感情タグBEST3
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著者は本来この王獣編で終わりのつもりだったらしいです。長い話が無理な方はこの2巻まで読んでみてもいいと思います。
ファンタジーの世界の話ですが、内容は大人も子供も楽しめる、それぞれの年齢で違う楽しみ方ができる本でした。
人間の醜さに立ち向かう女性エリンの人生の生き様に深く心に刺さるものがありました。静かにひたむきにそして力強く生きるエリン。
過去の悲しい辛い経験で時に悩まされるエリンですが、それを乗り越えようとして生きる姿に感動しました。
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一貫して、獣はそして人はどう在るべきか、一つの考え方を示してくれる。そのメッセージを、これ程魅力的なストーリーに乗せられる作者にただ脱帽です。
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1巻を読んでからずいぶん空いてしまったけど、漫画で空白を取り返したから無問題。いとけない少年・少女(今回の場合は少女)が、その純真さゆえ、望まない大きな権力争いに飲み込まれていくという結構は、著者の手にかかるとやっぱり天下一品。ここで一旦閉じた物語が、更に広がっていく事実ももう知っているし、そちらも当然読みたい訳だけど、今はとりあえずの余韻に浸りたい。
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面白かった〜!!!!
すっかりエリンが大人になっていたけれどまだまだ自分の感情とやるべき事の折り合いをつけられていない感じが成長過程で良かった
ダミヤやっぱりよくない ああいう男は絶対裏切るんだ
イアルはとてもかっこよかった 信念のある男性はかっこいいと常々思うけれどイアルのそれは信念と呼んでいいのか 与えられたものを信念と呼ぶのを躊躇ってしまいます
多くのものを失いながら リランのことはわがままを通してきたエリンだけれどその不器用さは現代で言うアダルトチルドレン的なものに当てはまるのだろうか、と考えた
両親を失い 育ての親の最期もわからず 獣と暮らしていくエリンが変に大人びて見える描写があるのはそういうことなのかなあと思います
エリンにはエサルやユーヤンもいて一人では無い けれど人格の形成に一番あるべきだった実の両親はいない
ただエリンが獣の気持ちを考えられる優しい子であるのはジョウンがいてくれたからなのだろうなと思います
面白かったな〜
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獣の奏者2。
外伝を含め全5巻の昨日だが、後書きによると、当初は2巻で完結の予定だったとのこと。
とても面白く、けっこう分厚い本だけれど、1日で読んでしまった。続きが気になる終わる方だったので、続編も出版されて良かった!
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すごく良かった。
やっぱり上橋菜穂子さんの紡ぐ物語や考え方が震えるほど好きだな。
生きとし生けるものへの深い愛情を持ちながら、考え抜いた末に感じた世界への諦念や無力感も持ち合わせていて、でもそれでも優しい世界を信じたいというような。
物語の展開も巧妙ですごく面白い。
遠い過去の異国の物語なのに、現実とリンクする部分がたくさんあって、むしろ物語だからこそすっと心に入ってくる。
こんな風に世界を捉えて言葉を紡いでいる大人がいるというだけで、私は救われた。
ファンタジー要素があるから、読みながら子どもの頃のワクワクした気持ちも思い出させてくれる。
ずっと側に置いておきたいと感じる物語。
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闘蛇編から早く次が読みたくて(闘蛇編、いいとこで終わってるから!)即買いしてきた。
前巻より深みが増し、スケールが壮大!
エリンは、ただただ素直に知りたいことを追求する少女で、その努力がリランとの絆を深めたわけだけれど、この巻ではエリンの知識がいかに危険なものであるか、エリン自身が気づき、迷い、誓う。
自分の力が利用されないためにはどうすればいいのか?
エリンが人として成長していく巻だと思う。
リランに笛を吹くシーンは胸が痛んだ。
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イアルとエリンが遂に出会った巻…!
とはいえ、本題は過去の過ちと再び起こりうる災いのお話だと思います。
自然のままにリランを育てた結果、美しく空に翔けることが出来るようになったリラン。当然、利用する人も出てきます。己の欲の為に獣を利用する者たち。もし自分がエリンのように奏者の技が使えたとしても戦いの為には使いたくないですが、もしポケモンの世界のように戦うことが公認されていて、獣自身もそれを求めていたら…?利害の一致と看做して"悪"では無くなるのかもしれない。まあ、実際に殺戮の現場を見たらそんな気持ちは無くなると思いますけどね…(笑)
ダミヤ側の気持ちも分からなくは無いですけど、エリンを応援する側としては汚く、狡猾で憎く感じてしまいました。
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2.3日で一気読みしてしまった。人間の過ちは繰り返させると言われるが、そのサイクルを壮大なスケールのストーリーで感じることができた。
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やばい、面白い。
第一巻の闘蛇編で謎だった部分が次々と明らかになり、絶対に人に慣れないとされる王獣を懸命に世話するエリン。するとエリンは細かい観察の結果、王獣リランと簡単なコミュニケーションが取れるようになります。
そのことが後々、エリンを戦争の舞台に引きずり出すことにつながって行きます。
ラストは必ずしもハッピーな展開ではないけれど、最後のエリンとリランの関係にはグッとくるものがありました。
一巻と二巻だけで濃密すぎて今後の展開はいかに!オススメです♪
三巻に続く。
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シリーズ2作目。
あとがきを見ると、著者はこの2作で終わりのつもりで書いたもよう。その後3作目と4作目が出るに至った経緯についても書かれている。確かに、これで終わりだともっともっと続きを知りたくなる。それくらい夢中になれるシリーズ。
2作目は、王獣と意思疎通するために竪琴が使えるのではとエリンが気付き実行したところから、学舎を卒業し教導師として働きながら「操者ノ技」の使い手としての存在が真王たちに知られ、王宮に呼び寄せられ大公とのいざこざに巻き込まれながらもギリギリのところでリランに助けられて生き延びるところまで。
まとめようとするとこの一冊ですごく時がたち色々なことが起きていることが分かる。テンポ感が良く話がどんどん進むため、飽きたりする暇もない。一気に読んだ。
真王の祖先や霧の民の秘密や、なぜ王獣規範が存在しているかの種明かしが最後の方でやっと明らかにされる。そこでパズルのピースがぴたりとはまる感じがして納得感がある。
Posted by ブクログ
決して人に馴らしてはいけない獣と心を通わせることに成功してしまったエリンは、彼女の意志によらず、政治的な思惑に飲み込まれてしまう。
ただの少女が成長していく物語というだけでなく、この話はファンタジーでありながら、物語の中で人々がリアルに生きている様子がわかる。人間の醜い部分も、政治の汚い部分も、誤魔化さず描かれているところがとても好き。
Posted by ブクログ
王獣編はドキドキ、ワクワクというファンタジーではなく、とっても切ないストーリーでした。王獣、闘蛇は王とのかかわりが多いので、政治がらみのいやらしい部分もあり、それにエリンが巻き込まれて・・・。
自然と生き物と共生しているエリンを人間の黒い部分が苦しめます。そして王の盾として生きるイアルの運命。この二人は別々の道を歩いているが同じように少しずつ成長していっているのが分かり、最後のほうになるにつれてハラハラしてきます。
欲は時に人間を悪い方向に向かせます。この作品はファンタジーだけれど、大人も考えさせられる、現実に通じるものを感じました。
Posted by ブクログ
2022.09.11
再読。
ファンタジーはほとんど読まないこの本以来読んでいないが、面白かった記憶があり再読。やっぱりいい!
ファンタジーならではの世界観ですが、その中に生物と人間の関わり、親子の関係、政治といった現実の要素が多々あり、単なる闘いでは終わらない物語を感じました。2回目のせいか、以前は世界観や名前が分からず見返すことが多かったですが、今回はさくさく読み進められ、泣けるポイントも多かった気がします。(エリンとエサルの名前はもう少し違いがあるように変えて欲しい!)
悪者はすぐに分かりますがそこがメインではなく、戒めで規律を重んじる世界で、自分だけでなく周りも巻き込むかもしれない恐怖の中、自分がどうしたいか、どんな世界にしていきたいかを過去や周りの考えに捉われることなくエリン自身が考え行く姿にグッときます。
2011.01.09
Posted by ブクログ
講談社のハードカバーで読んだが挿絵はなく、扉の絵のみあった。しかし表裏表紙の絵はあった。
エリンが矢にいられ、リランに咥えられて去る場面であった。
4巻が一番泣けます。
アニメ「獣の奏者 エリン」を見てから読むと、
イメージしやすく読みやすいです。
また、多くの図書館では、
こちらの版が多いと思われます。
https://www.amazon.co.jp/獣の奏者-完結セット-全5巻-上橋-菜穂子/dp/406939270X/ref=pd_aw_sbs_5?_encoding=UTF8&pd_rd_i=406939270X&pd_rd_r=ff93e70b-171d-4387-ae33-7a45fc1e0a1d&pd_rd_w=dJALm&pd_rd_wg=oY5Zq&pf_rd_p=2eb5268e-6ff8-4b13-8822-fcfaa9eea37e&pf_rd_r=4PRM5QYV2EW0P58GA21F&psc=1&refRID=SG3VZXJQR5TWTQJ0HHFC
最終章の4巻が泣けます。
Posted by ブクログ
自分が思うファンタジーは、明るくてドキドキワクワクする物語。このシリーズは、テーマが重くて読むのを少し躊躇ってしまう作品ですが、数ページ読むと、先の展開が非常に気になって読まずにはいられない、不思議な魅力を持った異世界ファンタジーです❗
王獣や闘蛇という現実には存在しない生き物を登場させながらも、リアルな描写は読者に何かを感じさせる大人向けの作品となっています♫
読書の楽しさを改めて教えてくれる素敵な一冊です❗
Posted by ブクログ
主人公のエリンは、今までの環境から新たに入学した学舎での生活が始まります。今までの環境が特殊だったことも背景にあり、普通の生徒の生活からは違った運命を迎えます。そこで出会った王獣の子供の傷を癒すことから、今までの禁や常識を飛び越えて一気に新たな世界を切り開きます。その能力から強い力をも手に入れたことから、意に関わらずそれを利用しようとするものに巻き込まれていきます。その中で段々見えてくる物語の背景。なぜこの世界の決まりごとがこのようになっているのか。単純な善悪だけではない世の中の理のことは、現実世界にも通じる人間というものについて考えさせられるものがありました。
本来2巻で終わる予定だった、言えば下巻にあたります。前巻とは打って変わって物語が大きく進み、それもジェットコースターのように激しく転回します。1冊の中にこれだけの世界を入れ込んで、読者の心も引き込む。とても内容の濃い体験が出来ました。
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リランがエリンを襲ってしまった場面から、話の展開がどんどん進んでおもしろかった、、
人間の過去の過ちを止めることが、エリンならできる気がした
シュナンとセィミヤ、エリンとイアルの関係が1巻のときからまた進んでいたのも良かった、、
Posted by ブクログ
番外編「刹那」を読んだら
改めて最初から読み返したくなり13年ぶりに再読。
13年前に読んだ時、評価をしただけで
感想を書いていなかった理由は明らかだ。
この物語の感想を一言で片付けるのはすごく難しい。
エリンと王獣リランが竪琴によってその距離を縮めていく、その過程を中心に、
真王ハルミヤやその孫であるセィミヤの
王であることの苦悩や、太公との確執、
エリンとエサルの関係、
そしてエリンとイアルの運命的な出会いなどなど、他にもいろいろな要素が絡まり合い、
ひっきりなしに感情が揺さぶられた。
王獣によって抑止された世界は
今でいうと核爆弾を持つ国、ということになるのか?
その采配が、たったひとりの少女に委ねられるなんて
あまりに過酷だ。
この先真王となったセィミヤと太公の息子シュナンが
どうなるのかも興味津々。
次作も読んでるのに、内容全然忘れてる!
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母を無くしてしまったエリン。
ジョウンおじさんに育ててもらったものの、王獣との暮らしが始まり、戦いに巻き込まれていく。
実は、ほんらいこの2冊で終わっていたらしい。
しかし、アニメがスタートし、続編を望む声が多く、作者も力が沸いてきたようだ。
確かに、これで終わってしまったら中途半端すぎる。
Posted by ブクログ
圧倒的な世界観。あっそういえばファンタジーだったっけ?と思わず架空の世界が書かれていることを忘れてしまうような、緻密で説得力のある描写。
面白い物語の中に数々の伏線が張り巡らされ、無駄なものは一切ない。
通常人と通じ合わない獣とコミュニケーションとる少女。
自然に反するような決まりがなぜあるのか。
獣が戦に使役されてきた経緯。
政治的な思惑が渦巻く中で、その思いと離れて自然と共に生きたいと望む少女はナウシカのようだし(蟲の使役、力の強さもそう)、
王獣と闘蛇の圧倒的な力は、ブレイブ・ストーリーの幻界の王国?にある扉を開くと現れてしまう圧倒的な力を想起させる。
政治、獣の使役、ミステリー的要素は十二国記にも通じる。
この完璧な物語を解体して、再構成したというアニメ作品、続編の「探求編」「完結編」も俄然楽しみになってきた。
Posted by ブクログ
エリンとリランの絆の深さに最後感動した。
とにかくただのファンタジーではない。
政治的陰謀も絡み、冒険物語でもあり、エリンの教師としての迷いのシーンにあるような1人の少女の成長物語でもあり。
子供相手というより大人向けファンタジー。
ジョウン、前作からフラグ立ってたけどやっぱサヨナラで悲しかった。。
Posted by ブクログ
獣と人の交流よりも、人のもつ業の深さ、卑しさ、醜さが強調されているように感じる。ただ、人の歴史はそういうもので常に守られてきたことは事実。大切なのはそれを受け入れ、そんなものに縛られぬ未来を築くことではないだろうか。とはいえ、本作品の根底にあるのは人と交わることなき獣と、少女の触れあい。とりあえず読め、面白いから。
Posted by ブクログ
もし、自分1人だけが最強の力を持った獣を自由に操れるとしたら、その力をどう使うだろう。 獣と共に人に仕えるのか、その力で他を従えさせるのか・・・。 それとも、その力を誰も使えないよう、封印すべく身を隠すのか・・・。 やはり、持ってる力は使ってみたくなるから、何らかの形で行使するんだろうな〜。 誰もが知ることとなった王獣を操れるエリンの術は、戦いの道具となっていくんだろうか。上橋さんは、どう描くのだろう。とっても楽しみ・・・。(o^^o)v