【感想・ネタバレ】ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

独特の世界観に引きずり込まれる。
もうこの作品イコール井戸というイメージが固まってしまった(笑)。
ここまで自分という人間の意識、感覚をむき出しにされ、自分自身を解体していくような表現、文体は生々しくて芸術的で、それこそがこの作品の魅力の1つだと感じた。
恥ずかしながら、初めての村上作品だったが、これから他の作品にもハマる予感しかない。

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2023年09月05日

Posted by ブクログ

「損なわれてしまう」って表現が素敵ですね。ねじまき鳥が世界のネジを回しているってのも素敵。
普段、物事を表面的に捉えてさっさと片付けてしまいがちだけど、よくよく時間をかけて考える。考えても分からなければ待つ。簡単なところからじっくりと観察する。そうすることで物事の核心に迫ることができるってこと。たぶんその時が来たらふと気づくんですよね。
勉強になった。次も楽しみ。

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2023年06月09日

購入済み

電子書籍化ありがとうございます

ハードカバーで買って、持ち運びように文庫で買ってとしていた頃が懐かしい。
データ通信できる場所、あらかじめDLという手順はあれど、いつでもどこでもこの作品を読めるのが嬉しい。
iPadで大きな画面で見れるのもすごく嬉しい

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2023年01月01日

Posted by ブクログ

第一部は間宮中尉の衝撃的な話で幕を閉じる。
第二部では間宮中尉の話から井戸の中でただ居るという行動をとる。
そこでの情景描写が美しく、井戸の中に自分がいるかのような気持ちになる。特に井戸の蓋を利用した月の満ち欠けが儚さを感じさせた。

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2021年11月15日

Posted by ブクログ

62冊目『ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編』(村上春樹 著、1997年10月 初版、2010年4月 改版、新潮社)
90年代の村上の代表作『ねじまき鳥』3部作の第2部。どれだけ主人公を移動させないで物語を進行出来るのか、その実験のような展開が続く。
物語全体にダウナーな雰囲気が漂っているが、これは執筆当時の著者の心理を鏡映しているのだろう。メディアや世間に対して相当に疲弊していたことが伝わってくる。これはほとんど私小説なのでは?

〈少なくとも僕には待つべきものがあり、探し求めるべきものがある〉

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2024年05月06日

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ネタバレ

犯人あてのミステリー小説ってわけでもないから書いちゃうけど、電話の主が奥さんのクミコだったのと、クミコが主人公のもとを去った理由が不特定多数の男と寝ていた(その衝動が抑えられなかった)からというのは、なんとなーく想像がついていた(^^ゞ
それは、第一部にある、クミコの“あなたは疲れていても誰にもあたらないでしょう。あたっているのは私ばかりみたいな気がするんだけど、それはどうして?”のセリフからだ。

「第一部:泥棒かささぎ編」の感想でも書いたけど、主人公の岡田亨と奥さんのクミコっていうのは似たもの同士すぎるのだ。
お互いの出たところと引っ込んだところがうまく噛み合わない、つまり、岡田亨が出ているところはクミコも出ていて、岡田亨が引っ込んでいるところはクミコも引っ込んでいる、そういう者同士なわけだ。
お互いに惹かれ合って、付き合いだすわけだけど、その相手の惹かれた部分っていうのは、その部分が自分とそっくり同じだったからこそ、惹かれたんだと思う。
相手に自分を見出して、それに惹かれるというのは中二病的ナルシシズムでしかない。
そんな男女の関係が続くわけないし、ナルシシズムだからこそ、自分が嫌な自分の部分が相手にも同じようにあることに気づくはずだ。

つまり、二人がそのよい関係を続けたいのなら、変わるしかない。
でも、人というのはそれに気づけない。
なにより、人は変われない。
でも、変わらなければそれは続かない。
続かないことを無理に続けようとすれば、人はいつか壊れてしまう。
奥さんのクミコが疲れやストレスから徐々に壊れていく中、ふと他の男と寝てしまったことがきっかけとなって、不特定多数の男の体を求めるようになっていったのは、人として必然なんだろう。

クミコがそういう風になっていったその気持ちや衝動をイメージできない人は多いと思う。
でも、どんな人の中にもそういう気持ちや衝動はあって、何かのきっかけでそれが暴走しだすということは誰にも普通に起こりうることなんだよ。
クミコの気持ちや衝動が理解できないという人は、幸いなことに、その何かのきっかけがないから気づかないだけだ。

それは、第一部でクミコが岡田亨に言った、“あなたは疲れていても誰にもあたらないでしょう。あたっているのは私ばかりみたいな気がするんだけど、それはどうして?”というう言葉からみても明らかだ。
それを言ったクミコのように、仕事の疲れやその他ストレスで、自分が一番信頼して安心できる相手に身勝手にあたり散らすことは誰にでもあるはずだ。
でも、普通はあたり散らした人もあたり散らされた人も、それとは関係のない何か楽しいことでそれを忘れることが出来る。
でも、クミコはそれを忘れることが出来なかった。
だから、クミコはひょんなことから他の男と寝たことをきっかけに、不特定多数の男の体を求めるようになっていったんだし。
そんな風におかしくなった自分をなんとか止めてほしくて、自分を罰して欲しくて。
だからこそ、一番信頼していて安心できる旦那の岡田亨に淫らな電話をかけたのだ。

ただ、これは小説であって、現実の男と女ではないから。
そこには、クミコの兄である綿谷ノボルから受けた精神的暴力(?)が大きな原因となっていて。
その原因を取り除けば、クミコはまともなクミコに戻って、岡田亨とハッピーエンドというフィクションを描けるんだろうけどね(^^ゞ
(実際、第三部はそれに近い展開になる)

自分は、この『ねじまき鳥クロニクル』を読んでいた時、頭の中で、ビートルズのAcross the Universeと、ドン・ヘンリーのThe End of the Innocenceが繰り返し流れていた。
それこそ、第二部の途中からは、主人公の岡田亨が何か言うたんび、♪Nothing’s gonna change my world〜って歌っていたくらいだ(爆)

著者がこの小説に、個人に降りかかる理不尽な組織的な暴力みたいなことをテーマとして込めたらしいことは、なんとなーくわかる。
でも、自分としては、そんなことはどーでもよくって。
ていうか、岡田亨とクミコのこの話になんでその要素が入っているのだろう?と全然わからなかったんだけどw、とはいえ、そこは村上春樹。
たぶん、その要素を入れることで、村上春樹が心がけているという、読者が“平易で親しみやすい”ようにしているってことなのかな?、とも思った。
ただ、ウィキペディアに書いてあるのは、“平易で親しみやすい文章”だからなぁー。
ま、その暴力の話には戦争の話もからんでいるわけで、全然親しみやすくないじゃん!って話ではあるのだが(^^ゞ
ただ、著者としては、もろに男女の関係の、あるいは夫婦の危機の話としてしまって、ドロドロとした昔の文学になってしまうよりは、そっちの方がいいと考えたっていうのはあるんじゃない?
だって、『風の歌を聴け』や『1973年のピンボール』のあの文章を書いた人だよ。
子供心にも暗鬱だった70年代が終わろうとしているあの頃に当たり前だった、辛気臭くて大げさに深刻ぶった文学ばかりの中、ああいう小説を書くような人が、わざわざ60年代の文学や昔の昼のメロドラマの定番みたいなことをテーマにして書こうとは考えないと思うけどなぁー。


そういう意味で、この第二部のなんとも生温くやりきれない結末はすごく納得出来たし。
なによりよかったと思う。
だって、結局、岡田亨は最後まで、♪Nothing’s gonna change my world〜と叫ぶだけで、自分が変わらなければクミコは戻りたくても戻れないってことがわからなかったんだもん。
というか、岡田亨とクミコは別れた方が、お互い楽に生きることが出来ると思うのだ。
人というのは理想よりも、肩肘張らないで生きていく中で手に入れられる、言わば等身大の幸せを手に入れるためにいろいろ頑張ることの方が大事なんじゃないかな?

実は、この『ねじまき鳥クロニクル』の後、『1Q84』を読んでいるんだけど、それを読んでいても、つくづく思うのは、村上春樹の小説に出てくる主人公って、なんで必ず自分の近くにいる(いてくれる)自分と釣り合った相性のいい相手を振り切って、お互い不幸になるだけの相手を追うのだろう?ということだ。

いや。もちろん、この『ねじまき鳥クロニクル』の岡田亨が加納クレタとクレタ島に行って結ばれ、『1Q84』の天吾が千倉で安達クミと暮らすことになっちゃったら、小説として面白くもなんともないわけだけどさ(爆)

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2024年05月01日

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「訪れたもの、去ったもの」

あの子は行ったっきり帰ってこなかった。
どこか悲しいけれど、誰しもがある経験。

ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉の本作。
第1部に続いて奇妙な出来事が次々に起こり、岡田享の人生の歯車が狂っていく。

勝手に周りの様子がおかしくなってくように一見するけど、結果的に彼自身が引き起こしたところが怖いなぁ。

彼からは目に見えて分かる事と、彼自身が信じている事しか見えていない印象を受ける。
それはきっと社会の側が彼にそうなるよう仕向けたのかもしれないけれど、でもそれに彼は気づかないし、気付けない。

そして第2部での彼の葛藤は、私たちが生きるこの閉塞的な社会への意識的な対決や決別にも見て取れる。

〈第3部〉では新しい旅が始まるとのこと。
ただ、善意が負ける理由はないと思って読みたいな。 

余談だけど、読んでいて少し中弛みした印象なので星4

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2024年02月05日

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村上春樹作品はなぜかわからないけど、するすると読める。第二部も然りであったし、特に最後の方の市民プールのシーンは日本語の美しさのようなものを感じた。けど、何が言いたいのかはちょっとよくわからない。けどそこがいいのかも。

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2023年12月21日

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やっぱり好きです。
よく分からないけど、好き、でいいんでしょうね村上春樹さんの作品は(笑)

本当は舞台を見に行く前に読み終わりたかったのだけど、間に合わず。
やっと2部を読み終わりました。

村上さんの作品には井戸がよく出てくるけど、井戸の中、っていう設定がこの作品はいいです。
私も入ってみたくなる。

最後の、謎の男を追いかけるあたりからの色彩鮮やかな追い込み、一気に読んでました。

舞台で見たシーン、セリフがオーバーラップしながら、どんどん楽しみになってます。
にしても、2部と3部の間で1年か…当時はここで終わったのか。随分待つことになったんだなぁ。

まだ3部を購入出来てないので、早く手に入れようと思います。

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2023年11月30日

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なんでかわからないけど、自分も井戸に入って思考にふけりたくなった。

あっちの世界へ行くことはできなくても、何にも邪魔されず自分自身の思考を深めたり、空想にふける機会がほしいなぁなんて。

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2023年11月10日

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ネタバレ

物語が面白くなって来たところ。
前半はようやく空き地の井戸の中へ…第一部の後半で語られた戦争中の井戸とどんな関わりがあるのか、第三部が楽しみ。
後半の最後では、謎の電話の女がクミコだと明かされて驚いた。クレタだと思っていた…最後にプールで意識を失っている時に水がある井戸の中で聞いた馬の声は、戦時中の中国の井戸とつながっているのかな…

月の話が出てくるところとか、意識で交わるとか、通過するものの話とか、1Q84でも似たような話があったなあ

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2023年10月21日

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登場人物の行動に必然性を感じない。なぜ主人公は井戸に入ったのか、なぜ加納クレタは主人公と寝たのか、クレタ島に行こうと誘ったのか。しかしそれでもこの物語は村上春樹にしか書けない、凡庸の対極の世界観に満ちている。

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2023年09月07日

Posted by ブクログ

あっちとこっち。村上作品でよく出てくる構図。
最後になって謎が少しずつ明かされていく。第3部がどうなるか全く想像もつかない。楽しみです。それにしても岡田トオルは人んちに不法侵入しておきながら相手をボコボコにするところとかちょっとサイコパスだよ。

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2023年07月17日

Posted by ブクログ

なんだかよくわからないけど面白い。読み終えて考察サイトで確認すると更に楽しめる。ネタバレしないように考察サイトで確認しながら読んでいる。そのうち自分で考察できるようになるかな。

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2023年06月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ギターの男大丈夫?
猫戻ってきたから無双
電話の女の正体分かる
叔父さんの出店場所決める時ひたすら通行人眺める話ガイアの夜明けとかに出てきそう。
もうすぐシナモン出てくる。

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2023年05月13日

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1部に続き2部も一気に読んだ
没入すると、現実とそうでない世界のどこにいるのか現在地を見失った感覚に誘われる
分かりやすい形のある現象ではなく、もやもやとした、とりとめもない変化や辺りの空気感が、作中の登場人物だけでなく読書までも引き込んでいくような…
ストーリーを軸に、活字がまるで感覚に訴えるように響いてきます

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2022年10月19日

Posted by ブクログ

3巻本の第二部。失い、途方に暮れた主人公が、その解決のために四苦八苦し、また差し伸べられた手について考え、考え直しという、解を探し求める回になっています。困ったときに、人はどうするのか、どうしたら良いのか、その基幹的な部分について模索する今回。考えること、動くこと、人と話すこと、解決方法はいくつもあれど、それらを試した挙句、主人公はそこから出てくる解を選ばないという選択をします。そしてそれにより、突然全てが啓示的に、明示的に見えるという、今巻のラストが訪れます。ここからどうなるのかというよりも、どうするのか。やることは分かっている、その方法もある程度明瞭で、それゆえに小説の面白さが冷めてしまうのではないか。そこがどうなっていくのか、この著者でなければできない物語りを期待しながら、次巻に進みたいと思います。

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2021年10月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

現実との狭間のあやふやな世界が延々と続いた。

何か致命的な死角があるのは読んでいる自分ではないかと、あるいはそうかもしれない。

フラフラと行ったり来たりしながらも
よくある一般的な感覚を捉える描写が流石で、ストーリーはどうでもよくなる、、、

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2024年03月24日

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いろんな不思議なキャラクターが登場するのが面白い。
リンクが張り巡らされている。
中には、ちょっと都合がよすぎる、という展開もある。
ちょっと雑だな、と感じた部分もある。
ひとつひとつの部分が、からみあって意味を作り出している。
それを感じて読んでいくのが楽しい、と思った。

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2024年01月25日

Posted by ブクログ

長い。
すごい遠回りした気分。

すごい遠回りしたけど無駄なことは一つもなくて、全て必要だったって感じがする。

何かを見つけるとはたぶんこういうことなんだろうなと思った。

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2023年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

だんだん面白くなってきた。
これを読んでから寝ると、本当にそのまま夢に現れる。
電話の女の真相はそこまで驚かなかった。

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2023年04月02日

Posted by ブクログ

少しずつ物語が進んでいく。第一部は退屈な部分もあったが、第二部からだんだん面白くなってきた。話が抽象的なところがあり、わかるようでよくわからない。繰り返し読んだら変わるのかな?

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2022年12月27日

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ラストで光が少し見えて来るのが堪らなかった。
これからどう結末するのだろうか。
ついに第3巻へ。鳥刺し男編ときくだけでちょっとゾクっとくる。

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2022年06月28日

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ネタバレ

電話の女性が誰だったのか?が最後にわかったのがすっきりした。

村上春樹さんの話は何かが明確になることが少ないのでその部分に意外性を感じた。

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2022年06月19日

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村上春樹は感情ではなく気分の作家だと思う。感情という私の人生を主体的に決定する、少なくともそう思われている内発性ではなく、環境を取り込んだ気分を文章化する。異化効果を存分に活用して。そしてそういう雰囲気と気分が、実は人生の中で決定的な方向性を作っていて、そういう雰囲気とか気分の中で私たちは決定的に救われている、ということを言っている気がする。

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2022年06月10日

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面白かった。井戸についての描写は僕の頭にあまりにも鮮明に写った。その感覚質が伝わってくるかのようだった。ゆっくりとではあるが、物語が進んでいく。この先はどうなるんだろう? という物語において重要な要素(僕にはそう思える)が絶えることない。それは不思議で魅力的な主人公の周りの女性がいるからこそ、というか、それがあるから多少物語として遠回りをしたとしてもそれほど退屈せずに読めるのではないかなと思った。

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2022年06月02日

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 村上春樹にはまっていた大学生の頃にむさぼるように読んだ作品のひとつ。世界のネジをねじまき鳥がぐるぐると巻いているというような発想はおしゃれで、さすが村上さんと思わせられました。また、オシャレで軽妙でそれでいてユーモラスな雰囲気の中に、バイオレンスな描写などが加わり、エグみや深みのある作品なんだろうなと思います。ただ、『海辺のカフカ』なんかにも同じような印象を受けてしまうのですが、そのエグみや深みが物語の難解さと合間っていたり、期待していた作品の雰囲気と違いによって、個人的には村上春樹さんの作品の中ではそれほど好きな作品ではありませんでした。
 ここら辺は感性によって評価が別れるのかなと思いますが、私は初期の村上春樹さんの作品の方が好みだったり。でも、タイトルのくだりはバカおしゃれですよね。はい。

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2022年05月13日

Posted by ブクログ

「暗くて、冷たくて、狭い場所」
自分にとってもそんな場所が、小さい頃にはあったなあと、よくそんな感情をここで思い出させてくれたなと思った。近所の公園のグラウンドのベンチとか。
物語全体には乗れてない。再読したら変わるかな。

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2022年02月16日

Posted by ブクログ

1巻よりはグロテスクな表現も多くなく、独特な性体験も少なく、物語や登場人物の感情や表現力により意識を向けながらすいすいと読み進めることができた!

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2021年11月06日

Posted by ブクログ

イタ電の女、暗い部屋、クミコとの関係はなんとなく私の予想に近い気がする。そこにある「何か温かく美しく貴重なもの」は何なのか?
笠原メイは物語の中での役割を終えたのか?
加納クレタは新しい名前ないまま進むのか?岡田トオルに言った「残っていると危険」の危険はどんなことなのか?もう出てこないのか?マルタが服をクリーニングに出したのは何かの前触れか?
ギターを持った男の意味は?彼がかつてやった奇術の意味は?
本田さんの「水には気をつけた方がいい」の意味はまだよくわかっていない。間宮中尉と岡田トオルをあわせようとした本当の意味もわかっていない。間宮中尉は怪我をしているようだがもう一度トオルと会うのか?
宮脇さんの家が解体され井戸も埋められた。誰が買ったのか?戦争中住んでいた、戦犯の軍人というのは誰なのか?
トオルのアザと日蝕との関係は?
綿谷ノボルがどう絡んでくるのか?クミコの意識の暗い部屋(死角)との関係は?
猫のワタヤノボルはもうどうでもいいのか?
井戸の底でだんだん気が変になっていく描写がリアルでヤバい。作者自身が井戸の底で数日過ごしてみたのか?

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2021年11月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「明日になって何が起こるかは、誰にもわからないのだ。明後日のことなんて、もっとわからない。いや、そんなことを言いだせば今日の午後に何が起こるかだって見当もつかないのだ。」

「コツというのはね、まずあまり重要じゃないところから片づけていくことなんだよ。つまりAからZまで順番をつけようと思ったら、Aから始めるんじゃなくて、XYZのあたりから始めていくんだよ。」

「何か大事なことを決めようと思ったときはね、まず最初はどうでもいいようなところから始めた方がいい。誰が見てもわかる、誰が考えてもわかる本当に馬鹿みたいなところから始めるんだ。そしてその馬鹿みたいなところにたっぷりと時間をかけるんだ」

「時間をかけることを恐れてはいけないよ。たっぷりと何かに時間をかけることは、ある意味ではいちばん洗練されたかたちでの復讐なんだ」

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2021年10月04日

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