【感想・ネタバレ】おそろし 三島屋変調百物語事始のレビュー

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読んでからずいぶんたつ。宮部みゆき初体験であり、時代物とホラーにはまるきっかけとなった。

自身の辛い体験から心を閉ざし、江戸で袋物屋を営む叔父のもとに身を寄せたおちか。叔父の代わりに相手をした客から、不思議な体験談を聞く。
その後、訪れた客の不可思議な話を聞くことになり、おちか自身が抱える心の闇とも向き合っていく‥。

一筋縄では行かない、人の心、行い、すれ違う想い。基本的に怖いのだけど、深く、心に刺さる話ばかりだった。おちかも気の毒な身の上だけど、結果的に間違ってしまったことの描写にも容赦はない。そして、赦しにつながる出来事もあり、人っていいなあ、という気持ちにさせてくれる。

「凶宅」という話。このシリーズもたくさん刊行されて全て読んできたけど、今でもこの話がいちばん怖ろしかったと思っている。NHKでドラマ化されて波瑠が主演だったけど、この話はやっぱり怖かったなあ。

ちなみにこれを読もうと思ったきっかけは、新聞広告。もう忘れてしまったけど、とてもいい宣伝文句だった。大袈裟な煽り文句が苦手なので、(号泣!とか感動の嵐!とか)そうではない、静かだけど、心に訴えかけてくる感じだった。物語もその通りで、この本に出会えてほんとうに良かったと思っている。

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2024年02月23日

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再読だが、改めておちかの壮絶な経験に心が痛む。齢17歳にして、一番多感なお年頃にする経験にしては重すぎる。これから聞く「変わり物語」がおちかちゃんの心を解してくれることを願います。禍福は糾える縄の如しという言葉があるように、悪いことばかりではないでしょう。

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2023年12月06日

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実家でのある事件をきっかけに心を閉ざした17歳のおちかは、叔父である伊兵衛が営む三島屋で女中仕事をしながら過ごしていた。
ある日、伊兵衛の代わりに応対した来客から曼珠沙華に関わる不思議な話を聞くことになり……。シリーズ一作目→

宮部みゆき版百物語。一作目では5篇の怪談が語られている。
といっても、各話は繋がっていて、ラストには大きな仕掛けもあり、ミステリ好きな私もドキドキしながら読んだ。(まぁ、怪談なんで不思議な話は不思議なまま終わるんだけど)
おちかちゃんの過去をシリーズで引っ張るのかな、と思って→

いたので、一作目で全てが明かされてびっくりしたんだけど、そういう事じゃないんだろうな。これはシリーズ読まなきゃですよ!
いやぁ、久しぶりの宮部みゆき、やっぱり好きだぁぁぁ!!

尚、カドフェス2020の帯が付いておりますね。3年積んでました。熟成してるぅぅ(笑)


以下は、リアリタイムツイート

宮部みゆきさんの時代小説はぼんくら以来?
あ、「この世の春」以来か。
長く続いているシリーズだから楽しみ〜!!

1話目、読み終わる。
これは……夏に読むべきお話!ゾクリとする〜!!ああ宮部さーん!!
最後に救いがあるのがまた良い……良いんだよ……!

え?シリーズ9冊目まで出てるの?嬉すぎじゃない?(笑)

2話目読んだ……なんだこのべらぼうにゾクゾクする感じ……百物語だよ……これは宮部版怪談だよ……いやもう怖いよね(たのしい)(面白い)(こういう怖い話は大好物)

ああ……そうか、そうなのか。そういう考え方もあるんだよね。
「あるとき突然、見たこともないような形の不幸の雲がやってきて、わたしたち(中略)はただもう見とれているうちにずぶ濡れになって、雷に打たれて、何もかも打ち壊されてしまいました」(341ページ)

なるほどなぁ。

誰が悪い、何が悪い、自分が悪い、じゃないんだよな。
そうじゃない。そうじゃないんだよ。きっと。

読んだわ……なるほど。どうやってシリーズ化するのかな?と思っていたけど、ラストでゾワワッとなった。
そういうふうに進むわけね。ふむふむ。

こんなん次読みたくなるやつやーん!!(笑)

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2023年08月05日

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ネタバレ

タイトルに『事始』とある様に、何故この物語が始まったかの「始まり」の物語。
1つ1つ独立している話の様で、第5話の「家鳴り」に全て繋がって行く。細い糸で編まれた様な一冊で作者の構成力が光る。

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2023年04月01日

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おそろしい、でも怖いわけじゃない

辛い目にあい、自分の感情自分の存在を肯定出来なくなってしまったおちかさんが
預かり先となっている叔父のお店三島屋にて、人が話す奇妙な話を百物語として収集する
その聞き手を担うことで話は始まる

話をして話を聞いて荷が解けていく、取り残されてしまった人も登場人物
この時代の人情も優しく描かれていて良かったです
シリーズ物らしいので、次の作品もまたゆっくり読みたい

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2023年03月31日

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宮部みゆき先生の歴史小説大好きです。
心に傷がある少女が百物語の聞き手になることで、誰もが抱える心温まる傷や苦悩に向き合いながら、自分の心の傷に向き合い、少しずつ前を向いていく再生と成長の物語。宮部みゆき先生の描く江戸時代の情緒を感じるのがまた楽しい作品。

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2022年10月30日

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17歳の”おちか”がお店を訪れる人々の不思議な話を聞いていきます。不思議な話とはおばけや霊といった話だけど、どれも面白かった!そして、意外な最後の結末やおちかの変化なども面白く良かった\(^o^)/

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2022年10月10日

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ずっと避けてきた時代モノ。怖い話読みたさに、手を出した。

結果、ビックリするくらい、するする読めた!ほぼ一気読み。昔は今より、妖怪とかもののけとかいそうなので、話がすっと入ってきた。人ってなんか、哀しい

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2022年09月22日

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短編でありながら、大きな流れの連作である本。
誰しもが持つ心の陰。若い者の過ち、年寄りの懐の深さ。怪談話の底に流れる人情話に涙しました。
何度読んでも胸に沁みます。

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2022年09月20日

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今日、曼珠沙華を見て、自分が体験したかのように、「思い出した」。ぞくぞくぞくぞく。思い出した、んじゃなくて、本で読んだんだ、とわかるまで、3秒ぐらいなのかな。
これぞ読書の醍醐味。

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2022年09月19日

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ネタバレ

久々に宮部みゆき。このシリーズは何故かずっと手を付けずにほったらかしてしまってたが、面白いやない。なんで今まで読んでなかったのか?

時代小説かつ怪談、綺譚ものなのだが、人の情(人情というとちょっとイメージが違う)を扱った連作短編。とはいってもすべての物語につながりがあり、最初から読まないと話がつながらないので、長編と考えた方が良いか。

京極夏彦だったか「一番怖いのは人」という言葉があるが、まさにその怖さ…というか儚さ弱さが怪異を生むといったテーマ。おちかちゃん、こんなやっかいな人の気持ちばかりをこれから100も聞くことになるんだけど、大丈夫だろうか?カミーユのように壊れなければいいんだが…と余計な心配をしてしまう。

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2022年09月05日

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素晴らしい。
シリーズの大ファンになりました。
季節に合わせたお菓子や客人の着物の気かたや柄などすべてが鮮明に映るようできれいだった。そしてやっぱり宮部さんの人描写、心の書き方が上手い

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2023年02月06日

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ネタバレ

【2024年54冊目】
変調百物語――通常の百物語は人々が一堂に会して行うが、三島屋で行われているそれは、語り部がやってきて、話が済めば帰ってしまう、まさに変調の百物語だ。とある事情で三島屋に身を寄せている「おちか」は、叔父の伊兵衛の依頼でその百物語の聞き手となるのだが…。

外れなしの宮部みゆきさんの三島屋変調百物語シリーズ第一作目です。やはり外れなし!五つの連作短編集をドキドキしながら読みました。

章が進む度に主軸となる主人公のおちかの過去のあれそれも明らかになっていき、最終章の五章では過去話となっていたこれまでのお話が一つになりました。見事!

おちかの成長ぶりも良いですし、最終章で姿を見せたラスボスも良いですね。いつか彼の話を聞くことにもなりそうな気がします。

なんとシリーズは9作目まで出ているようで二作目以降を読むのが楽しみです。

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2024年03月14日

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長いシリーズになっているから、今から読み始めるのに抵抗があったが、なんのことはない。
この巻でちゃんと広げた風呂敷がとりあえず畳まれている(大団円がちゃんとある)。そして次巻以降を読む価値もある、と思わせる面白さもある。なので、とりあえず一巻だけ…で全然よいのでした。
どの話にも、語り手が「わざわざ三島屋に語りに来る」事情があって、それが怪談に語り手の後悔や恐怖心を乗っける仕掛けになっているから、ただの怪異短編集とは違う、新感覚の「ものがたり」として読める。

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2024年02月25日

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辛い経験をきっかけに心を閉ざしてしまった17才のおちかは、袋物屋「三島屋」の主人である叔父の元に身を寄せる。

叔父はおちかに三島屋を訪れる客から「変わり百物語」を聞くよう言い付ける。

三島屋を訪れる客達から辛く不思議な話を聞くうちに、おちかの心境にも変化が、、、。

 三島屋シリーズ第一弾。
一話『曼珠沙華』
第二話『凶宅』
第三話『邪恋』
第四話『魔鏡』
第五話『家鳴り』

 江戸時代を舞台にしたお話しなので、慣れるのに時間がかかりましたが、内容自体はとても面白かったです。あと、昭和の死語だと思ってた言葉が江戸時代からの言葉だったと知りビックリしました。《おきゃん》《おちゃっぴぃ》《こんこんちき》、、、知らない事がいっぱいあるなぁ。

☆おきゃん
活発な女性をさす言葉。
昔は男性にも使ってたらしいです。
感じで書くと「御侠」。任侠の侠。すごい意外な感じ。

☆おちゃっぴぃ
意味 
→お喋りで活発な女の子やその様。
 
語源
→遊郭で暇な遊女にお茶挽きをさせていた
 お茶曳き→おちゃっぴぃ
→暇な遊女はおしゃべりばかりしていて、
 しとやかさに欠ける事から上記の意味で使われるように。

☆こんこんちき
→狐のことらしいです。
 めっちゃバカにする言葉らしい。

こんこん憑きって事かと思ったら、そんな事はないらしい。

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2024年02月23日

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江戸の袋物屋で働く娘が、店に訪れる客から不思議な話を1話ずつ聞いていく、という形で進むホラー歴史小説。
ホラーといいつつ、ただ怖いという話ではなく、人の心の機微が丁寧に描かれていて、気づくとあらゆる人物に感情移入しながら読んでしまいました。

怪異譚としての肌触りは、創作怪談や都市伝説ホラーとはまた違った感覚。実話怪談を聞いた時のような、不気味さと「説明のつかなさ」がじわりと滲んでいるように思います。

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2024年02月17日

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心の闇、あやかし、どちらもおそろしい。
枠物語は枠でなく存在感あるメインストーリー。
ふくよかでこまやかな文章に、ええもん読んでる気分になれます。

事情あり他者と接したぁあらへんおちかに叔父の染物屋三島屋伊兵衛は、松田屋藤兵衛と曼珠沙華のできごとののち、変わり百物語を集めたいと言い出し訪ねてくる人々から怪談話を聞き出すよう命じる(おちかのリハビリ目的でしょう)。
心閉ざすおちかが他者の怖い話を聞くうち、なんやしらんけどいつの間にかタフになってもうてて怪談の方を救う。
メフィスト的なキャラが登場、おちかのライバルとなる?

曼珠沙華:曼珠沙華の影になにが見える?
凶宅:安藤坂の屋敷。おたかが語る。
邪恋:おちかの事情、あまり引っ張らず早くも明かされる。
魔鏡:お福と、超絶美女の姉お彩と、美形の兄市太郎。
家鳴り:兄の喜一が来る。安藤坂の屋敷ふたたび。対峙することになる。これまでに話を聞いたことにも意味があり「おちか講」結成。今度はおちかが怪談を救う番だ。

■メモ

おちか。三島屋伊兵衛(叔父、染物屋)。お民(伊兵衛の妻)。おしま(女中頭)。八十助(使用人)。喜一(兄)。松太郎(微妙な位置づけ)。良介(婚約者だった)。松田屋藤兵衛。おたか。安藤坂の屋敷。清太郎(草履問屋越後屋の跡取り)。お福。お彩(石倉屋の娘)。市太郎(石倉屋の息子)。石倉屋鉄五郎。おかね(鉄五郎の妻)。宗助(石倉屋の奉公人)。清六(錠前職人)。お吉(市太郎の妻)。春吉(おたかの弟)。家守。

世の中には、恐ろしいことも割り切れないことも、たんとある。答えの出ないこともあれば、出口の見つからないこともある。(p.193)

病というより、呪いみたいなものでございます(p.292)

ひとつひとつの話は、忘れられてゆく。(p.460)

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2024年01月27日

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宮部みゆきさんのホラー時代小説
すでに8巻まで出版済みの三島屋シリーズ
初めて、「事始」の1巻を読んだ。

怪異を描いているけれど、関係する人々の心情、
事情を深いところまで、掘って掘って、掘り下げて描く。
人間の気持ちそのものが怪異なのか!

宮部みゆきさんの文章は読みやすくて奥深く、そして美しい
400ページ超、あっという間だった。

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2024年01月15日

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宮部みゆきは単なるミステリ作家ではない。当代きっての天才作家だ。どんなジャンルでも質が高くて面白い。その中でも時代物のファンは割と多いのではないだろうか。
私は特に「ぼんくら」シリーズが好きだ。ミステリと人情、江戸の庶民の暮らしを生き生きと描いた細かい描写。かなり江戸文化についても研究しているのだなと感じる。
今回の作品は「三島屋変調百物語」シリーズの第一作である。相変わらず江戸時代の空気感が伝わる精緻な描写は「ぼんくら」シリーズと同じだが、本シリーズの最大の特徴はこれが怪談という事だ。宮部みゆき自身が「怪談を書きたかった」と言っており、また百物語の体裁をとっていることから作者の並々ならぬ意気込みを感じる。
本作では「亡者」とか「怨念」といったスピリチュアルな表現がたくさん出てくるし、物語の重要な部分にもなっている。これはこの作品が怪談だからではない。当時の江戸時代の人々にとってはこのスピリチュアルな概念や現象が当たり前であり常識であった。当時の空気感や人々の思考を忠実に再現しようとすれば何の違和感もなく、それがまたこの作品の恐ろしさや面白さを高めている。
本当にこのシリーズが99話まで続くのかは分からないが、宮部みゆきのライフワークでもあるので次回作も楽しみにしている。

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2023年12月20日

購入済み

さすが宮部みゆきさんの作品。

久々の宮部みゆきだったのですが、予測のつかない展開、謎めいて魅力的なキャラクター、正確な時代考証ながらわかりやすい語り口、とても面白い作品でした。読み終わって知ったのですが、5巻まである続きものだったんですね!もちろん一冊目だけで十二分に楽しめますが、5巻まで読んだらどんな展開が待ち受けているかも気になるところです。

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2023年10月14日

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この作家さんの作品は好きなのと嫌いなのがあって、これは間違いなく好きな方。あるある、普通に生きてたらそんな他人への妬みやら憧れやらだらけ。でもそれが膨らみすぎると、人の生き死ににまで発展してしまうような登場人物みたいなことになる。だからものすごく共感できた。主人公の女の子が少しずつ強くなる様子がとても小気味良かった。

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2023年10月08日

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宮部みゆきである。
作家名は知っているけど、全然読んでない人シリーズのひとりであった。
タイトルが面白そうなんで手に取ったのが、たまたま宮部みゆきだったのだけど、これシリーズものなのね。
読んじゃうじゃん。
面白かったし。

川崎宿の旅籠の娘おちかは、とある事情から江戸で袋物屋「三島屋」を営む叔父夫妻の元へ行儀見習いとして身を寄せている。
そこで、叔父から江戸中の不思議な話を聞くように言われる…。

ざっくりあらすじ。
つまりは百物語をするわけですが、短編でつないでいきながら、一冊で一つの物語にもなるパターン。
しゃばげとは違う切り口で面白い。

次も読もう。

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2023年01月02日

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ページ数もあり 読み終わるのに時間がかかるかなと思いながら読み始め。
1話1話結末が知りたくなり
気がつけば徹夜でラストまで読んでしまいました。
おそろしや〜

曼珠沙華が印象に残り 最後の藤兵衛の にこやかな音声で「ああ、兄さん」「どこにいるのかと思ったよ」というシーン 涙が出てきました。

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2022年12月23日

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宮部さんの時代小説好きです。
ただ怪談系はそもそも好きではなかったので、
こちらの作品(シリーズ)は敬遠してました。
ところが、読んでみたら流石でした。
最後まで楽しんで読めました!お話が面白く、文章も好みなのかも。
次作も読みます。

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2022年12月04日

Posted by ブクログ

ちょっとしたきっかけで不幸な事件に巻き込まれてしまい、その屈託を抱えて生きている市井の人々がたくさんいる。誰にも話せずに蓄積した想いを、変わった趣向の百物語という形で吐き出させることによって解放することを目指すような内容でした。
幾つもの物語の関係者が最後に力を合わせて大きな力に対抗する構成は読み応えがありました。
ここまでしっかりとした構成で一冊を書き終えた作品が、シリーズとしてどのような進化を見せるのか、次作以降が楽しみです。

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2022年10月21日

Posted by ブクログ

やっぱり宮部みゆきさんは面白い!と思わせてもらえた。キャラがいい。百物語系の話なので結構な人数の登場人物がいるにも関わらず、「あれ?この人なんだっけ?」とならないところが特にすごい。藤吉さんと宗助さんカッコいい…。続きが気になるので読もうと思います。

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2022年09月18日

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百物語なりに身の毛もよだつおそろしさはあるものの、そのおそろしさをも上回る哀しみ、切なさに圧倒されました。
最後は冒険ファンタジーみたいで、物語はまだまだこれからだよと言われているような終わり方に、身震いと、これからの物語への期待が高まりました。

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2022年08月27日

Posted by ブクログ

三島屋シリーズの第一弾。
黒白の間という部屋で聞き手のおちかが客人の話し手から怪談話を聞くと言った内容でした。
怪談話と言っても実際に話し手が経験した話で、ホラー的な怖さはないですが人間の醜さというか弱さというか違う意味では怖いと思いました。
最後の方はファンタジーのような展開になっていき、別々の話が合わさっていくんですが、ちょっと強引に感じてしまいました。

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2023年12月25日

Posted by ブクログ

どの話も序盤は比較的気持ちが乗らないかも、、と思いきや中盤からどんどんひきこまれ、先が気になり一気に読む、の繰り返しだった。
2作目以降も読んでみよう!
1冊を通して読後感がとても良かった。

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2023年11月28日

Posted by ブクログ

読み出しはなかなか手が進まず。
途中から段々と面白くなってきた。
あまり主人公に共感ができなかった。

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2023年10月27日

H

購入済み

ちょっと

面白いことは、面白いのですが、私には、おちかの感覚・考え方が、すんなりと入らず、読み進める際に、立ち止まるようになりました。その為か、これまでの宮部みゆきさんの作品と比較して、☆3つとしました。

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2023年10月16日

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宮部さんの現代ものはあらかた読み終わり、残るは時代小説だけに。とはいえ、とんでもない著作がありますけども……。

宮部さんの本を読む度に感じるのが、「なんて語る力が強いんだろう」ということ。
物語で扱われるテーマは決して身近なものとはいえず、文量もずっしりとあるのに、いつしかぐいぐいと引き込まれてゆく。だからこそ何度も、宮部さんの本を手に取ってしまうのだと思います。
そんな宮部さんの「語る力」と、「百物語の聞き手」はまさにぴったりの要素ではないでしょうか。
最初に収められた「曼珠沙華」はふむふむと読み進めていたのに、続く「凶宅」では背筋がゾゾゾ……。終わってみればこれが最後の舞台にもなっていますから、それだけ気合が入っていたのかもしれません。

そして聞き手である「おちか」の成長ぶりといったら!
ある惨劇から心を閉ざしていたおちか。最終章ではなんとも頼もしく、その凛とした姿に惚れ惚れしてしまいました。

私自身怖い話があまり得意ではなく、そういった理由でこのシリーズも避けていたのですが。
怖いといっても「人間が怖い」系ですし、何よりそれ以上に描こうとしているのは、起こったことをどう解釈するか/どう許すか、という我々生きている人間に共通する命題だったのではないかなと思います。
これらの出来事を受けて一回りもニ回りも人間として大きくなったおちか。そして某お面屋さんそっくりなお屋敷の家守はまた登場するのか……?
今後のシリーズでの新たな活躍が楽しみです。

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2023年09月27日

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