガネ男子の漫画メシ 第1回

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新たにスタートしたぶくまる連載「メガネ男子の漫画メシ」。料理漫画のレシピを、実際に再現して食べてみよう! という、もはや何番煎じか分からない美味しい企画です。

プロローグ

BookLive! 書店員であり、ぶくまる編集部のメガネ部員でもあるTくんは、漫画と料理が好きなアラサー男子。会社にも手作り弁当を持参する、筋金入りの料理マンです。

師走も終わりかけた頃、O編集長が彼を呼び出して言いました。

O編集長「はいこれ作って」

差し出されたのは、タブレット端末に表示された料理漫画の1ページ。そこには飯テロ級に美味しそうなごはんが描かれていました。

一瞬フリーズしたTくん「(え、それって業務命令!? それとも残業でお腹が空いた末のワガママ!? それとも30過ぎて一人暮らしの家に帰っても誰もご飯を作ってくれない寂しs…)」

O編集長「じゃあ来週土曜日に集合ね」

Tくんは何かを言いかけましたが、にこやかな彼女の目がまったく笑っていなかったため、その理由はとても訊くことができませんでした。

ですが、料理が得意なTくんは「漫画メシを再現してみたい」という好奇心がムズムズ。右手のマウスをオタマに持ちかえ、左手にタブレットを携えて立ち上がったのです!

「メガネ男子の漫画メシ」お料理ルール

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本連載の調理ルールは、予算や時間の関係上、若干ざっくりとさせていただくことがあります。

  • 分量が書いてある作品の場合は、なるべくその通りにする
  • 基本の調味料は家にあるものを使う(無い場合だけ、材料と一緒に調達する)
  • 作中の調理器具や機器がない場合は、その辺にあるもので代用したり、手順をショートカットしたりするのも可とする
  • 記事を読む方の参考になるように、「作りやすさ」と「かかった材料費」を書く
  • 作ったごはんが成功しても失敗しても、正直に紹介する
  • そのごはんは、ぶくまる編集部員がすべて美味しくいただく!

第1回は『きのう何食べた?』のレシピを再現!

記念すべき初回にO編集長が指定したのは、よしながふみ先生の『きのう何食べた?』

きのう何食べた? 9巻

『きのう何食べた?』 第9巻 よしながふみ / 講談社

第9巻・第66話(#66)で紹介されている「超かんたんローストビーフ」です。

第1回だし、見た目が良くてガッツリ美味しいやつ=肉! というのと、男子メシだから、まずは男性キャラが作ってる料理を再現してみようじゃないか! という理由で選定しました。

この『きのう何食べた?』は、現在『モーニング』で連載中。主人公の弁護士・シロさんが、同性の恋人・ケンジと一緒に暮らす中で、日々のご飯を美味しく作ります。よしながふみ先生ならではの、人間の本質を描いたドラマ性と、読んだらすぐに作ってみたくなるレシピが魅力的な料理漫画です。

今回の「超かんたんローストビーフ」は、シロさんが料理に関して全幅の信頼を置いている助っ人主婦・佳代子さんから教わったレシピ。その名の通り、作り方は本当に簡単なんです! それではスタート!

漫画の中では600gのローストビーフ用かたまり肉を豪快に使っていましたが、買い出しに行ったスーパーにジャストサイズのものがなかったので、300g前後のかたまり肉を2つ使用。足して600gということでご容赦ください。

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しょうゆ180cc、酒200cc、水200ccを鍋に入れ、ニンニクのスライスも1かけ入れます。

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そして、沸騰させた合わせ調味料にかたまり肉を投入です。どーん!

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1分45秒経ったらひっくり返して、また1分45秒待ちます。

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こんな調子で4面、同じ分数で焼きます。

 

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アルプスではク◯ラが立ちましたが、正月の日本ではお肉が立ちました。感動的な瞬間です。

お肉を取り出したら、作品内と同様、時間短縮のために、煮汁を冷やすことに。ボウルの底に氷水を置いて、粗熱を取りました。

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漫画ではタッパーに肉と煮汁を入れてましたが、今回はフリーザーバッグで代用します。

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「いつもは翌日まで冷蔵庫で肉を落ち着かせるんだけど
今日の夜に食べたいんでしょ?
ならまず冷凍庫で1時間くらい冷やしてから冷蔵庫に入れてね!」

という佳代子さんの指示に従い、まずは冷凍庫へ。

なんとこれで調理は終了! あっけないくらいに簡単です。

そして、シロさんと小日向さんが佳代子さんにツッコんでいる通り、これは「ローストしないローストビーフ(佳代子さんいわく「煮豚の牛肉版」)」なのです。

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ここまで、メガネ男子・Tくんがしっかり料理してくれたのですが、本人のプライバシーを尊重するため、顔はローストビーフで隠してお届けいたします。

1時間冷凍庫で冷やした後は、冷蔵庫へ移動して4時間ほど置きました。そして、ついにその瞬間が……!

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取り出したお肉、見た目はいい色!

緊張の入刀です。果たしてうまくできているのか……Tくんもやや緊張の面持ちで包丁を入れます。ドキドキ……。

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おおっ!?

 

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おおおおおおおおおおっ!!!

美味しそうな断面です!いや、すでに美味しい! そしてTくんはさすが手慣れた感じで盛りつけていきます。

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完成!(写真の彩りを良くするため、カット野菜を敷きました)

いざ、ぶくまる編集部員5人で実食!

O編集長「和風の味わいのローストビーフだけど、漬けこんだ汁が肉全体にちょうどよく馴染んでいて、しょっぱすぎず薄すぎず絶妙! よしながふみ先生すごい。牛肉すごい。シロさんが佳代子さんをリスペクトする気持ちが分かったわ」

Tくんは「(僕のことは褒めないんだ……)」と思いつつも、料理が美味しくできたので、黙ってモグモグ食べました。

薄切りにすれば食べやすく、厚切りにすれば食べごたえもしっかりあるお肉のごちそう。トータル7分間の加熱とシンプルな調味料だけで、こんなに味わい深いものになるとは、本当に驚きです。

一緒に買っておいたバゲットと一緒にパクリしてみました。

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O編集長「んまいー!!! 気分はビストロ! ボナペティ! ボーノ!」(編集長の美味しい表現はこれが限界だった模様)

こんなに簡単なのに、おもてなしの一品にもピッタリ! 漫画で書かれていた通り、食べる前日に作っておくとより馴染みそうです。ただ食べるために参加した肉好き編集部員たちも納得の出来で、あっという間にペロリと完食でした。

まとめ

ローストビーフの味がとても良かったので、残り汁にゆで卵をINして漬け置いてみました。

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そして、後日ラーメンにON。

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美味しくないわけがなかった……!(脳内アリーナ総立ち)

作りやすさ(5つ星評価)

★★★★★(本当にあっという間!)

今回の出費

  • 牛肉ブロック 632円
  • 牛肉ブロック 462円
  • 彩り用サラダパック 96円
  • にんにく メガネ男子が持参
  • 調味料 メガネ男子が持参

計 1,190円(税抜)

食べた人

ぶくまる編集部5人

ごちそうさまでした! 次回もお楽しみに!

今回の漫画『きのう何食べた?』は好評配信中!

きのう何食べた? 1巻

『きのう何食べた?』 1~10巻 よしながふみ / 講談社

『きのう何食べた?』を試し読みする

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