土居伸彰作品一覧

  • 個人的なハーモニー ノルシュテインと現代アニメーション論
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    日本アニメーション学会賞2017受賞! さまざまな潮流との接続のなかで新たな「アニメーション」の輪郭を引き直し、その現在と全貌、未来の道行きをも明らかにする独創的なアニメーション史再編の書、堂々の刊行! 本書は、世界の短篇・インディペンデントアニメーションの動向に精通し、理論と実践両面においてその最前線に立つ気鋭の論客による、渾身の現代アニメーション論である。 巨匠ユーリー・ノルシュテインの代表的作品『話の話』を糸口に、個人(インディペンデント/非商業的)作家たちの創造性の系譜と達成を読み解きつつ商業と芸術の壁を取っ払い、初期アニメーションからディズニー、アニメーション・ドキュメンタリーや世界の長編アニメーション、さらには宮崎駿・高畑勲など現代日本のアニメにまで、デジタル時代の新たな原理、古今東西のアニメーション表現を射程に、その可能性を理論的に追った雄渾の一冊である。
  • 新海誠 国民的アニメ作家の誕生
    4.0
    【「個人作家」としての新海誠の特異性が明らかに】 『君の名は。』と『天気の子』が大ヒットを記録し、日本を代表するクリエイターになった新海誠。 11月11日には最新作『すずめの戸締まり』が公開予定であり、大きなヒットが期待されている。 しかし新海は宮崎駿や庵野秀明とは異なり、大きなスタジオに所属したことがない異端児であった。 その彼がなぜ、「国民的作家」になり得たのか。 評論家であり海外アニメーション作品の紹介者として活躍する著者が、新海誠作品の魅力を世界のアニメーションの歴史や潮流と照らし合わせながら分析。 新海作品のみならず、あらゆるアニメーションの見方が変わる1冊。 【主な内容】 ■新海誠が目指す「絆創膏」としてのアニメ ■100年に渡る「個人作家」の歴史から見る新海誠 ■国民的作家になる予兆は新海誠が手掛けた「Z会のCM」にあった ■観客の感情移入を生む新海作品の「棒線画性」とインタラクティブ性 ■新海作品の「現実の肯定」と21世紀のアニメーションの文脈 ■ディズニーと真逆の方法で「感動」を生み出す ■エイゼンシュテイン・ディズニー・新海誠 ■新海誠はあえて人間を描かない ■人間よりも背景が生きている ■人間を動物として捉える ■「文芸作家」としての新海誠 ■新海作品とオカルト ■20世紀のアニメーションの常識を覆した『彼女と彼女の猫』 ■現代の寓話としての『ほしのこえ』 ■『秒速5センチメートル』の「人間不在」と「過剰なまでの一体化」 ■『言の葉の庭』の「キャラっぽさ」の不在 ■『君の名は。』に見る新海作品の人間観 ■『天気の子』のポピュリズム性
  • 21世紀のアニメーションがわかる本
    4.0
    日本を見れば、世界がわかる。 『君の名は。』『この世界の片隅に』『聲の形』、そして『夜明け告げるルーのうた』……。 2016年から2017年の日本の長編アニメを、世界のアニメーションの文脈から読み解くと、アニメーションの(そして私たちの人間の)分岐点が見えてくる。 いま、アニメーションの何が私たちの心を掻き立てるのだろうか? 世界のアニメーションを知り尽くした気鋭の論客・土居伸彰が放つ、現代アニメーションの見方をアップデートする、まったく新しいアニメーション入門! 空洞化したアニメーションは、 埋められるためのなにかを待っている。 まだ見ぬ未知の、名前も知らないなにかを。 2010年代、ディズニーはアップデートされた? 新海誠はセカイ系ではなかった? アニメーションの「伝統」は消えた? アニメーション表現は空洞化している? CGアニメーションは私たちを「ゾンビ化」する? 『君の名は。』『この世界の片隅に』『聲の形』の3本は、なぜすごい? 『夜明け告げるルーのうた』のフラッシュ・アニメーションは何が新しい? 21世紀のアニメーション表現の変化は、 私たちのあり方や、人間のあり方、世界との関わり方の変化である。 アニメーションはいかに俊敏に、繊細に、そして強力に、「私たち」を映し出しているのか。 現在進行形のアニメーションの性質の変容を分解し、いま起こりつつある変化をとらえ、旧態依然としたアニメーション史のアップデートを図る、挑戦的かつ画期的な入門書の登場。 この1冊で、21世紀のアニメーションの見方がわかる/見方がかわる! これまで見えてこなかった、あたらしいアニメーションの地平が、この本の向こう側に見えてくる──。

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