【感想・ネタバレ】ことばハンター 国語辞典はこうつくるのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ポプラ社ノンフィクションのシリーズの中から、児童が興味の持てるものを思い、表紙の鮮やかさからこちらの書籍から手に取りました。筆者の生い立ちから国語辞典編纂の仕事内容までを、構えず、子どもに語る口調ながら子どもを侮らず書いてくれており好感が持てる文体です。細かく章を区切ってくれていますが、言葉の意味について気になり始めたら、最後まで一気に読んでしまうはず。国語辞書が身近でなくなってしまった子どもたちにも響く内容のはずです。まず使わない日はない「ことば」がテーマですからね。

漢字は小学4年生以上からふりがなありかな?ただ、一度ふりがなをふった熟語は2回目からふりがながなくなったりもします。章が改まればまたふりがなが復活するやつですね。
文字は児童書として並の大きさです。
ノンフィクションとしてよくできています。おすすめ!

0
2024年01月21日

Posted by ブクログ

ポプラ社ノンフィクション ジュニア版シリーズから。


『三省堂国語辞典』、略して『三国(さんこく)』の編集をしている著者が、児童にも分かりやすく「国語辞典を作ってどういうこと」を伝える。

辞書には、新しい言葉を載せたり、元々辞書に載っているが現代では意味が変わったものの書き換えを行ったりする。
そこで辞典を作る人達は、常に辞書に載せるための言葉を探す「ワードハンティング」をするのだ。本やテレビから得るものもあれば、町にでて自分の足で探すこともあり、これはなかなか楽しそう。学校の自由研究でも使えそうですね。

例えば「天麩羅・天婦羅」は辞典に載っているが、メニューで書かれた「天扶良」(変換できなかった!)も載せた方がいいのかな?同じ公園の立て札で「ハトに餌を『あげないで』『やらないで』『与えないで』」って数種類混合しているんだけど、それぞれのニュアンスの違いはなんだろう?(←とても面白いんだけどさ、流石に同じ公園の立て札だったら統一させないんだろうか^^; 私は仕事の案内文章やお便りでは「言葉は統一しましょう」ってチェックされるので気をつけるようにしてるんだが^^;)

載せる(修正する)言葉は決まった、しかしそれを説明する文章はどのようにしよう?現在でもたくさんの辞書・辞典が出ているが、同じ用語でも本によって説明文は違う。これは辞典の特徴によるので「編集会議」などで決めたり、先輩の文章を参考にしたりする。
著者が、説明文章を悩む章には笑ってしまいました。「ライター」という言葉を一言で説明するには?他の辞典を引いたり、ライターを買って分解してみたり(読者は真似しちゃダメよ笑)、説明文を書いては書き直しを繰り返し…、結局徹夜してできた説明はこちら。
「ライター:タバコの火をつける器具」 
 …ꉂꉂ(๑˃▽˂๑)…発火石だとか電子だとか、理由はどうでも良くてとにかく「火をつける」って、徹夜してたどり着いたこの一文!
これね、気持ちはわかるんですよ。私も児童向け案内文章で「SDGSとは何か」「葉っぱは何故紅葉するのか」などを子供に分かる言葉で2行で書くために1時間はかかりますから( ˙◊˙ ;)

現在ではインターネットが発達して、紙であろうと電子であろうと辞典で調べることが少なくなったという事実がある。しかしインターネットにはない辞典の良さもある。インターネットだと誰が書いているのか分からず信憑性に欠けたり、学問的すぎると大変長く難しいこともある。そこで著者は学問的はさておき、「日常で知りたい範囲だったら三国で調べてね」ということを心がけて簡素な文章にしているのだそうだ。

そして辞書に載せる言葉は時代により変わる。「ヤバい」が悪い意味から良い意味に変わったような言葉の変化もあるし、「パねえ」のような新しい言葉が定着することもあるし、「普通に良い」という日本語の教科書に載っているのとは違うニュアンスを説明する必要も出てくる。
言葉として間違っているように思えるが、しかし言葉というのは理由があり生まれるものだ。「普通に良い」が定着したのは、その言葉でないと表せない事象があるのだからそれを辞典に載せたい。

そんなこんなで言葉ハンターである著者。「言葉ハンター」というのは、言葉って面白いんだ、その面白さをみなさんに知ってもらいたい!という言葉好きな人のことなんです。

0
2023年09月29日

Posted by ブクログ

三省堂はもちろん、とにかく辞書が欲しくてたまらなくなる1冊です。笑

とても読みやすいと思います。おすすめノンフィクション作品です。

0
2023年03月04日

Posted by ブクログ

とても面白くて読みやすい。辞書編集者のお一人、飯間先生の著書です。
エピソードも面白い、過不足ない文章、正しい日本語。全体の構成などお手本にすべき本だと思う。話しかける文調、漢字にはルビがふってあって子どもたち他もオススメ。

0
2023年02月19日

Posted by ブクログ

読み易くて、ためになる。漢字にはルビつき、大きめの字。
ことばハンターは世の中に溢れるなんだろうの言葉を見逃さない凄い職業だ。面白そう。

0
2022年10月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かったー!
国語辞典ってこうやって作るんだね。
ワードハンティング楽しそう。
舟を編むの本を読んでみたくなった。(アニメも)
国語辞典作るのって意外と大変:;(∩´﹏`∩);:
ってゆうか著者の人、国語辞典(?みたいなの)読みながら学校に登校してたってどんなだよ(笑)
国語辞典って読むものだっけ(笑)
二宮金次郎みたい(笑)
せめて物語にしよ:;(∩´﹏`∩);:
あと落語の本読んでたって言ってたけど幅が広いな(笑)
国語辞典から落語まで読んでたって頭すごく良くなりそう。
頭良くなりたいな〜( ´_ゝ`)
本を読んでるから漢字の読みは得意だけど書きがな〜( ゚д゚)
暗記パン欲しい(笑)
そういえば本の中でドラえもん紹介してた気がするけどどうだろう( ゚д゚)?
ドラえもんは面白いよね〜
・・・( ゚д゚)!
違う本のこと紹介してる(笑)

0
2022年03月01日

Posted by ブクログ

子ども向けに、簡潔かつ分かりやすく辞書編纂の仕事を伝えている良書だと思う。大人が読んでも面白いし、感心する。
これからの国語辞書を、コミュニケーションの拠り所としていきたいという筆者の考えはとても素敵だ。
私も個人的に受験科目の現代文とはコミュニケーションの科目であると考えている。そのことと共通する考えだと思い、非常に共感した。
大人であれば読み切るのに何時間もかからないはずなので、ぜひ読んでみて欲しい。

0
2020年10月18日

Posted by ブクログ

三省堂国語辞典の飯間さんが「国語辞典はこう作る」という話と、そんな飯間さんがどうやってできたのかを書いた本。
子供のころから言葉が好きだったというエピソードの数々を読んで我が子にそっくりなのでほっこりしました。
ツイッターでの発言などをみてある程度理解していたつもりでしたが改めて本人の口からこう聞くと嬉しくなり、また、自分も言葉や人生に対する姿勢を「正しい/間違っている」以外の軸にもってこなくては、と思います。

「『まちがい』とは決めつけない」(p.148)

「どのことばも、理由があって生まれてくる」(p.158)

「 もし、辞書には正しいことばや意味がのっていて、『そこにないことばや意味は間違いだ』となったら、だれもが型にはまったことしか言えなくなります。新しい考えを発表したり、今までにない表現をしたりすることはできません。何しろ、今までにない表現は、辞書に書いてありませんからね。
 国語辞典の役割は、正しい日本語を決めることはではありません。では、本当の役割は、いったいどんなことでしょうか。それは――人と人がことばをやりとりするための、手助けをすることです。」(p.162)

0
2020年02月11日

Posted by ブクログ

著者は三省堂国語辞典の編集委員。
子どもに分かりやすく辞書編集の仕事と言葉の変化、分かりやすく説明することについて書いている。

0
2019年03月18日

Posted by ブクログ

おもしろくて一気読みだった。飯間先生の人柄が出ててよみやすくおもしろい。辞書を作るって地道で大変だなぁ。飯間先生の文は、子どもの本に向いているかも。新解さんと並ぶといいなぁ。児童書だけど。春の辞書の売り場に並ぶといいかなぁ。
辞書や事典を読む子って、ときどき出会いますが、自分を変だと思っている子がいるので、こんなすごい人もいるよって教えてあげたい。

0
2019年01月22日

Posted by ブクログ

子ども向けに辞書作りってこういう仕事ですよってのがわかりやすく書かれた本。辞書っておもしろいよ。それぞれ個性があって。そのうち三国が改訂されたら買おうかなぁ。

0
2021年09月09日

Posted by ブクログ

国語辞典をつくる仕事をしている筆者の生い立ちや、国語辞典をつくるプロセス(掲載する言葉をさがすワードハンティングや、語の説明を書く作業)を紹介してくれている本。

言葉のプロだからなのかめちゃくちゃ読みやすい優しさがあふれた文章。
言葉が好きなんだな、というのが伝わってきた。

国語辞典と一言にいっても、個々に説明の仕方(力点)が違うこととか、ネットで言葉の意味を調べられる今、国語辞典が担う役割の展望なども書かれていた。面白かった。

0
2021年09月09日

Posted by ブクログ

バッタを倒しにアフリカへを読んで、前野さんの言葉の説明がとても簡潔でわかりやすく、後書きを読んだら飯間浩明さんの名前が。速攻で読みました。
国語辞典の作り方を、子供向けにかかれたとてもわかりやすい文章ですぐ読めました。
国語辞典=正解という認識でしたが、一つの言葉でも国語辞典により様々な解釈があり、正解不正解ではくくれないのだとわかりました。色々な辞書を見比べしてみたい。

子供に言葉の意味を尋ねられる頻度が多いのですが、こんな風にわかりやすく簡潔にこたえたいです。

0
2021年08月10日

Posted by ブクログ

小学生向けの本のようだが、辞書づくりに関心があったので読んでみた。筆者がなぜことばに興味を持ったのか、どのように辞書を編纂するのか、自身の経験を踏まえて綴られている。対象年齢が低いのもあるだろうが、さすがことばのプロ。とてもわかりやすくておもしろい。初めて辞書の編集委員になったのは37歳だそう。もちろんそれまでの実績あってのことだが、わたしもまだまだこれから伸び代があるかもしれない、と勇気づけられた。また、新しいことばや非・紙の辞書に対する寛容さも素敵。まさに果てない航海だ。

0
2021年04月21日

Posted by ブクログ

著者は三省堂国語辞典の編纂社。街で、新しい言葉や使われ方を探す様子が面白い。誰でもできそうで、だけど実例を読むとやっぱり鋭い感性が必要だということが分かる。

0
2021年01月22日

Posted by ブクログ

『三国』(『三省堂国語辞典』の略)編さん者が書いた、国語辞典の作り方の本。書名は、作者が常日頃、言葉を探しているから、つまりワードハンティングしているひとからきている。めずらしな、知らなかったなと思う言葉に出会ったら、写真を撮っておく作業だ。
国語辞書は皆同じではない、時代で意味がある変わっていく インターネットで調べるととでてくる言葉の意味は?などなど、沢山の小さな項目があるが、どれも具体的な言葉を例に挙げて比較をすることによって、読み手が言葉や国語辞典についての理解がし易い。作者の生い立ちや言葉好きの思いなど私的の事柄も含まれて親しみ易い。子どもたちを対象に書かれた本だが大人も楽しめる。
三浦しをん『舟を編む』のアニメ版の監修を担当したそうだ。

0
2020年07月12日

Posted by ブクログ

子ども向けという事でわかりやすく書かれてある。

「言葉はとても不安定な通信手段」
「言葉は理由があって生まれる」
「ふつうにかわいい ふつうにおいしい(無条件においしいという事)」2019/08/20

0
2019年09月04日

Posted by ブクログ

国語の辞書を作る仕事、世の中に出回る言葉を集め、皆がわかる、伝わる言葉でそれを説明する。略語や同じ言葉でも意味が変わって使われるようになったものを説明したり、それはそれは大変なお仕事。児童書だけあって、とにかくよみやすい。

0
2019年04月07日

Posted by ブクログ

『舟を編む』を読んだときも思ったけれど、子どものときにこの本に出会っていたら、何かしら選択が変わる人もいると思う。

辞書の意味って考えたことがなかったかも。私にとっては「正」を調べるものだった。そして、それはネットでできること。

今は「ワードハンティング」をしている自分に気付く。

0
2019年12月01日

Posted by ブクログ

飯間さんの辞書に関する本はどれも面白いけど、これは小学生向きに易しいことばで書かれた本。
内容は大人向けのものと基本的には変わらないものの、わかりやすいので、読むのが苦手な子どもでも大丈夫かな、とも思うが、そもそも辞書ってどんな風に作るのかと疑問や好奇心を持ってる時点で、子どもとして知的レベルは高いので(大人だってそんなこと考えもしない人はいっぱいいますからね)、やっぱりそういう小学校中学年以上向けでしょうね。
電子式ライターを分解して発火の仕組みを解明した上で、「発火石をこすってタバコに火をつける器具」という語釈を「タバコの火をつける器具」に変えた、というようなエピソードは、前より簡単になったからって、安易に変えたのではなく、裏付けを取るという手間をちゃんとかけているということがわかる。
こういう本を読んで、子どもに辞書を引く楽しみや、辞書の素晴らしさを知って欲しいな。

0
2019年03月24日

「児童書」ランキング