名称未設定さんのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
ふたりは逃げていたわけじゃない
歳の差ものが好きで、前々から気になっていたこの作品をとうとう読みました。
とにかくあきらちゃんが可愛い!ユイちゃんと二人でニコニコしてるのも良い……
歳の差の恋愛ものは、とにかく結末が難しい印象にあります。
一方が枯れてるならともかく、相応の生きた欲があればこそ恋愛も生き生きとしてくる。けれど生々しすぎると嫌悪がでてくる。
この作品は生々しさを無理に描こうとせず、心の移り変わりをシンプルに追っていて、それが読後感そのままになっていると感じています。
二人の人生には雨が降っていて、あきらには雨宿りが、店長には傘の下の安らぎが必要だった。
だから、雨が止んでしまったら、その先は -
ネタバレ 購入済み
老いは、終わりじゃない
一巻を試しに買い、面白さに残りもすぐに購入&一気読みでした。
バルド・ローエンの老いてなお学び、深まり、周りを援ける姿が印象に残る爽やかなファンタジーです。
この作品を読んで、真っ先に思い出したのはグイン・サーガです。
私は栗本薫先生著の部分までしか読めていないのですが、なんといいますか、グイン・サーガで「一体どうなるんだ……!?」と思っていた部分が
この作品で少し昇華された思いもあります。駆け足とは思わない、良いラストでした。
また、世界観や文化がしっかり作られていて、うんちく?も交えた食レポが楽しかったです。
そういう意味では架空の歴史小説を読んでいる気にもなりました。 -
ネタバレ 購入済み
どこまでも自分のことだけ
アイドルの追っかけをする素質がある人が身近(?)の一般人に惚れ込んだら?というifの話かと思っていた。
しかし実際には、子どもの頃の傷や空白を埋めるどころか無視して他人へ執着する、その恐ろしさを感じた。だから変わらないし、いつまでもこども。
なんて真面目な感想はさておいて、カノンのキャラクターが気味が悪いくらいに貫かれていたラスト!最後までひたすら続きが気になるお話でした。
ただ、SF要素があまり掘り下げられず、現実の不倫で起こるイザコザを派手にするだけの舞台装置なのかな、と感じました。ゼリーと修復の設定が面白そうだっただけにさみしい。