【感想・ネタバレ】翼がなくてものレビュー

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Posted by ブクログ

感動した。読み終わったあと、爽快感と切なさとで胸が熱くなった。

日本代表を目指す陸上200メートルの選手沙良は、幼なじみの泰輔の運転する車に轢かれて左足を切断した。加害者の泰輔本人や母親から賠償も謝罪すらなく、一時は絶望し生きる希望を失った沙良。
そんな時、加害者の泰輔が自宅の部屋で刺殺死体で発見される。

警察からは泰輔を恨む理由のある関係者として疑いを持たれる中、沙良は義足で走るパラアスリートのことを知り、自分もパラアスリートとして陸上に復帰することを決意する。
そこからの沙良が本当にすごい。
たった一人で競技用義足を製作する技術者を見つけ出し、次はその義足の限界を悟ると世界的権威のもとへ義足製作とコーチングの打診にまで行ってしまう。無謀と言えば無謀。でも、沙良のひたむきさと情熱には感嘆し涙がでた。
そこから沙良はどんどんストイックに日本のトップパラアスリートへと上り詰めていく。

何が彼女をそこまで頑張らせるのか…
そこの答えは終盤に明かされた。その真実にまた涙。
こんな悲しい事故が起こる前に泰輔を助けることはできなかったのか。

さすがは中山七里先生。ただのパラアスリート誕生物語ではないところが、さらに感動を深くする。
御子柴弁護士、今回も悪かっこよかった!

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2023年10月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あっという間に読めた。最初から最後まで突き抜けた感じ。

中山七里さん初読。

フォロワーさんのうち2人がこの作家作品の感想を書いていて知った。

この作家の取材の緻密さもさることながら、主人公沙良が事故で片足を失い、復活を遂げていくまでの内面描写が直截的に伝わってきた。

良かった。凄い。

この作家、また読んでみたいと思う。

ありがとうございました。

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2021年12月26日

購入済み

曰くつきの人工の翼

あとに戻れない。
前に進むしかない。
だから、出会いはチャンスと捉え
逃さないように必死になる。しがみつく。
そして周りを巻き込んでいく。
彼はこれからも見ていてくれるだろう
まだスタートラインに立ったばかりだから。

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2021年04月10日

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好きな人を傷つけてしまった思いの表現の仕方がこうも切ないのか…と。
ラストにもう少し、傷つけられてしまった側の心が見えたら、もっと深く感じられたかな、と思うけど良かった。

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2021年02月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ちょっと甘めの星5つで。

陸上200メートルのアスリートだった紗良。世界が見えてきた時に、交通事故で左足を切断。加害者は幼なじみの男だった。憎しみと絶望感のなか、この男が殺害される。当然紗良一家は警察に疑われるが…


解説に大矢さんが、

障害者を扱った小説にありがちな「頑張る人の感動小説」では決してない

と書かれていたが、その言葉にグッときた。

ミステリーとしては単調でやっぱりなという感はあるが、紗良の努力と気迫に気圧される。

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2020年06月14日

Posted by ブクログ

これほど被害者の存在感がないミステリーもないと思うけど、パラスポーツを扱った作品としては面白かった。パラアスリートはある意味サイボーグ。道具の良し悪しで勝敗が決ししまう側面もあるけど、それを駆動するのはやっぱり人なんだよね。

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2020年03月28日

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一ノ瀬沙良は、西端化成陸上部に所属する陸上200mのスプリンター。
しかし、ある日、大きな悲劇が彼女を襲う。
かつての幼馴染みの相楽泰輔の運転する車にはねられ、何と左足(膝下)を切断することに...

スプリンターにとって、足がどんなに大切なものか...
沙良は、悲嘆にくれる日々を送るが、ある日、加害者の泰輔が、何者かに刺殺される事件が発生する。
一体誰が、何のために?

やがて、沙良は、障害者スポーツの世界を知ることにより、走りに特化した義足をまとい、新たなスタートを切ることに。

一見、障害を乗り越える苦難の物語と思いきや、しっかり『ミステリー』になっているところが、さすが中山七里氏の作品ですね。
最後のどんでん返しも健在です。
まさか、あの人が、真犯人とは!

御子柴弁護士や犬養刑事など、他の作品のお馴染みの面々が登場するのも、嬉しい限りです。

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2020年02月20日

Posted by ブクログ

こんなのも書けるのか、中山七里さん!!
スポーツ、サスペンス、御子柴弁護士に犬養刑事!

走りたくなる話。
多分、もっと、爽やかな話にもできたと思うのに、そこに事件を絡めていくっていうのがなんとも愉しめる。

今後のさらちゃんに期待!

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2024年02月07日

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陸上200mでオリンピックを狙える位置にある女性アスリートに起こった悲劇。交通事故により、膝下を切断せざるを得なかったアスリートがパラリンピックに出ようとと葛藤する姿を描いた作品。
犬養刑事や御子柴弁護士、御厨検視官などオールスターの名前本出てきて、中山ファンにとっては興味倍増。
最後はほろっとさせるオチで、読後感も最高!
良い作品に巡り会えて良かった!

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2023年06月23日

Posted by ブクログ

犬養刑事出てる!
御子柴弁護士出てる!
これで、面白くない訳がない!

翼…なくても…ってなってるけど、今もあるんとちゃうかな。
確かに、凄い事故して、翼がなくなったように見えたけど。
また、違った翼を手に入れたというか、そういう物理的なものやない気がする。
その翼を使える人は限られているのかもしれんけど、彼女は使えた!
でも、使えるようになったのは、ある人の手紙かも…

確かに、そんなの謝って済むことやないしな…
でも、これはこれでツラい(T . T)

御子柴さん、困った時は、彼女をよろしく〜

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2023年02月01日

Posted by ブクログ

ミステリーというより、障害者スポーツを通した、主人公のスポ根の物語(笑)
スポーツもののベタな展開には弱いんです。
わかっていても、最後、熱いものがこみ上げます。
さらに、本作は犬養刑事Vs御子柴弁護士。これまた面白い。

陸上200Mでオリンピックを狙っていたアスリートの沙良は、幼馴染の泰輔の運転する車に轢かれ、左足を切断。オリンピックへの道が絶たれます。
しかし、泰輔は謝罪もないまま、何者かに殺害されてしまいます。
犯人は沙良?
沙良の家族?

目標を失った沙良ですが、パラリンピックに出場する目標を見つけ、レース用の義足を発注し、トレーニングを開始します。
義足の費用はどこから?

泰輔には生命保険金が掛けられていて、その管理人が御子柴。
まさか、御子柴が?

という展開ですが、本作はその謎解きがメインではありません。
障害者スポーツの実態。
義足ランナーとしての再起。ライバルの出現。挫折。そして、アスリートの沙良の勝利への執念。
この辺は、解説にもコメントありましたが、「さよならドビュッシー」と同じような展開。

泰輔の死の真相はトリックは別として、おおよそ途中からわかります(笑)

沙良のアスリートとしての力強い生き方に心打たれます。
ラストシーンはぐっとこみ上げるものがあります。

とってもお勧め!

犬養刑事、御子柴弁護士の性格を理解してる状態で読んだほうがより良いと思うので、それぞれのシリーズを先に一度は読んでおくのが良いでしょう!

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2023年01月14日

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ネタバレ

陸上競技のアスリートであった主人公が悲しい事故で片脚を失ってしまったけれど、障がい者として競技を続けていくお話し。加害者である幼馴染が亡くなった事件の真相は切ないものだった。
翼がなくてもひたむきに頑張る姿が良かった。理不尽な事故だったけれど、主人公のお父さんがかけた言葉が素敵だった。昏い感情に負けてはいけない。

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2022年10月03日

Posted by ブクログ

例によって、これをミステリと言って良いのか...(^ ^;

将来を嘱望された200m走のランナーが、
交通事故で左足切断の憂き目に遭う。
事故を起こした犯人は、主人公の隣家に住む
幼なじみの引きこもり青年。

走ることができなくなった主人公は、
当然隣人を恨むが、今度はその隣人が
他殺体で発見され...という、
序盤でもうお腹いっぱいな感じの怒濤の展開(^ ^;

捜査に当たる刑事も、加害者件被害者につく弁護士も、
七里作品ではお馴染みのあのメンバーたち(^ ^
...という辺りは「ミステリ成分」多めだが、
本作はそれだけではない。

片足を失った主人公が、パラスポーツと出会い、
成長していく姿が、もう一つの柱となっている。
こちらはど真ん中青春スポ根現代&国際版、って感じ(^ ^
ちょっとマンガっぽいと言うか、民放ドラマっぽいのかな(^ ^

二つの要素が並行して、絡まり合いながら進み、
最期は青春ものの勝利(?)で終わる感じ。
ミステリの解決としては、スッキリしないかも。
でもそれはそれで、「お馴染みのメンバー」の
意外な発展も期待できたりして?
...みたいな楽しみもあり(^ ^

一冊で二つのストーリーを楽しめる、お得な本です(^ ^

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2021年08月17日

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オリンピックを狙う沙良は交通事故で片足切断の大怪我を負った
加賀者は隣の幼馴染の泰輔だった
その泰輔が殺害された。犯人は?

この話は犯人探しと同時に沙良が絶望から立ち上がり歩き出す話でもあります

最後はとてもせつなくなりました

沙良が無謀とも言える行動をせずには居られなかった理由も分かりました

私の涙腺はゆるゆるなので家で読んでて良かったです

この話では犬養さんと御子柴さんが初対面します
中山さんの話ではよくありますがそれも楽しいですね

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2021年05月18日

Posted by ブクログ

続きが気になって最後まで一気に読んでしまった。
殺人事件かと思ったら,最後の真相はあまりにも切なかった。
アスリートのストイックさがとてもよく描かれていると思う。

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2021年02月08日

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ネタバレ

あの御子柴弁護士と犬養隼人が並んで話してるなんて姿を想像しただけでもコーフンw
どんでん返しはまぁまぁ。それよりも、障害者スポーツに対する考え方が変わった。障害を乗り越えて頑張ってる、なんて見方がそもそもおかしいんだな。スポンサー問題は難しいと思うけど、平等にサポートを受けることが出来るようになることを願う。

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2020年08月18日

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陸上200m走でオリンピックを狙う沙良。幼なじみの泰輔が運転した車の事故により左足を切断することになった。沙良は泰輔に激しい怒りをぶつけるが、泰輔が死体で発見される。沙良は障害者スポーツに光を見出す。泰輔を殺した犯人は? そして沙良は障害者スポーツでのライバル選手に勝てるのか。
犬養刑事と御子柴弁護士が出てくるとは思わなかったな。その二人のやりとりと、沙良がどう変わっていくかが読み応えあり。音楽のお話同様、走るシーンは臨場感たっぷり。沙良の経験するどん底からの這い上がり、一連の心の動き、すっぽり物語の中に入り込んでしまった。刑事さん弁護士さんは(豪華な)脇役で推理ものというより一人のパラアスリートの物語かなあ。盛り沢山な一冊。読んでよかった。

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2020年04月07日

Posted by ブクログ

ミステリーではあるのだけど、
リハビリ、パラリンピック、障碍者スポーツ
あの御子柴すら地味な脇役に追いやる
スポ根の添え物でしかない。


ようだけど、あのなりふり構わない無鉄砲、
視野狭窄、狂気に近い迷惑、強引、必死さ
は、失った自分を別の世界で取り戻すことを
見つけただけではなく、
最後まで読んではじめてわかる
受け取ったその思いだったのかもな。
いや、だとしても感動よりちょっと怖いよ。

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2020年03月22日

Posted by ブクログ

全体の流れは、ドビッシー。

犯人が誰とかではなく、頑張っていく姿とか。

悲劇が起こるのが早過ぎな気もします。(単純に可哀想)

スポーツは金がかかるし、パラならスポンサーが付きにくくて、もっと大変というのは、感覚ではわかっていたけれど…

本書を読んで、ズバリと言い当てられている部分がありました

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2020年03月16日

Posted by ブクログ

陸上選手ってほんまに走るの好きなんや。
走るの好きってのが共感できなさすぎて、ただ足速く生まれたからやってるんやと思ってた。ごめんな。
アスリートに限らず、やりたいことができないのってめっちゃストレス溜まるよな。

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2023年12月15日

Posted by ブクログ

物語としては面白かったけど、主人公にどうしても共感できなくて、妙ないらだちがあった。

あまりにも自分と主人公が違いすぎる。
それは、他の小説でも多々あること。
境遇が違いすぎる、性格が違いすぎる……
でも、それを物語に入り込んで想像の中で主人公をぐっと自分に引き寄せていくことで共感出来たりするんだけど、この主人公はどんどん遠ざかっていくばかりだったわ。

まあ、とにかくリアリティが感じられなかった。
両親が途中から脱落したのも不自然だったなあ。

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2023年11月23日

Posted by ブクログ

読んでいて辛い気持ちになった。
その辛いは可哀想とか悲しくて、、とかじゃなくて、自分を痛めつける沙良が痛々しくて顔をしかめたくなる感じ。
裏を返せば、そこまで感情移入させる作者が凄いのか。
犯人特定の部分で言えば、途中からこう言う筋書きかなと言うのは分かってしまった。
でもこの話しで重要なのは犯人を当てる部分ではないと感じた。
御子柴さんが出てきて、嬉しかった。いつの間にか御子柴さんのファンになっている自分に少し驚いた。笑

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2022年09月26日

Posted by ブクログ

内容(「BOOK」データベースより)
陸上200m走でオリンピックを狙うアスリート・市ノ瀬沙良を悲劇が襲った。交通事故に巻きこまれ、左足を切断したのだ。加害者である相楽泰輔は幼馴染みであり、沙良は憎悪とやりきれなさでもがき苦しむ。ところが、泰輔は何者かに殺害され、5000万円もの保険金が支払われた。動機を持つ沙良には犯行が不可能であり、捜査にあたる警視庁の犬養刑事は頭を抱える。事件の陰には悪名高い御子紫弁護士の姿がちらつくが―。

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2022年02月25日

Posted by ブクログ

陸上でオリンピックをめざしていた女性が、交通事故により左足を切断。
走ることが人生のすべてだった彼女は、この事故によって生きる意味を失ってしまう。でもこの主人公沙良はとても強く、決してくじけないし諦めない。

交通事故の加害者は、沙良の幼馴染の泰輔だった。
その泰輔が何者かに殺害されてしまう。犯人は誰なのかというミステリー要素もあるがそれはおまけ程度で、この物語の中心になっているのは左足を失った沙良がパラリンピック出場を目指す姿だ。
彼女が走っている間の描写は素晴らしく、なるほど、早く走れる人が思うように走った時、まさにその足は翼になるんだ。50mを13秒で走るわたしには、絶対味わうことのできない感覚だな。まあそれはともかく、生まれ持った翼を失うことになってしまった彼女が、自らの手で、そして周りの人たちの協力を得て、その翼を作り出す過程がとても美しい。

御子柴が出てきたのにはちょっと驚いた。
悪徳弁護士と言われている御子柴礼司。
あなたのそんなところ、わたしは見たことないけど。


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2022年02月14日

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ネタバレ

何となく自殺だろうと、保険金が弁護士通じて渡ってるってのは中盤くらいから予想はしてたけど事故に遭ったサラが無茶をしながら成長する過程は読んでて面白い。娘を持つ親として後半に両親の存在がなくちょっと寂しかったかな(笑)

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2021年11月07日

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切り裂きジャックなどに登場する犬養隼人と高千穂明日香のコンビが事件を追う。御子柴礼司も登場し、それぞれのキャラクターが活かされている。
御子柴に切歯扼腕される刑事たち。真実はどこにあるのか。
市ノ瀬沙良と泰輔はどう事件と関わっているのか。
パンドラの箱はその箱を開けた途端にありとあらゆる災厄が飛び出してきたが、箱の底に最後まで残っていたものがあった。それは「希望」だった。楽観的に捉える者も多いが、人間にとって希望こそが最悪の厄災という解釈もある。希望があるために諦めることができず未来永劫苦しみ続ける。
沙良は希望をどのように変えていくのか、面白い作品ではある。

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2021年10月22日

Posted by ブクログ

泰輔の死の真相はトリック以外はわかって読み進めたのだけど…せつない(u_u)

犬養と御子柴の初顔合わせ
何気に御子柴脇役ですか?
犬養じゃなくてもよくない?

などと思ってたら…

ん〜これは御子柴じゃないと話し成り立たないわ
と納得m(_ _)m

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2021年08月20日

Posted by ブクログ

事故で片脚を失ったアスリートが義足でランナーとして復活する話。
短い期間であまりにも結果が出過ぎるところは少々出来過ぎとはいえ、日常生活などが殆ど登場せずにひたすら競技に特化した沙良パートのスピード感は一気読みを誘います。
もう一つの主題である事件の方は正直言ってあまり力が入っておらずオマケのような扱いでしたが、犬養刑事と御子柴弁護士という大物を脇役に使って他のシリーズを読んだ人だけが分かる味わいが加えられています。

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2020年12月06日

Posted by ブクログ

事故で片足を失った一之瀬紗良の、アスリートとしての再生を描いた作品
どんでん返しの要素は少なめで、爽やかなスポーツ青春物語のようです。
トリック以外の顛末は途中からなんとなく予想できました。

泰輔の人柄について触れられたのがほぼラストだけだったので、あまり泰輔への思い入れや同情はありませんでした。
しかし、自分の命を捨ててでも誰かの人生を支えたいと願った泰輔の気持ちを思うと少し切なくなります。

紗良は20歳そこそこにしては、随分大人びた考えをするなと思いました。

好きなキャラ、御子柴がわき役で登場したのは嬉しかったです。

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2020年11月02日

Posted by ブクログ

8月-22。3.0点。
女子陸上200メートル選手の主人公、幼馴染みの運転する車に轢かれ、走ることができない身体に。
事前情報無しに読んだら、中山七里ならではのキャラが登場。

どんでん返しは弱め。ミステリというよりは、再生物語かな。

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2020年08月26日

Posted by ブクログ

ミステリーとスポーツものとして、両方面白かったです。久しぶりの読書でしたが、すんなりと文章が入ってきて、とくに主人公が走るシーンは情景が思い浮かびました。

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2020年05月04日

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