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圧倒的画力とストーリー
これ、白黒マンガなの?ってくらい色彩や空気感が浮かんでくる。タイトル通り冬の北海道が舞台で、雪の描写が多いのですが、本当に美しい。
ふたりが大学の食堂で話すシーンがあるのですが、そこの光や湯気の描き方が映画みたい。こんなに画が上手だなーって思える人なかなか居ないと思います。
この作品は1冊で完結なのですが、1冊完結の商業BLって、バランスが取れている作品少ないなあといつも思っていました。特に濡れ場を描きたいがゆえその他が薄かったり。。
その点、この作品は本当にバランスがいいです。
濡れ場はないんだけど、別のクライマックスがあります。あのコマは何回も何回も見直しました。
なによ -
もうほんとにだいすき.....
紀伊カンナ先生の世界観、雰囲気、画風からなにから、ひとつの映画を見ているみたい。
ひとコマひとコマ大切に見たくなります。
駿はゲイで、いい事ばかりではなく、色んなことを諦めてきた人。実央はもともとノンケなのもあり、奔放です。そんなふたりのバランスが良いなあ〜。
駿のどこか達観している、でも心苦しい生きづらさを実央がほんわり包んでいる感じ。
駿が自分自身に対しても心を少しずつ開いていくのが丁寧に描かれていてじんわりする。
海辺のエトランゼでもそうですが、駿は意外と笑わないんですよね。たぶん物事をものすごく深く考える人なのかな。書き物の仕事を選んだのも分かります。たまに見せる含ん