• 京都寺町三条のホームズ(コミック版) 1
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    京都が昔からとても好きでタイトルを見て購入。
    結論からいうと「買ってよかった!」
    まず主人公の女子高生、葵ちゃんに好感がもてる。彼女はホームズくん曰く「本物を見分けるのにかなり良い目をもっている」と評されているけれど、ごくごく普通の女の子である。言動も自然で可愛い。漫画では何かしらの能力をもっていたり…とかの設定がされていたりする事が多いけれど、この作品はそうではない。
    そこが逆にいい。

    ホームズくんが作中で「鼻の低い方のことを御室桜ともいうんですよ」と言っている場面があるのですが、これに対して葵ちゃんが「京都の方は揶揄も上品なんですね」と返していて。
    こういうやり取りもいい。

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    2022年01月01日
  • ガーフレット寮の羊たち 6
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    美しくて素敵なお話

    もとなおこ先生の作品は好きでいろいろ読んでいますが、全作品中この「ガーフレット寮の羊たち」が一番好き。

    テニスン、ウィリアム-ブレイク、キーツといった詩の一節を始め、かの有名なシェイクスピアや聖書の一節など綺麗な言葉がそこかしこに散りばめられ、それがイギリスの伝統ある格式高い全寮制のパブリックスクールという舞台と相まって、おとぎ話のような、幻想的な世界を生み出している。

    けれどもそこに集い、共に生活する学生たちはさまざまな事に悩み苦しみ、また喜びといった中、高校生たちが誰しも経験するであろう道を歩み、成長していく。決して「ファンタジーの中の登場人物」として描かれているわけではない。
    主人公

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    2021年12月31日
  • ガーフレット寮の羊たち 2
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    わりと昔の作品ですが、時代が1870年代のイギリスというだけあって何の違和感もなく読める。

    ライトな感じに見えて、実はいろいろ考えさせられるところの多い作品。パブリックスクールの寮が主な舞台なので、登場人物は13~18歳までの学生が殆ど。その羊たち(この作品では学生たちのことをそう呼んでいる)が一つの寮、学校の中で切磋琢磨しあいながら一緒に生活し、学んでいく。
    そのような環境であるから、気の合う友人や尊敬し、信頼のおける先輩ができる反面、反りが合わずに衝突する人間も出てくる。
    この巻では主人公のアーネストと同じ部屋のスタンリーが一触即発の状態からついに激突する。アーネストは普段は優し

    #深い #切ない

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    2021年12月26日
  • ワールドトリガー 21
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    千佳は成長できるか?分岐点

    この巻の見所はたぶん、いよいよ始まったB級ランク最終戦なのだろうが、私が個人的に挙げるなら、ヒュースが千佳に投げかけた「千佳は人が撃てるんじゃないか?」からの千佳の背中をそのヒュースが押した所に尽きる。

    作中で栞が言っていたように、ヒュースがなかなかズバズバ言うので、賛否両論分かれるところではある。けれど、この問題は玉狛第二にとっては避けては通れない問題であり、いつかはきちんと向き合わなければならない時が来る。

    千佳の事情や性質を知っているだけに修を始め、玉狛支部の人間は今まで面と向かって千佳にその話題は持ちかけられなかったのだろう。
    それは優しさゆえに。玉狛の人間は優しいから。

    #カッコいい #深い #タメになる

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    2021年12月25日
  • 影御前 刀剣奇譚
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    この作者さんは「斎さん」シリーズで知り、読んですっかりファンになったところ、この「影御前」という作品に出会いました。
    日常に潜む誰でも経験しうるような事や身近に在るもの等が題材に採られて描かれていることが多いです。そこに心霊が絡むのですが、不思議と「怖い」と思うことはありません。
    学びや考えさせられることの方が多かったりします。
    例えば、今回は桐生さんが「物はそれを扱う人、所持する人が大事に思えば思うほど、魂のようなものが宿る」というような発言をしていますが、それぞれの刀剣にそれぞれの魂のようなものが宿っています。切ない気持ちになるお話もあります。
    また形を持たない水、今回は御神水です

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    2021年12月22日
  • 公爵令嬢ティアレシアの復讐 ~悪魔の力、お借りします~【電子特典付き】
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    無料お試しのマンガを読んだことがきっかけで、思っていたよりも作品の世界に入り込み、小説の方を購入。一気に読んでしまった。
    読んでいる時から想起させられる場面はあったけど、あとがきを読んで納得。
    「9日間の女王」と呼ばれるジェーングレイというイギリスの女王様の処刑がベースになっていたんですね。本作のクリスティアンと重なってとても苦しくなった…もう470年以上も昔の事ですが……
    本作ではクリスティアンの臨終の際の無念を転生後のティアレシアが悪魔の力を借りて見事に晴らす。もちろん悪魔と契約したことで、代償として自身の魂を明け渡さねばならないし、それ以外にもティアレシアの優しさゆえに葛藤もさまざ

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    2021年12月21日
  • ガーフレット寮の羊たち 1
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    綺麗な作品

    1870年代のイギリスの寄宿舎とパブリックスクールを舞台とした物語。
    登場人物は中学生から高校生の男の子たちばかりですが、全体的に華やかです。

    寄宿学校ものは萩尾望都先生のトーマの心臓の方が荘厳で重厚な印象ですが、こちらは等身大の少年たちのいろいろな顔が見れて、また違った感じで楽しめます。

    アーリントンを始めとする新入生たちがとても可愛いです!

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    2021年06月01日
  • トーマの心臓
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    珠玉のような名作

    「彼(トーマ)がぼくの罪を知っているか否かが問題なのではなく…
     ただいっさいを何があろうと許していたのだと」

    終盤のこのユリスモールのトーマの愛を理解した瞬間の科白が全てだと思う。

    とても美しい科白、シーン。
    この瞬間に主要な登場人物が全て救われたと思っている。

    秀逸。この一言に尽きる。
    何度読んでも色褪せない珠玉のような名作。

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    2021年05月31日
  • 二月の勝者 ー絶対合格の教室ー 10
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    メンタルの強さが求められる…

    自分も中学受験経験者なので、いちいち納得させられながら読んでいます。
    親も子どももメンタル削られるこの時期。乗り越えることを求められるけど、それが思っているよりとても難しい。塾や予備校はそのサポートも含めて在るべきと考えられているから、とてもハードな職業。そこに真っ向から向き合っている佐倉ちゃんは心から応援したくなります。

    今回は海斗と順の男の子の友情がとてもよかったです!
    同じ目標に向かって一緒にがんばれる友達、仲間っていいですね!

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    2021年05月30日
  • 金田一少年の事件簿 File(22)
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    ⭐3つかな…

    金田一少年の事件簿シリーズは昔から好きで、現在連載中の37才の事件簿まで含めてだいたい読んでいます。個人的にはコナンくんよりも好きですね。
    ただこの作品は他の方も書いてらっしゃいましたが、解かなければならないトリックも実質一つだけで、それもあまり難しくなかったので少し物足りなかった気がしますね…
    それでも終わり方はよかったと思います。
    最後に救いがあった点で後味の悪さが少しは解消されました。

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    2021年05月30日
  • 霊能者緒方克巳SC編2 闇の教典
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    ずっと継続して読んでいる作品

    この緒方克己シリーズは高校生編の頃から読んでいますが、いわゆる心霊物でありながら人の心情やそこに絡み合う因縁のようなものも掬い上げられる作品で、とても好きな作品の一つです。
    同じ作家さんの「玲子さん」シリーズと比べると学校が舞台である分、もう少しライトな感覚で読めるのではないでしょうか。とはいえ、自分の普段の心持ちや過ごし方について考えさせられる面があることも確かです。時間がたった頃にもう一度読み返して振り返りたくなる作品。

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    2021年05月30日