(株)現代書館作品一覧

  • ピンク・トライアングルの男たち【電子改訂版】 ナチ強制収容所を生き残ったあるゲイの記録
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    ヒトラー政権下における同性愛男性の迫害・虐殺の真実 ナチ党支配下のドイツで、ピンクの逆三角形を胸につけさせられて強制収容所で命を落としたゲイの人々。奇跡的に生き残った著者による封印された歴史に迫る衝撃の書。 【目次】 序文 第1章 「頽廃的」の廉で逮捕、有罪宣告 第2章 ザクセンハウゼン・オラニエンブルク強制収容所へ 第3章 ザクセンハウゼン、拷問・虐待強制収容所 第4章 フロッセンビュルク強制収容所 第5章 ポーランドの少年、ジプシーのカポ 第6章 SS収容所指揮官〈ほこりちゃん〉 第7章 拷問、死体焼却 第8章 ピンク・トライアングルのカポ 第9章 収容所売春宿、ディルレヴァンガーSS囚人師団 第10章 終焉、帰郷 付 【著者】 ハインツ・ヘーガー 強制収容所で奇跡的に生き残り、匿名で自らの恥辱に満ちた体験を語る。 伊藤明子 1943年生まれ。訳書に、『死を招く援助』(亜紀書房)、共訳『チェルノブイリは女たちを変えた』(社会思想社)、『1945年・ベルリン解放の真実』『パリは女』(パンドラ)ほか。
  • ふたりぱぱ ゲイカップル、代理母出産(サロガシー)の旅に出る
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    ゲイがわざわざ子どもをもつ、その必要があるのだろうか? 人気ブログ待望の書籍化。 スウェーデン人男性と同性婚をしたみっつんの人気ブログ『ふたりぱぱ』の連載「サロガシーの旅」の書籍化。ゲイが子どもを持ちたい時、ゲイが子どもを授かる方法、サロガシー(代理母出産)のプロセスなど、ゲイカップルが子どもを授かるまでの“旅”をリアルに語るエッセイ。みっつんのまっすぐで慎重な言葉が、「母性、父性ってなんだろう?」「子どもを持ちたい気持ちに性別や家族のかたちは関係ない」、そんな気持ちにさせてくれる。東ちづるさん推薦! 【目次】 まえがき Step1 旅の準備は知識と情報の荷造りから [コラム1]「グローバル・ベイビー・ファクトリー」 Step2 選択、決断、そして書類の嵐 [コラム2]ゲイの社員が育児休暇をとりたいと言ったら? Step3 IVFクリニック、そして妊娠へ [コラム3]人口7万人、地方都市のプライドパレードinスウェーデン Step4 僕らの子どもに会いに行こう [コラム4]スウェーデンのひいおばあちゃんから学んだ、日本風差別 [義妹マリーからのメッセージ]わたしたちが星の家族になるまで スウェーデンにおける生殖補助医療の現状 あとがき 【著者】 みっつん 名古屋市生まれ。2011年、スウェーデンの法律の下、結婚。同年、夫リカとともに東京からロンドンへ移住。2016年、サロガシー(代理母出産)により男児を授かったのを機に、夫の出身地であるスウェーデン、ルレオに移住、現在にいたる。ブログ「ふたりぱぱ」で、サロガシーの経験や子育て日記を綴ったり、SNSなどでその普段の様子をシェアしている。
  • ブリヂストン石橋正二郎伝 久留米から世界一へ
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    世界一のタイヤメーカーに育て上げたブリヂストンの創業者・石橋正二郎の生涯を活写! 福岡県久留米に生まれ、小さな足袋屋から身を起こし、地下足袋を考案し、当時日本では無理といわれた自動車のタイヤ製造を始め、ついに世界一のタイヤメーカーに育て上げたブリヂストンの創業者・石橋正二郎の生涯を活写した伝記。 【目次】 序 昭和恐慌の真っ只中に創業した石橋正二郎 第一章 久留米と正二郎 事業家石橋正二郎を育んだ祖父安平と久留米商業 足袋王国久留米の魁となった倉田雲平 第二章 実業家への途 大実業家への道を拓く正二郎 独創が独走を生むことを知る 価格革命で市場を制する 大実業家石橋正二郎の誕生 世界商品で世界を制覇  第三章 タイヤメーカーとして歩み始める 国産タイヤこそわが生涯の事業 ブリッヂストンの誕生 日本足袋と経営を分かち、新生ブリヂストンを築く 第四章 世界のブリヂストンへ 世界レベルへ、技術革新で大躍進 果敢な営業で国内を制覇 世界一の工場で世界一のタイヤづくり 第五章 人びとの楽しみと幸福のために 創業者石橋正二郎の最後の決断 企業は公器なりを掲げ、経営と資本を分離 世界企業として羽ばたくブリヂストン 独創と独走の経営を探る 理想社会づくりを目指した正二郎  世界遺産としての絵画コレクションを守るために   参考および引用資料  あとがき 【著者】 林洋海 1942年福岡県生まれ。久留米商業高校卒業。トッパンアイデアセンターを経て、AGIOデザイン主宰。福岡アジアデザイン交流協会会長。日本グラフィックデザイナー協会会員。
  • ぷかぷかな物語 障がいのある人と一緒に、今日もせっせと街を耕して
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    1巻1,870円 (税込)
    障がいのある人もない人も、お互いが暮らしやすい街を作る、「ぷかぷか」の取り組みを紹介! 「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいい」というメッセージを様々な形で発信し、障がいのある人もない人も、お互いが暮らしやすい街を作る。そんなNPO法人「ぷかぷか」の日々の積み重ねから豊かな社会が見えてくる。 【目次】 はじめに 第一章 物語のはじまり 第二章 パン屋を始めたものの 第三章 なんだ、そのままでいいじゃん 第四章 ぷかぷかのお店 第五章 まっすぐ前を向いて生きています——障がいのある人が働く、ということ 第六章 たくさんのつながりをつくる 第七章 障がいのある人たちと一緒に新しい文化をつくる 第八章 思いつきのひとことが思ってもみない広がりを生んだ話 第九章 相模原障害者殺傷事件のこと あとがきにかえて ——「ぷかぷか」は、分けられた社会を今日もせっせと耕しています 【著者】 高崎明 NPO法人ぷかぷか理事長。2010年3月まで約三十年間、養護学校教員を務め、惚れ込んだ障がいのある人たちと一緒に働く場「ぷかぷか」を2010年4月より始める。パン屋(「カフェベーカリーぷかぷか」)とカフェから始め、四年後に「おひさまの台所」(弁当、惣菜のお店)、五年後に「アート屋わんど」(アートスタジオ)、八年後にカフェに代わって「ぷかぷかさんのお昼ご飯」(ぷかぷかさんと一緒にお昼を食べる食堂)を始めた。
  • 下手くそやけどなんとか生きてるねん。 薬物・アルコール依存症からのリカバリー
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    1巻1,980円 (税込)
    精神科病院入退院、48回。刑務所、3年服役。「施設太郎」だった私の、生き直し(リカバリー)の道。 中学生のときに不良グループから強制的にシンナーを吸わされ、鑑別所、少年院へ。18歳でホストになったことをきっかけに酒に溺れ、アルコール依存症等で精神病院への入退院は48回。30歳で窃盗などで刑務所にも3年間服役。末期がんの父親の最期にも立ち会わず仲間と薬物にふけり、家族とも断絶。出所後、「リカバリハウスいちご」とつながり、ピアカウンセリングや就労支援を受け、10年以上をかけて少しずつ回復。現在は、同団体員として働いている。当事者の立場から、社会や医療・回復支援の問題点を指摘。 【目次】 第1部 ある依存症者の生き様——リカバリー、それは「生きる」ことへの根源的な問い掛け 第1章 生きづらさを非行で表現していた幼少期〜思春期 第2章 アルコールに溺れ、精神科・刑務所を入退院、自傷を繰り返した青年期 第3章 リカバリハウスいちごとの出会い 第4章 ピアサポートとは 第2部 依存症からの回復のために必要なこと——当事者として、支援者として、社会に向けての提言 第1章 依存症者としての自分自身を振り返って 第2章 依存症者としての経験から支援を考える 第3章 依存症者として生きる私からの社会への提言 【著者】 渡邊洋次郎 1975年、大阪府生まれ。介護福祉士。 10代から鑑別所入所、少年院入院を繰り返す。20歳からアルコール依存症等で精神科病院へ48回入院。30歳からの刑務所服役後、自助グループへつながり、回復の道を歩み始める。現在、依存症回復支援施設で職員として働きながら、啓蒙活動や海外の自助グループとの交流を行っている。
  • ベーシックインカムとジェンダー 生きづらさからの解放に向けて
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    生きづらさと貧困をかかえる当事者が、ベーシックインカムを軸に社会構造の矛盾をめった切り。 ワーキングプアや失業者が増大する中、赤ん坊から高齢者まですべての人に無条件で最低限の所得保障を給付するベーシックインカム(BI)構想が議論を呼んでいる。従来の議論に欠けていたジェンダーの視点からBIの可能性、限界を検討。シングルマザー、セクシュアルマイノリティ、主婦、働く単身女性、学生…。性別役割分業と家父長制が蔓延る日本社会で家族単位の社会保障政策の周辺に置かれ、生きづらさと貧困をかかえる当事者が、BIを軸に社会構造の矛盾をめった切り。 【目次】 はじめに 第Ⅰ部 ベーシックインカムとジェンダー——現代社会における女の位置付けとべーシック インカム第Ⅱ部 様々な「おんな」の立場から——ベーシックインカムを語る 第Ⅲ部 座談会 ベーシックインカムは家父長制を打ち破れるか 桐田史恵・瀬山紀子・野村史子・屋嘉比ふみ子・司会=白崎朝子 【著者】 堅田香緒里 1979年、静岡県生まれ。埼玉県立大学保健医療福祉学部助教を経て、現在、法政大学社会学部准教授 白崎朝子 1962年生まれ。介護福祉士。ケアワークやヘルパー初任者研修講師に従事しつつ、反原発運動、女性労働、旧優生保護法強制不妊手術裁判支援などの諸活動と執筆を続けてきた。著書『介護労働を生きる』、編著書『ベーシックインカムとジェンダー』(共に現代書館)。2009年、 平和・協同ジャーナリスト基金賞の荒井なみ子賞受賞。 野村史子 70年代初頭にウーマン・リブの活動に出会う。以後、家族制度、女性のからだ、優生思想、セクシュアリティ等の問題について個人的かつ政治的に活動を続ける。 屋嘉比ふみ子 1981年、(株)京ガス入社。1987年、日本初の女性ユニオン、おんな労働組合(関西)の結成に参加、活動。1998年、京ガスを相手に男女賃金差別裁判を京都地裁に提訴し、画期的な勝利判決を得る。現在は、ペイ・エクイティ・コンサルティング・オフィス(PECO)代表として活動中。
  • 亡国記
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    1巻1,870円 (税込)
    第3回「城山三郎賞」受賞! 原発に賛成でも反対でもない中間層に幅広く届けたい1冊。 2017年春、なし崩し的に原発再稼働が進む日本列島を東海大地震が襲う。原発の破損、放射能漏れにより、日本は壊滅状態となる。京都で暮らしていた父娘は日本を脱出し、韓国から中国、欧米諸国へ…。普通の人々が国を失う姿を描写した、瞠目のエンタテインメント小説。 【目次】 プロローグ 京都(二〇一七年) 一 島岡 二 京都 三 福岡 四 旭川(一) 五 ソウル 六 大連 七 下関 八 北京 九 ヴィリニュス 十 平壌 十一 ギジツコ 十二 ロンドン 十三 旭川(二) 十四 トロント(一) 十五 トロント(二) 十六 トロント(三) 十七 刀峰里 十八 イエローナイフ(一) 十九 イエローナイフ(二) 二十 イエローナイフ(三) 二十一 セントジョンズ 二十二 イエローナイフ(四) 二十三 ヤクーツク エピローグ ケアンズ(二〇二〇年) 【著者】 北野慶 北海道大学文学部哲学科卒業。出版社勤務を経て韓国語翻訳を手がける。
  • 「僕のお父さんは東電の社員です」 小中学生たちの白熱議論! 3・11と働くことの意味
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    「僕のお父さんは東電の社員です。悪いのは東電だけ? 原発は誰がなぜ必要としたの? 」 2011年3月の震災、そして原発事故。放射能漏れが続く中、 一人の小学生の問い掛けが毎日小学生新聞に掲載され、 大人たちが忘れていた視点を呼び起こす。 「僕のお父さんは東電の社員です」 悪いのは東電だけ? それとも大人たちみんな? 子どもはどんな責任を持つのか? 勤勉に働きさえすれば国が豊かになり、個人が幸せになるという戦後日本がひたすら信じてきた想いにどんな盲点が含まれていたのか? 全国の小中学生が参加した白熱議論と森達也氏の渾身の書き下ろし長文 が、その問いに向き合う。 【目次】 ◆ 〈ゆうだい君の手紙〉僕のお父さんは東電の社員です ◆ 東電は人々のことを考えているか ……北村龍行(経済ジャーナリスト 元毎日新聞記者・論説委員) ◆ ゆうだい君への手紙 小学生からの手紙/中学生からの手紙/ 高校生・大学生からの手紙/おとなからの手紙 ◆ 森達也「僕たちのあやまちを知ったあなたたちへのお願い」 ・電気って何だろう ・電気と原子力 ・原発が増えたわけ ・一緒に考えよう ・じつは大人もわかっていない ・「会社」って何だろう? ・組織で生きること ・「便利」という落とし穴 ・「空気を読む」ことの危険性 ・ゆうだい君が問いかけたこと ・何のために働くのか ◆ 出版に際して……森忠彦(毎日小学生新聞編集長) 【著者】 森達也 ノンフィクション映画監督。ドキュメンタリー作家。『「A」撮影日誌』『A2』『森達也の夜の映画学校』(いずれも現代書館) 『死刑』(朝日出版社)など著作多数。2011年『A3』(集英社インターナショナル)で講談社ノンフィクション賞受賞。 毎日小学生新聞
  • ぼくの村は壁で囲まれた パレスチナに生きる子どもたち
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    子どもたちの視点から伝える、パレスチナ問題の新しい入門書! 何世代にもわたり、故郷に帰れないパレスチナ難民。700キロにも及ぶ巨大な壁に囲まれ、軍隊に脅されて暮らす子どもたち……。パレスチナの子どもをめぐる状況は、日増しに悪化している。そんな中、新たに誕生した米国のトランプ政権は中東をさらに混迷させるのか? 占領とは何か? エルサレム問題とは? パレスチナで誕生した新しい非暴力ムーブメントとは? 中東はもちろん、世界情勢を知るための必読書。 【目次】 はじめに——パレスチナ問題から世界が見える 1章 壁と入植地に囲まれたぼくの村 2章 「占領」とは何か? 3章 パレスチナ問題の歴史をたどる 4章 難民キャンプの子どもたち 5章 インティファーダ——ぼくは石を投げた 6章 ガザ——空爆は突然やってくる 7章 イスラエル市民はなぜ攻撃を支持するのか? 8章 非暴力で闘うパレスチナの若者たち 9章 米国、国際社会、そして日本は何をしているのか? 10章 わたしたちにできること あとがき——それでもパレスチナ問題が遠いあなたへ パレスチナ問題関連年表 パレスチナ問題を知るための本&映画のリスト コラム  ①ユダヤ人とは誰か?  ②なぜ「ホロコースト犠牲者の国」が、パレスチナ人を迫害するのか?  ③分断されるパレスチナ人  ④エルサレムは誰のもの? 【著者】 高橋真樹 ノンフィクションライター。平和協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞、放送大学非常勤講師として「パレスチナ難民問題」の授業を担当。世界70ヶ国以上をめぐりながら、持続可能な社会を目指して、取材、執筆活動を行う。パレスチナには、本書で紹介したNGOなどを通じて難民支援活動にも携わってきた。 著書にイスラエルとパレスチナの若者たちの出会いを描いた『イスラエル・パレスチナ平和への架け橋』(高文研)をはじめ、『そこが知りたい電力自由化—自然エネルギーを選べるの?』(大月書店)ほか多数。
  • まぁ、空気でも吸って 人と社会:人工呼吸器の風がつなぐもの
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    地域で人と人をつなぎながら、豊かな関係性を生きる 小さいときから「障害」を言い訳にすることを許さず、他の兄弟同様スパルタで育てられた著者と、その母との間に引き継がれる「自分の人生を引き受けて生きる」精神。他人の手を借りるなかで身に着けた術=人サーフィンの中で豊かに生きる術。障害のある自分が動くことによって人がつながり、社会を変えていくことが障害者運動だ。誰もが1回きりの生き直すことのできないいのち生きている、そのかけがえのなさを実感させてくれる爽やかエッセイ。 【目次】 第1部 「自分」を生きる〜障害と共に成長して〜 海老原宏美   1 私の障害のこと  2 母について〜私の根源〜  3 自立への三大革命  4 自立の第一歩は「降りますボタン」から  5 九死に一生! 人工呼吸器導入  6 快適な生活を支えるもの  7 自立生活センター(CIL)について  8 呼ネット〜人工呼吸器ユーザー自らの声で〜  9 存在する価値  10 呼吸器かついで旅に出る  11 重度化について〜成長する障害〜  12 障害者を生きる 第2部 泣いて、笑って、ありがとう  海老原けえ子  1 宏美と共に歩んだ二四年  2 二四年の胸のうち 【著者】 海老原宏美 1997年、神奈川県川崎市生まれ。先天性の進行性疾患・脊髄性筋萎縮症Ⅱ型の障害をもち、小学校から車いす利用。小・中・高と地域の普通学校で共に学び、東洋英和女学院卒業。その後、親許をでて東京都東大和市で自立生活を開始。2002年、障害の進行により、人口呼吸器を利用し始める。国際的障害当事者組織であるDPI(障害者インターナショナル)日本会議特別常任委員、NPO法人自立生活センター東大和理事長、人工呼吸器ユーザーネットワーク「呼ネット」事務局次長。社会福祉士。 海老原けえ子 茨城県生まれ。天台宗文殊院で育つ。元銀行員。元いのちの電話相談員。2男1女の子どもたちが巣立ち、今は夫と二人暮らし。愛犬と戯れること、草花を育てるのが好き。
  • まんが キジムナーkids(上)【電子改訂版】
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    1~2巻1,540円 (税込)
    敗戦後の沖縄、少年たちは全力で生き抜いた! ウルトラマン、特撮ヒーローものの伝説のシナリオライター上原正三による自伝的物語を、気鋭の漫画家・横山旬が迫力の筆致で描く――。 第33回坪田譲治文学賞受賞作品、待望の漫画化! 【目次】 第1幕 ハナーと4人 第2幕 キジムナーハウス 第3幕 ベーグァのリボン 第4幕 やんばるセンスルーとキジムナーkids 第5幕 石川 第6幕 百名の死霊 第7幕 キジムナー 第8幕 タウチー鍋 【著者】 上原正三 1937年沖縄生まれ。中央大学卒業。シナリオライター。『帰ってきたウルトラマン』(円谷プロ)、『がんばれ!! ロボコン』(東映)、『秘密戦隊ゴレンジャー』(東映)、『宇宙刑事ギャバン』(東映)など多くの作品のメインライターを務め、ヒットに導いた。著書に『金城哲夫 ウルトラマン島唄』(1999年/筑摩書房)、『上原正三シナリオ選集』(2009年/現代書館)、『キジムナーkids』(2017年/現代書館)等がある。第33回坪田譲治文学賞受賞。2020年、肝臓がんのため永眠。 横山旬 千葉県成田市出まれ。漫画家。 多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科卒。 主な作品に『白い狸』『変身!』『アライグマンといっしょ』『午後9時15分の演劇論』(いずれもビームコミックス)など。
  • 三角寛「サンカ小説」の誕生
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    東京朝日新聞の記者 スクープ記者から『オール読物』を支える流行作家へ! 「説教強盗」「満州事変」「2.26事件」。三角寛は朝日新聞の事件記者から、その後『婦人サロン』『オール読物』等でサンカ小説家として、一世を風靡する流行作家に。彼の作品から、戦争とテロによって崩壊にいたる戦中の日本精神史を探る。「三角寛サンカ選集」全15巻(小社刊)で平成のサンカブームを喚起した。船戸与一氏推薦。 【目次】 はじめに 序章 池袋・人生坐の「日の丸」 第一章 疑惑の朝日新聞記者「三浦守」 第二章 説教強盗の暗躍と昭和天皇の即位大礼 第三章 岩の坂貰い子殺し事件の謎と『婦人サロン』 第四章 浜口雄幸随感録のスクープから満洲事変へ 第五章 満洲事変下の『オール讀物號』と三角寛 第六章 実話「昭和妖婦伝」を母胎にした「サンカ小説」 第七章 「日本怪種族実記」から「貅水窩のおりん」へ 第八章 時代は「丹沢山悲炎記」から天皇機関説の排撃へ 第九章 「サンカ小説」とウルトラ・ナショナリズム 【著者】 今井照容 1957年生まれ。株式会社出版人社長。評論家、編集者。小社が刊行し話題を呼んだ『マージナル』(1〜10号)の常連筆者。「三角寛『山窩小説』を歩く」などを担当する。共著『いま、三角寛小説を読む』。また、『三角寛サンカ選集』『別冊歴史読本』の編集にも携わる。
  • <三越>をつくったサムライ 日比翁助 [電子改訂版]
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    士魂商才でハロッズに負けない日本初のデパートを創業した久留米武士・日比翁助の壮烈な物語。 明治37年、日本初となるデパートを創業し、斬新な広告や催事開催、人材育成などにより「三越ブランド」を確立。慶應義塾で福沢諭吉に学んだ“士魂商才”を実践し、近代日本の商業革新に挑んだ久留米武士・日比翁助の壮烈な生涯を辿る。 【目次】 序 デパート王とタイヤ王 第一章 デパートメントストア宣言 第二章 激動の維新期に育った日比翁助 第三章 北汭義塾と慶應義塾の仲間たち 第四章 没落した三井呉服店越後屋 第五章 運命の転身と士魂商才 第六章 デパートは社会公衆の商店なり 第七章 今日は帝劇、明日は三越 第八章 デパートのビジネスモデルをつくった翁助 第九章 受け継がれていく翁助の創業理念 参考および引用資料 あとがき 【著者】 林洋海 1942年福岡県生まれ。久留米商業高校卒業。トッパンアイデアセンターを経て、AGIOデザイン主宰。福岡アジアデザイン交流協会会長。日本グラフィックデザイナー協会会員。
  • 無縁介護 単身高齢社会の老い・孤立・貧困
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    1巻1,760円 (税込)
    「地縁」「血縁」「社縁」が薄れた現代社会における“無縁介護”の状態が“無縁死”を引き起こす! 「地縁」「血縁」「社縁」が薄れた無縁社会において、「無縁死」あるいはその一歩手前の実態を、高齢者介護にかかわる制度から洗い出し、福祉サービスにたどり着けない“無縁介護”の状態が“無縁死”を引き起こし、貧困の拡大がこの状況に拍車をかけていることを明らかにする。 【目次】 一 「覚悟」 二 無縁介護——在宅介護の現場から 三 「無縁死、悪いでしょうか」 四 気がつけば「終の住処」だから 五 「迷惑をかけたくない」 六 ヘルパー日誌「人生いろいろ」 七 ひとり暮らしを支える 八 無縁社会と現代の貧困 九 無縁社会で老いるとき  1 ひとり暮らしを考える——単身けん・石川由紀にきく  2 「したたかな老い支度」 十 もう一度、無縁介護と「アウトリーチ」から 【著者】 山口道宏 ジャーナリスト、星槎大学教授、NPO法人シニアテック研究所理事長。 著書『老夫婦が独りになる時』(三省堂)、『東京で老いる』(毎日新聞社)、『男性ヘルパーという仕事』『申請主義の壁!』『無縁介護』『介護漂流』(いずれも編著、現代書館)など。
  • メディアリテラシーとジェンダー
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    1巻2,420円 (税込)
    メディアの進化に伴う混沌状況の中、私たちはメディアの何に気をつけなければならないのか? メディアの進化に伴う混沌状況の中、私たちはメディアの何に気をつけなければならないのか? ジェンダー差別の視点からなされるさまざまな偏見や誤謬を指摘し、メディアにおける表現の自由と個人の自由の併存の可能性を探る。 【目次】 はじめに  第Ⅰ部 第1章 メディアリテラシーとジェンダー──構成されたメディアと構成されたジェンダーの親密な関係  第Ⅱ部 第2章 「考えない時代」と「格差社会」の女性雑誌──女性を「思考停止」させ、女性としての「勝ち組」をめざすメディア 第3章 女性雑誌の痩身・整形広告と身体観──「みるみる痩せる」広告の構成のされ方、「痩せ」強迫の構成のされ方 第4章 テレビゲームにおけるジェンダー──暴力で敵を倒し地位と財と獲物を得る、男の子の経験世界  第Ⅲ部 第5章 性教育バッシング番組のメディアリテラシー的分析──番組はどのように構成され、視聴経験はどのように構成されるか 第6章 バックラッシュのカルチュラルスタディーズ──新聞記事のディスクールを分析する 第7章 新聞報道におけるNHK戦時性暴力改竄番組の高裁判決──果たして「期待権」だけがイッシューなのか 初出一覧 あとがき 【著者】 諸橋泰樹 フェリス女学院大学教授。メディア論・ジェンダー論の研究者で、著書に『ジェンダーで見る新聞のウラ・オモテ』(共編著)『ジェンダーの語られ方、メディアのつくられ方』(単著・ともに現代書館刊)がある。
  • 森達也・青木理の反メディア論
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    1巻1,870円 (税込)
    映像作家・森達也とノンフィクションライター・青木理による反メディア対談! 映像作家・森達也とノンフィクションライター・青木理による反メディア対談。両者の現代社会現象の捉え方は同じように見えるが、入り口と論理展開は全く異なる。例えばオウム事件では、森は教団の内部で撮影し、青木は公安記者として関わっている。この2人が様々な事件(オウム事件・死刑問題・公安警察・沖縄問題・安保法制など)に関わり感じたことを3日間20時間以上にわたり語り合った。そこから見えてくるものは、メディアの堕落と陥穽である。メディアにどう関わり・メディアをどう使い切るか。この丁々発止は見物である。 【目次】 まえがき 青木理 プロローグ 1 民主主義と死刑制度 2 オウム事件と公安 3 日本の刑事司法 4 朝鮮半島、沖縄、日本の敗戦後 5 メディアの闇 あとがき 森達也 【著者】 森達也 映画監督・評論家・大学教員。「A」「A2」とオウム真理教に関する映画を撮影。教団の崩壊からその後を描いた書籍『A3』(集英社インターナショナル)では、講談社ノンフィクション賞を受賞。著書『「A」撮影日誌』『A2』(ともに現代書館)他多数。 青木理 1966年長野県生まれ、慶應義塾大学卒。ジャーナリスト・ノンフィクション作家。共同通信社勤務後フリーランス。著書『日本の公安警察』『絞首刑』『トラオ 徳田虎雄 不随の病院王』『日本会議の正体』『安倍三代』など多数。
  • 野党第1党 「保守2大政党」に抗した30年
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    1巻2,200円 (税込)
    「もう一つの未来」を模索するとき、「野党史」が灯火になる。 岸田文雄総理、安倍晋三元総理、野田佳彦元総理、枝野幸男氏ら錚々たる面々が初当選し、「非自民」の細川連立政権が誕生した1993年から30年。この間、常に「保守2大政党」を志向する言説が、リベラル勢力に強い圧力をかけ続けてきた。本書では、それに抗してリベラル勢力が一定の陣地を確保し続けてきた理由を探り、「公器」としての野党第1党の役割と課題を分かりやすく解き明かす。弱小野党内での主導権争いに終止符を打ち、巨大与党、長期政権と伍すため野党に求められる政策と戦略を明示。 【目次】 序章 リベラルは本当に「瀕死」なのか 第1章 平成「野党史」への視点 第2章 「令和の政治」に望まれること 第3章 「目指すべき社会像」の構築に向けて 終章 「この道しかない」にNOを おわりに 関連年表 【著者】 尾中香尚里 1965年、福岡県生まれ。早稲田大学卒業後、毎日新聞社に入社し、政治部で野党や国会を中心に取材。同部副部長として、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故における菅直人政権の対応を取材した。現在はプレジデントオンライン、週刊金曜日などに記事を執筆。著書に『安倍晋三と菅直人――非常事態のリーダーシップ』 (集英社新書)。共著に『枝野幸男の真価』(毎日新聞出版)。
  • 山田わか 生と愛の条件 ケアと暴力・産み育て・国家
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    山田わかの思想から、21世紀の産み育てる性を〝私も〟考える。 〝奪われた性〟から〝愛国女性〟へ。「愛」と「殖やす」の違和感。 山田わか(1879-1957)の思想から、21世紀の産み育てる性を〝私も〟考える。 教育とケアに関するテキストにも最適。 【目次】 序 章 愛の飛翔と切断——人間と教育を学ぶために 望月雅和 第一章 イライザ・ドゥーリトルの憂鬱(一) 大友りお 第二章 イライザ・ドゥーリトルの憂鬱(二) 大友りお 第三章 女性の商品化と越境——出会いの地アメリカ 纓坂英子 第四章 対人援助と人道主義——山田わかにおける法と思想の原理 森脇健介 第五章 山田わかの反女権論とファシズムの時代——盟邦ドイツ・イタリアへの特派 弓削尚子 第六章 愛とケアについて——体験による学びと実践のレッスン 望月雅和 解 説 個人の人生の物語から何が読みとれるか 能智正博 山田わか年譜 【著者】 望月雅和 東京大学先端科学技術研究センター協力研究員、現代QOL研究所主席研究員・教育研究局長、小田原短期大学保育学科特任講師、早稲田大学ジェンダー研究所招聘研究員、日本心理職協会専務理事、日本子育て学会研究プロジェクト推進委員会委員長ほか。
  • 夢みる名古屋 ユートピア空間の形成史
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    1巻1,980円 (税込)
    理想都市・名古屋の夢と現実 名古屋という都市を論じる書の決定版! 名古屋をテーマにしながら、たんなるご当地本ではない、非常に大きなスケールで名古屋が論じられ検討されている。 ういろう? 味噌カツ? シャチホコ? 名古屋城? よそ者に閉鎖的? 名古屋といえばこんなイメージだが、こういったブツやらなにやらのイメージからあえてはなれ、現代思想を道具としてもちい、名古屋という都市の形成過程を歴史的に追うことで、名古屋という都市空間の一般的な性格を導き出す。 改めて、名古屋、ひいては都市一般を考える上で必須の一冊。 【目次】 第一章 1918 鶴舞 第二章 1965 小牧 第三章 1989 世界デザイン博覧会 参考文献 あとがき 【著者】 矢部史郎 1971年生。文筆・社会批評・現代思想。 1990年代よりネオリベラリズム、管理社会などを独自の視点で理論的に批判。2006年、思想誌『VOL』に編集委員として参加。2011年に東京を離れ、現在は愛知県春日井市に在住。著書に『愛と暴力の現代思想』(山の手緑との共著、青土社)『原子力都市』『3・12の思想』(以文社)など。
  • 夢をあきらめないで 68歳で性別適合手術 [電子改訂版]
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    苦しみから抜け出し、自らの生き方に確信を持つに至るまでの日々を綴る。 著者は70歳過ぎの経済学者。幼少期から男性としての自分の体に違和感があった。身体の性と心の性の不一致に悩み続け、体と心の性分化のしかた、性的少数者に関する心理学・精神医学の文献などを読みあさってきた。性的少数者は環境から生まれるのではなく、持って生まれた資質によるという。そして、自らも心の性に従って生きることを決意した。 本書では、うつ状態が大半を占めた約10年に及ぶ苦しみから抜け出し、自らの生き方に確信を持つに至るまでの日々が綴られている。 【目次】 第1章 すべてが始まった2003年 第2章 わたしのイメージチェンジ作戦 第3章 「うつ病」の十年を越えて 第4章 「名誉女性」を目指して 第5章 心は女性で、かつレズビアン 第6章 「ジェンダー」について考えた 第7章 性別違和に悩む人たちへのエール 【著者】 三土明笑 1949年東京生まれ。神戸大学大学院卒。経済学博士。2014年3月まで東京理科大学理学部第1部教養学科教授。 著書『ワルラシアンのミクロ経済学』『経済学史』『靖国問題の原点』『いま宗教にできること、できないこと』など多数。 「三土明笑」名では、本書が初めて。
  • 呼出秀男の相撲ばなし
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    どすこい、大相撲の裏方さん。 「呼出」「行司」「床山」など裏方さんの仕事から、力士や親方、部屋や取組の話まで伝統や歴史もふまえて幅広く語る。呼出のトップまで長年務めて見聞きした悲喜こもごもの話もあり、観戦がより楽しくなる相撲の深い味わい方がわかる。 【目次】 はじめに 伊勢ヶ濱部屋に入って定年まで 第一章 裏方さんの話から 相撲を支える人々 力士を呼び上げたり、土俵を掃いたりしているのが呼出です 呼び上げ てもち 太鼓 土俵築 柝を入れたり、懸賞旗を掲げたり、仕事はいろいろ 呼出の生活 呼出の霊を祭る太鼓塚 相撲の審判・行司 軍配 場内放送 顔触れ言上 番付書き 行司のランク 床山の仕事 若者頭と世話人 第二章 相撲の主役、力士と親方 力士になるには 力士の昇進 しこ名 廻し 力士の一日 ちゃんこ 土俵入り 取組 毎日決める取組 決まり手 弓取式 優勝と三賞、懸賞金 巡業・花相撲 思い出の力士 親方になるには 部屋持ち親方と部屋付親方 おかみさん マネージャー 後援会 一門とは 第三章 相撲を楽しむ 相撲の始祖は野見宿禰とされています 江戸から今日まで 日本相撲協会 相撲部屋の見学 国技館で観戦する 結び 【著者】 山木秀男 1949年生まれ、静岡県下田市出身。大相撲の元呼出。本名は山木秀人(ひでひと)。 伊勢ヶ濱部屋、桐山部屋を経て、最後は朝日山部屋に所属。 1969年3月場所で初土俵。2003年7月場所限りで呼出の康夫が定年退職したため、翌9月場所からは呼出のトップとなり、結びの一番の呼び上げを担当していた。2014年12月27日に定年退職。
  • 予防接種のえらび方と病気にならない育児法[新訂版]
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    予防接種は本当に必要? 病気は人間と環境の相互作用で発生するという「病原環境論」に基づく小児医療を実践。予防接種の問題点をワクチン別に検証し、体の免疫力を高めて病気を予防する子育て術を指南する。子ども特有の症状や対処方法も豊富に解説。最新データも追加し、さらに読みやすくなりました! 【目次】 Ⅰ 病気とは ●まず、「人はなぜ病気になるのか」を考えてみましょう ●心と身体はメタルのうらおもてです ●病気にならないための育て方 ●日本の医療の現状 ●日本の医師の現状 Ⅱ 予防接種とは ●予防接種とは何かを考えよう(ワクチン総論) ●ワクチン各論 ・ヒブ(Hib/インフルエンザ菌b型)ワクチン ・肺炎球菌ワクチン(小児用) ・ロタウイルス(遺伝子組み換え経口弱毒生)ワクチン ・ジフテリア・百日せき・破傷風・不活化ポリオ、ほか ●予防接種の安全性——副反応論 Ⅲ 病気予防の育て方 ●病気にしない赤ちゃんの育て方 ●上手な子ども(幼児・学童)のしつけ方 ●うまくいく子どもの食事 ●くらしのしつけ Ⅳ 子どもに多い病気と事故 ●呼吸器系の病気 ●流行する病気 ●子どもだけの病気 ●病気の症状への対処の仕方 ●子どもに多い事故の予防 おわりに 【著者】 黒部信一 専門は総合小児科(小児総合診療科で小児医療全般)。心療内科と総合内科を志す。 ヒポクラテスの復興を提唱する「病原環境論」または「適応説」を受け継ぎ、近代医学、特に予防接種、抗生物質、抗がん剤の限界を感じ、病気やアレルギーを予防する育て方を提唱する総合小児科医。チェルノブイリ事故以来、被ばくした子どもの支援をし、福島の子どもたちの支援も行う。
  • 読む中国語文法
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    中国語——こんなふうに考えるとわかる! 講談社現代新書の『謎解き中国語文法』として、ロングセラーであった本書が惜しまれつつ絶版になって数年。いまも復刊を望む多くの声にお応えして、増補改訂を経て、装いも新たに単行本として再生! 現代中国語にアップデートした内容で、文法を詳細に解説する。 【目次】 第1章 可能を表す助動詞 第2章 介詞フレーズと否定 第3章 形容詞の陰と陽 第4章 動詞と目的語の間柄 第5章 VO構造の動詞 第6章 日本人の誤用例 【著者】 相原茂 1948年、福島県生まれ。1971年、東京教育大学卒業、同大学院修士課程修了。専攻は現代中国語学。現在、お茶の水女子大学教授。NHKテレビ・ラジオで中国語講座を担当。著書に『新訂中国語概論』(共著、大修館書店)、『午後の中国語』(同学社)などがある。
  • 凜として灯る
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    1巻1,980円 (税込)
    その人は『モナ・リザ』にスプレーを噴射した。理由を知るには人生を語る覚悟がいる。 1974年4月20日、東京国立博物館で開催された『モナ・リザ展』一般公開初日。「人類の至宝」と称されるこの絵画に、一人の女性が赤いスプレー塗料を噴射した。女性の名前は米津知子。当時25歳。「女性解放」を掲げたウーマン・リブの運動家だった。なぜ、彼女はこのような行動に及んだのか。女として、障害者として、差別の被害と加害の狭間を彷徨いながら、その苦しみを「わたしごと」として生きるひとりの、輝きの足跡。 【目次】 プロローグ 一章 恩情と締め出し――『モナ・リザ展』と障害者 二章 道徳律の思春期――補装具とストッキング 三章 バリケードの青春――大学闘争と美共闘 四章 女たちの叛乱――ウーマン・リブの誕生 五章 草原の裸体――リブ合宿開催 六章 拠点の旗揚げ――リブ新宿センター開設 七章 産むか産まぬかは女が決める――優生保護法改悪阻止闘争 八章 女への不信――怒れる障害者たち 九章 惨めなわたし――車椅子と歩道橋 一〇章 わたしに罪はない――裁判闘争 エピローグ 引用資料・参考資料 謝辞――「あとがき」にかえて 【著者】 荒井裕樹 1980年、東京都生まれ。専門は障害者文化論、日本近現代文学。博士(文学)。二松学舎大学文学部准教授。著書に『隔離の文学――ハンセン病療養所の自己表現史』(書肆アルス)、『生きていく絵――アートが人を〈癒す〉とき』(ちくま文庫)、『差別されてる自覚はあるか――横田弘と青い芝の会「行動綱領」』(現代書館)、『障害者差別を問いなおす』(筑摩書房)、『まとまらない言葉を生きる』(柏書房)などがある。2022年、第15回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」受賞。
  • ルポ 刑期なき収容 医療観察法という社会防衛体制 [電子改訂版]
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    1巻1,980円 (税込)
    様々な問題点が指摘されながら成立した心神喪失者等医療観察法。その現場を丁寧な取材で明らかに。 池田小児童殺傷事件を機に、様々な問題点が指摘されながら成立した心神喪失者等医療観察法。「再犯の虞がなくなるまで」という刑期なき収容を生み出したその基盤は、精神障害者に対する差別であることを、元新聞記者が丁寧な取材で明らかにしていく。中島岳志氏推薦! 【目次】  はじめに  Q&A 心神喪失者等医療観察法の概説   第一話 医療の空白 第二話 滞 留 第三話 ベルトコンベアー 第四話 精神鑑定  第五話 社会防衛 第六話 悲 劇 第七話 事件前夜 第八話 精神科の無医村がある 第九話 公費の無駄 第十話 人格障害 第十一話 新 薬 第十二話 忘れられた病棟 第十三話 精神族 第十四話 本 音 第十五話 流れに逆らい街で生きる  あとがき 【著者】 浅野詠子 1959年、神奈川県生まれ。青山学院大学卒。奈良新聞記者、特報課長を経て2008年退社し、フリーのジャーナリストに。
  • ロシア語だけの青春 ミールに通った日々
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    厳しくも楽しい「ミール・ロシア語研究所」での修行の日々を軽妙に綴る黒田龍之助氏の大好評エッセイ! 外国語を学ぶ楽しさを語らせたら右に出る者はいない黒田龍之助先生の大好評エッセイ。ロシア語学習にいそしむ変な高校生が人気語学教師になるまでの厳しくも楽しい「ミール・ロシア語研究所」での修行の日々を軽妙に綴る。 【目次】 プロローグ:東京の真ん中にロシアがあった 第Ⅰ部 生徒として  第一章 ヘンな高校生の「入門」  第二章 笑えない笑い話との格闘  第三章 一生のバイブルとの出合い  第四章 途中から参加するドラマ  第五章 永久凍土と間欠泉  第六章 拝啓、グエン・バン・リン書記長殿 第Ⅱ部 教師として  第一章 M物産へ出張講師  第二章 22の不幸を笑わない  第三章 再びヘンな高校生の登場  第四章 レニングラードからペテルブルグへ 第Ⅲ部 再び教師として  第一章 突然の閉校  第二章 最後の講師として    エピローグ:他のやり方は知らない  あとがき 【著者】 黒田龍之助 1964年生まれ。上智大学外国語学ロシア語学科卒、東京大学大学院修了。東工大助教授、明治大学助教授を歴任。NHKロシア語講師としてテレビ・ラジオに出演。現在は専攻言語にとらわれないという意味でのフリーランス語学教師。著書に『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』『その他の外国語』『ロシア語の余白』『チェコ語の隙間』『ロシア語だけの青春』(以上、現代書館)、『はじめての言語学』(講談社現代新書)、『ポケットに外国語を』(ちくま文庫)等多数。
  • ロシア語の余白
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    NHKテレビ・ラジオ元講師の黒田氏が、軽快で爽やかな筆致でロシア語の魅力と学習の楽しさを伝える。 NHKテレビ・ラジオ元講師の黒田氏が、軽快で爽やかな筆致でロシア語の魅力と学習の楽しさを伝える。神秘的で魅力溢れるロシア語を知るための最上の1冊。ロシア語学習のコツと、学習への勇気を与える。ロシア語を学ぶすべての人に贈る。 【目次】 はじめに ロシア語の文字と発音 第1章 せめて文字だけは 第2章 違いが微妙すぎて 第3章 通訳は恋のキューピッド 第4章 乾杯の辞は照れずに 第5章 ドストエフスキーが苦手 おわりに 【著者】 黒田龍之助 1964年、東京生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業。東京大学大学院修了。スラヴ語学専攻。NHKロシア語講座の講師としてテレビ・ラジオに出演。現在、神田外語大学特任教授、神戸市外国語大学客員教授。著書に『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』『その他の外国語』『ロシア語の余白』『チェコ語の隙間』『ロシア語だけの青春』(以上、現代書館)、『はじめての言語学』(講談社現代新書)、『ポケットに外国語を』(ちくま文庫)等多数。
  • ロシアのなかのソ連 さびしい大国、人と暮らしと戦争と
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    1巻1,980円 (税込)
    いま、ロシアを考えるヒントがいっぱい !! 2022年2月24日、ロシアのウクライナへの軍事侵攻により、「冷戦終結以後」の世界の終わりがはじまりました。ロシアはいったい何を考えているのか、さまざまな憶測も飛び交っています。 1991年解体したソ連とはいったいなんだったのか、社会主義体制から資本主義に舵を切ったロシアの30年間とはなんだったのか。高校卒業後、ソ連・モスクワ大学に6年間留学し、NHKで40本以上のソ連・ロシア関係の番組を制作してきた馬場朝子さんに、自身の体験や現地で暮らす人の言葉をとおして案内してもらいます。 【目次】 はじめに ロシアはソ連へ回帰するのか 第一章 えっ! 資本主義!? 格差と平等の狭間で ロシア的働き方 市場経済は甘くなかった 実はアメリカ好き? 第二章 さびしい大国 ロシアはヨーロッパかアジアか ロシアの「大国願望」 イデオロギーって何? みんな一緒が好き ロシア正教の底力 第三章 暮らしのなかのソ連、民主主義ってなんだ? 民主主義嫌い 女性の力 離婚大国 休む力 迷信深いロシアの人たち 危機対応力 芸術大国 言論の自由 第四章 ソ連・ロシアの戦争 大祖国戦争 アフガニスタン侵攻 ウクライナ侵攻 おわりに 【著者】 馬場朝子 1951年熊本生まれ。1970年よりモスクワ国立大学文学部に6年間留学。 帰国後、NHKに入局、ディレクターとして番組制作に従事。ソ連・ロシアのドキュメンタリー番組を40本以上制作。著書に『タルコフスキー:若き日、亡命、そして死』(青土社)、『低線量汚染地域からの報告:チェルノブイリ26年後の健康被害』(共著 NHK 出版)、『俳句が伝える戦時下のロシア:ロシアの市民、8人へのインタビュー』『俳句が伝える戦時下のウクライナ:ウクライナの市民、7人へのインタビュー』(現代書館)など。
  • 倭国の都は火国・熊本 史書と遺跡が証明する [電子改訂版]
    3.0
    1巻2,420円 (税込)
    日本古代史を大きく変える書の誕生です! 史書・遺跡を検討し、イザナギ・イザナミの時代から38代天智天皇が667年大津宮に遷都するまでの期間、倭国の都は現在の熊本界隈にあったことを論証した。この間の代々の都の所在地まで遺跡により推定した。 また、邪馬台国は垂仁天皇と景行天皇の時代の魏志によるものなので、卑弥呼は倭姫命であり、熊本県宇土市に神殿跡もあることを論証している。日本古代史を大きく変える書である。 【目次】 はじめに 第一章 神代 第二章 神武東征 第三章 崇神天皇 第四章 垂仁天皇 第五章 景行天皇 第六章 仲哀天皇・神功皇后 第七章 応神天皇 第八章 仁徳天皇 第九章 履中天皇・反正天皇 第十章 允恭天皇・安康天皇 第十一章 雄略天皇 第十二章 清寧天皇・顕宗天皇・仁賢天皇 第十三章 武烈天皇 第十四章 継体天皇 第十五章 欽明天皇 第十六章 敏達天皇 第十七章 用明天皇・崇峻天皇 第十八章 推古天皇 第十九章 舒明天皇 第二十章 皇極天皇 第二十一章 孝徳天皇 第二十二章 斉明天皇 第二十三章 天智天皇 あとがき 引用・参照文献 【著者】 小山顕治 1948年、熊本県天草生まれ。済々黌高校、立正大学文学部史学科卒業。水俣病不知火患者会・サポーター
  • わたしが人間であるために 障害者の公民権運動を闘った「私たち」の物語[電子改訂版]
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    「障害がなければよかったのに」と思ったことは、一度もない。 1964年の公民権法から取り残され、「二級市民」でもなかった米国の障害者たち。そこに風穴を開けた「リハビリテーション法504条項」誕生の背景に、当事者たちの粘り強い運動があった。リーダーとして政府機関に乗り込み、25日間占拠したジュディス・ヒューマン。障害を理由に学校や就労から排除され、それでも「人間であるために」闘ったジュディが、今日もなお差別と闘い続ける「私たち」へ贈るライフストーリー。 【目次】 ジュディより日本の読者のみなさまへ ジュディからのメッセージ プロローグ 第Ⅰ部 一九五三年 ブルックリン・ニューヨーク 第一章 蝶 第二章 不服従 第三章 闘うか闘わざるべきか 第四章 飛び立つ恐怖 第Ⅱ部 一九七七年 バークレー・カリフォルニア 第五章 とらわれて 第六章 占領軍 第七章 戦場の兵士 第八章 ホワイトハウス 第Ⅲ部 一九八一年 バークレー・カリフォルニア 第九章 応酬 第十章 チンゴナ  第十一章 人間 第十二章 わたしたちのストーリー あとがき 解説(尾上浩二) 訳者あとがき 【著者】 ジュディス・ヒューマン 1947年生まれ。障害者運動・自立生活運動の世界的リーダー。1970年代から、多様な障害当事者団体(バークレー自立生活センター、米国障害者協会)、NGO、政府機関での活動を通じ、障害者の人権を前進させる法制度の発展に貢献した。クリントン・オバマ両政権で障害分野の特別アドバイザーを歴任。また、世界銀行初の「障害と開発」アドバイザーとして、国内外における障害者の権利擁護に尽力した。米国・ワシントンD.C.在住。 クリステン・ジョイナー 社会起業家・文筆家。国際的な非営利セクターで多数の受賞歴を誇る。排除・居場所・不平等・社会変革に関する記事を、「スタンフォード・ソーシャル・イノベーション・レビュー(Stanford Social Innovation Review)」など、様々な媒体で発表している。ニュージーランド・オークランド在住。 曽田夏記 1984年生まれ。自立生活センターSTEPえどがわ職員、DPI(障害者インターナショナル)日本会議特別常任委員。東京大学教養学部卒業(国際関係論専攻)。大学在学中に障害者となり、2008年から国際協力機構(JICA)勤務。その間、休職しフィリピン農村部の障害者団体で2年間活動したことが契機となり退職、日本の障害者運動に参画。現在、地域での個別支援活動、全国での権利擁護運動等に従事。
  • 渡邊洋次郎対談集 弱さでつながり社会を変える
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    生きづらさを抱えながら、みんなで「なんとか生きていく」。 青年期に非行・犯罪行為を繰り返し、現在は薬物・アルコール依存と共に生きる渡邊洋次郎さん。生きづらさを抱えながらみんなで「なんとか生きていく」方法を探るための対談集です。精神医療・若者支援・心理療法・教育・宗教など、多様な領域の実践者・研究者との対話を通して、自らの傷と向き合いながら、誰もが生きやすい社会のあり方を考えます。 【目次】 第1章 対談者―松本俊彦(精神科医) 自己責任社会で弱さを抱えて生きていく 第2章 対談者―村木厚子(元・厚生労働省事務次官) 犯罪は弱さや生きづらさの裏がえし 第3章 対談者―伊藤絵美(公認心理師・臨床心理士) 弱さでつながり、弱さに応える 第4章 対談者―小国喜弘(教育学者) 「しんどい子」をみんなで支える学校 第5章 対談者―高木慶子(心理学者・神学者) グリーフケアとリカバリー 【著者】 渡邊洋次郎 1975年、大阪府生まれ。介護福祉士。現在、依存症回復支援施設の職員。著書『下手くそやけどなんとか生きてるねん。』(現代書館)。
  • われらはすでに共にある 反トランス差別ブックレット
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    トランスヘイトの嵐に抗い、共にある未来のために。複雑で多様な声を知る最初の1冊。 2022年11月刊行の反トランス差別ZINE『われらはすでに共にある』の増補版。ZINEの内容はほとんどそのまま、エッセイ3本、ブックガイド4本を新たに追加。 日に日に苛烈さを増すトランスジェンダーに対する差別・排除言説。現実に即さないトランスジェンダー像が広められ、恐怖と不安が煽られる。本書は、そうした現状に抵抗を示すべく刊行された。複雑で多様な個々人の声、現状に対する抵抗言説を、読みやすい長さで多数収録。巻末には映画・ブックガイドを掲載。トランスヘイトの嵐に抗うために、まず手に取りたい1冊。 【目次】 はじめに 水上文 [エッセイ] 三木那由他/ただの沼/青本柚紀/山中千瀬/さとう渓/水上文/かがみ/福永玄弥/高島鈴/近藤銀河/堀田季何/榎本櫻湖/山内尚/呉樹直己/清水晶子/岩川ありさ/釘宮もみじ/吉野靫/周司あきら [世界のトランスジェンダー映画5選] 児玉美月 [共にあるためのブックガイド] 水上文/中村香住/近藤銀河/青本柚紀/高島鈴/周司あきら 【著者】 反トランス差別ブックレット編集部 青本柚紀(1996年生まれ、クィア理論・フェミニスト哲学研究)、高島鈴(1995年生まれ、ライター/アナーカ・フェミニスト)、水上文(1992年生まれ、文筆家・批評家)の3名からなる。トランス差別の嵐に抵抗を示すべく、2022年11月に反トランス差別ZINE『われらはすでに共にある』の刊行を企画。本書はZINEの増補版。 青本柚紀 1996年生まれ。専門はクィア理論・フェミニスト哲学、とくにジュディス・バトラー。現在、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程在学中。『現代詩手帖』、『ユリイカ』等に批評や論考を寄稿している。共著に『世界最先端の研究が教える すごい哲学』(総合法令出版、2022年)がある。 高島鈴 1995年、東京生まれ。ライター、編集、アナーカ・フェミニスト、会社員、大学院生。『布団の中から蜂起せよ:アナーカ・フェミニズムのための断章』(人文書院、2022年)で紀伊國屋じんぶん大賞2023の1位を獲得。ほか、共著に『ヒップホップ・アナムネーシス』(新教出版社、2022年)、『療法としての歴史〈知〉 いまを診る』(森話社、2020年/杉浦鈴名義)がある。 水上文 1992年生まれ。文筆家・批評家。クィア・フェミニズム批評を軸に、書評・文芸批評・映画評等の執筆のほか、ジェンダー・セクシュアリティに関する論考の執筆やプロジェクトにも関わる。2022年度『文學界』新人小説月評を担当。現在、『文藝』と丸善雄松堂『學鐙』にて文芸季評を担当中。『文藝』2023年春号にて歌人・批評家の瀬戸夏子とともに「批評特集」の共同責任編集を務める。2023年9月から2024年4月まで、「SPBS THE SCHOOL」にて批評ワークショップのナビゲーターを担当。

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